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足りなかったのは

体がとりわけ頑丈だと思ったことはない。
でもやりたいこともやらなきゃいけないこともとても多くて、近頃、睡眠時間をどんどん削っていた。
ほんとは身体がしんどいのに、しんどいことに気づかないようにしてたかもしれない。

先週の金曜日、そのしっぺ返しはいきなりやってきた。
まず、顎に発疹が一気に出た。
そのあと首に、そして顔へとどんどん広がっていった。痒みはあったけど、掻いてはいけないと我慢した。しばらく我慢しても治る気配がなかったので、3年の授業がなくなってやっと休みの取れた水曜日、意を決して病院へ行った。

ところが病院では、問診票に既に書いたことを聞くだけで治療らしきものもなく、話をきいてくれるでもなく、しかも診察室の中で何も言われないまま長時間待たされた。
どうやら最初にパソコンをパチパチ打っていたのは先生ではなく看護師さんだったらしい。その説明すらなかった。
長いこと待った末に現れた先生はひどく早口で何を言ってるかわかりにくかった。
ただ、原因はわからない、どこに行っても同じ薬を処方されるだろうけど、この薬は2週間以上使ってはいけない、副作用がある、というのは聞き取れた。

副作用がある薬は使いたくない。
普通そうだろう。
結局、そこで処方された薬は薬局に取りに行かなかった。
これほど他人はあてにならないと思ったことはなかった。自分で治すしかない。3年前に帯状疱疹になったときも、結局薬を使わずに治した。

夜、タオルを首や顔に巻き、とにかく発疹があるところに触れないようにして、しっかり温めるようにした。身体の他の部分も徹底的に温めた。そしてとにかく寝た。
何時間も、何時間も。

睡眠時間が削られて、免疫力が落ちまくっていたのだろう。それだけで少し良くなってきた。
まだ完全に良くなってないけど、しばらくこれを繰り返していこうと思う。

昨日、そんな中で夢を見た。
母が大きな青い鳥を脇に抱えるようにしている。この鳥、たぶんぬいぐるみだった。どうやら私を笑わせようとしているらしかった。

小さい頃、母はこうやってぬいぐるみを動かしながら私を笑わせていたことを思い出した。
母は私のこんな状態を知らないはずだけど、母の愛情を感じて、目が覚めて少し泣いた。

タオルをグルグル巻きにして、半分寝て半分起きているときに、

ああ、自分への愛が足りなかったし、顔とかに発疹がでたり、こうでもしないと私は休まないからこうなったんだ。自分を蔑ろにしてはいけないんだ。

と自分の状態に深く納得していた。

今日、職場では自分で計画した職場体験が実施され、これはさすがに休めないので出勤して無事に行事を終えたので、タイムカードを同僚が押してくれるというし、少し早めに退勤した。

今、これを書きながら、ホットサンドとゆず茶を喫茶店でいただいている。
自分に対して愛が足りなかったことに深く反省しつつ。
もう少し、自分の身体や心を大切にしてあげたいと思う。



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