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おじいちゃんは「世捨て人」になっていた

22歳位の時

なんというか

ルーツをたどる旅をした

噂で「おじいちゃんが山の中に暮らしている」というので

行く

当時

写真学校に行ってたから「課題」的な

それも自分で見つけ出す「課題」

おかんに聴いたんかな??「場所」

何故今となったら「お父ちゃんのとこに行かんかったんか」・・・今頃

悔やまれる

死んでもたら

会え

んわ・・・・・・・・・・・・・・

御所にお父ちゃんは住んでいた

そこからバスに乗り

五条に向かう

山の中のバス停で降りて

目の前のお店で聞く

とすぐわかった

ドキドキして会いに行くと

おじいちゃんは丁度友人が来ていて

お茶してた

あたしは「康子です」と一言言う

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写真も撮る

何枚も何枚も写したのに…・

ついにおじいちゃんは

あたしの眼を見なかった

一度もね

帰ってから「写真現像」したけれど

皆横を向いていた____

おじいちゃんには

お父ちゃんとふたり暮らししていた時

御所の方のお家で暮らしていて

時々あたしは

預けられてた

優しい人だった

あたたかい思い出しか無い

お風呂上がりに体を拭いてくれたり

怪我をして

よしよししてくれたり

なんかおぼろげに覚えていた

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おかんに聞いたら

おじいさんは優しいとてもいい人だったという

お花の先生??なんかそんな事もいうてた

真相はわからない

山のバス停から歩くそのお家は

おじいさんが建てたみたい

友人のおじいさんが言うてた

あたしのおじいさんは

何も言葉を発しなかった

ように思う___

うんとか

そうかくらい

そこは「おじいさんの弟さんの土地でそこで余生を静かに送ってるみたいだった」

行く時

バス停にある

お店で「おじいさんはいつも何を買われますか」と聞いた

「サバ缶が多いわ」いうので

それをお土産に

買う

先日

高木の留守に「サバ缶」を開けて

食べてみた

なんだか

しょっぱい味がした

今日も読んでくれてありがと

ぱたんこ屋

あのバス停も

おじいさんの居場所も

忘れた

二人のお墓もわからない

いつか

行きたい

それから

小さな声で

もしかしたら

おじいちゃん

「康子ごめんな」と言うたような「気がする」

気がするのよ

おぼろげな記憶何やけど

世捨て人というても

弟さんの手の中で「仙人みたいに」居て暮らしてるイメージやし

なんだか

今自分たちが暮らしてる

風景にも似ていたな

似ていたんだよ

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