口述試験は、過去問のようには行われません(弁理士試験)

口述試験の過去問集をみると、試験問題と模範解答が掲載されているのがほとんで、
問題が1行くらいで
模範回答が1行くらいなので
なんか簡単そうに思えてしまいます。

しかし、実際の試験では過去問集の模範回答みたいな回答をスムーズに言えないことが多いです。

正答と思う回答をしても、主査(問題を出す試験官)は正答としてくれないときもあります。おそらくキーワードを言わないと正答としてくれないためだと思われます。

主査は1つの科目に、何人もいるため、主査の対応も様々です。

なお、実際の試験問題と解答例は特許庁から発表されていません。

過去集に掲載されている問題と解答例は実際に受験した人から聞き取りをおこなって、出版社が作成したものと考えられます。

このため実際の試験では、過去問の解答に近い回答をしても、主査によっては、正解として扱ってくれなかったこともあった可能性もあります。

主査がうまく聞き取れていない可能性もあります。
このため口述試験では、受験生は、主査に応じて臨機応変に対応しなければなりません。

そういうわけで、
口述試験が実際に主査と受験生との間でどのよいなやり取りがあったかいろいろ予め知っておくのも口述試験対策に有効です。

このため「再現」と呼ばれるものを気分展開で見てみるのもよいのではと思います。

再現とは過去問集とは異なり、ある受験生が実際に回答してその結果、主査がどのような対応をしたのかをそのまま文章にしたものです。
つまり、正答として扱ってくれなかった実際の回答も掲載されています。

弁理士試験専門誌である「弁理士試験新報」(2021年現在休刊中)では毎年口述試験の再現を特集していました。
主査との具体的なやりとりも掲載されていて
受験生の心の声なども掲載されていますので、受験生がどういう動揺があったのかわかります。

まだ読んでいない人は過去3年分くらい読んでおけばかなりイメージがつくのではないでしょうか。 再現が掲載されれていた号のリンクを参考までに載せておきます。

弁理士受験新報 Vol.120

弁理士受験新報 Vol.117

弁理士受験新報 Vol.114


そして再現を読むといいのは、
「過去問みたいにすらすら回答しなくても、受かるのか!」
という心の余裕を得ることができると思います。


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