弁理士試験は干物作りで、一夜漬けならぬ半年漬けなのかもしれない。
人はいつでも若い時に戻りたいと思ってしまう生き物
気づけば20歳。気づけば30歳。気づけば40歳。そして気づけば50歳。
ふと自分の人生を振り返ると、「あぁあの時に戻ってもうちょっと勉強をしておいたら今頃…」なんて思ってしまう。それは別に50歳の人たちだけが思うのかというとそうでもなくて、20歳の人も30歳の人もそう感じる。
あの時もうちょっと勉強していい大学に入ってたらとか就職の時にもう少し頑張っておけばとか。「頑張っておけよ!あの頃の自分!」と過去の自分に叱咤激励の声が虚しく響く。
でもって、じゃあ当事者になって今から頑張ってみるか?となるとそうはならない。なぜなら頑張るのはだるいから。絶賛ダルいを経験中です。
弁理士試験の勉強。4月から初めて早8ヶ月。もう年末ですね。実際に受験生になってみると、「よし!絶対頑張るぞ!」なんて最初は思うんだけど、やっぱりやることが泥臭いのと膨大すぎる暗記量で途方に暮れる。
「ここ覚えたのに…また忘れてる。」
そんな繰り返し。それで一つ気づいたのは、物事を暗記する上でのプロセスって、大まかに分けて3段階に分かれてる気がしてきた。
1つ目の段階が「理解」。
この段階は別に覚えるという段階ではなくて、「先生の言ってること、テキストに書いてあることがわかる」という段階。
このプロセスで並行して覚えようと努力するんだけど、結局空回りになることが多い。とはいえ、この段階で理解と共に「暗記をしよう」という心意気が大切なのだと思う。
どうせ数日したらすぐに忘れるんだけど。
そして2つ目の段階が「骨組みの暗記」
これは1つ目の段階で「暗記をしよう」としていたことを本当に覚える段階。ただし、ここで未来永劫覚えていられるような記憶にはつながらない。
イメージは干物作りだ。
干物作り。結局忘れるんだけど、一度暗記をして、1週間ほどだったら保存できているようなくらいの暗記レベル。ここまでくると、数ヶ月後に再度見直してもなんとなく思い出せる。
干物作りを怠ると完全に記憶から消え去ってもう一度「理解」からのスタートになる。なので、干物作りが肝心なのである。
そして、ここで勘違いしがちなのが、まだこの段階はあくまで「干物作り」であってピチピチの魚が頭の中で泳いでるわけじゃないということで。
(干物:一度覚えたけど忘れた内容、ピチピチの魚:記憶が確立した内容)
干物状態まで持っていけると思い出すことはできないんだけど、腐らずに永久保存ができるということなんですよね。
で答練の直前でお湯をかけてピチピチの魚に戻してから試験を受けるイメージ。そんな感じです。このお湯をかける作業が段階その3。
いや、こんな膨大で細かい記憶できるかよトホホ
とにかく弁理士試験は細かいし、例外のオンパレード。そして何より人間が積み上げてきた法律を暗記する作業なので、自然科学みたいな「筋」みたいなものはない。
ないというと大げさだし、ちゃんとどうしてその法律ができたのかという背景があったりするんだけど、結局ルールを決めてるのは人間なので、極論的には「人が決めたから」というところで折り合いをつけて覚えないといけない。そこがきつかったりする。
要はある程度丸暗記をしないといけない部分もあるということ。
それでも頑張ってみようと思う
ここまで散々愚痴を書いてきたけど、まあそれでも頑張ってみようとは思う。弁理士試験の勉強を始めたきっかけは、
・若い間に一つ何か自分の軸を作りたい
・英語と理系の知識を使う仕事があればいい
・コロナ禍で海外旅行にいけなくなって暇になった
みたいなふわっとした動機で、本屋さんで何か頑張ってみようか?と思い、偶然見つけた知財検定の本。で、3級と2級が独学でやってみてポンポンッと受かれば最低限の素質はあるかな?と思い、受験。
で、両方とりあえず一発合格(たまたま)で、じゃあやりますか!となった弁理士試験。
今となっては学部卒の私に特許出願の代理人とか務まるのか?と思ったりもするんだけど、むしろ英語力を生かしていきたいと最近は思ってるのでそれでもいいかと。
求人見てると意外にTOEIC750とか800以上であれば可とかで、いやこれはわんちゃんあるんちゃうんみたいな。いやまあようわからんけど。
というまあそんな感じで、再来年くらいにはジュネーブの国際事務局でスイス人と働いてるかもしれません。いやそれはないな。
まあとにもかくにも受講をとにかく終わらせることが一番大事なことで、その次が宮レジ&アドバンスの暗記。そして、過去問演習。
これをどこまで回せるかだと思ってます。
結局のところ…
結局のところ、頑張ってたら遊びたくなるし、遊んでると頑張りたくなる天邪鬼というのが私たちなのではないかということです。
誰かSwitch買ってくれ。
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