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#3 病院に行っても気づけなかった不妊のサイン

 
避妊開始から1か月で、タイミング法から不妊治療をスタートさせることになったため、
私は子宮や卵巣の超音波による内診と、ホルモン検査を受けました。
そして夫は、精液の状態を知るため精液検査を受けることになりました。
 

精子の数が少ない…?


 
精液検査は、簡単に言うと精液中の中にどれだけ元気な精子がいるかをチェックする検査です。
 
結果を聞きに行くと、先生から思いがけない一言が告げられました。
 
「うん、奥さんの方はね。子宮内膜症はあるけど、特にホルモン値に問題はないね。まずは卵胞(卵子を包みこんでいる組織。この大きさをみることで、排卵しそうかどうか確認できる)のチェックに来てください。それで排卵日を予測しますから。
ただ、ご主人のほうがちょっと…数が少ない。まあ体調の問題もありますから、これだけでは何とも言えないんですけど。」
「え…数が少ないと、何か問題とか、妊娠しづらいとかあるんですか?」
「まあ、そうですね。難しいことがあります。ただ、精子が1匹でもいれば妊娠はできますから。まだ妊活をはじめて半年も経ってないですから、まずは様子をみてみましょう。」
 
んんん…これはいいのか悪いのか?
数値の見方もよくわからなかった。そもそも、精子の数が少ないと妊娠しないなんて聞いたこともない。まあ精子が0っていうわけでもないし、1匹でもいれば妊娠するって先生も言ってるし、体調によっても結構差があるみたいだし、たまたまか。
 
後に、夫の精液の状態では自然妊娠が望めないことが分かったのですが、その時は知る由もありませんでした。
今考えれば、婦人科でやってもらった1回だけの簡単な検査では詳しいことが分からないため、この時すぐにでも男性不妊専門のお医者さんのところにかかっていれば良かったと思うのですが、自然妊娠に必要な精子の数があるということも全く知らなかった私たちは、そこまで深刻な問題と捉えませんでした。

不妊の原因は私だけにあると思っていたので、子どもがほしいにも関わらず男性不妊についてしっかり調べることをしなかったのは、大きな反省点です。
病院まかせにせず、自分の体のことは自分で調べる努力も必要ですね。
もし、今少しでも不妊に悩んでいる方がいたら、必ず男性も病院でしっかり検査を受けてみて下さい!
 
帰宅後、病院での結果を話すと夫も少し驚いていましたが、ちゃんと病院通いながら妊活してみようか、それでしばらく様子見てそれでもうまくいかなかったら、もう一回おれも病院行ってみる。
そう言ってくれたので、仕事帰りに午後6時まで開いている病院にギリギリ駆け込み、尿検査と卵胞チェックをしてもらって排卵日を予測し、その日にあわせてタイミングをとる生活がはじまりました。
 

新たに判明した多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)


 
病院でちゃんと予測してもらってタイミングもとったし、今回は妊娠できるかな?と楽観的にかまえていた私は、またしても次の生理が普段より少し遅れていたので、妊娠検査薬をつかってみよう、と夫にこっそり内緒で妊娠検査薬を買い、わくわくしながら試しました。
 
結果はもちろん陰性。
そして次の日に出血。(これって不妊あるあるなんでしょうか…)
 
夫にサプライズで妊娠報告をするのが憧れだった私は、確約もされていない未来に期待しすぎていました。夫は妊娠が分かったらどんな顔をするのかな。そんなことばかり期待して、肝心な自分たちの体のことが見えていなかったように思います。
 
また妊娠してなかったんだ…と少し残念でしたが、気持ちの切り替えも早く、再び2回目の卵胞チェックに通いはじめました。
 
しかし、内診がおわると、お医者さんがまたしても渋い顔をしています。
 
「えーっとね、ちょっと今卵巣の状態を診たんだけど、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)に近い状態になってるね。正確には、もっと詳しい検査が必要だから断定はできないけど、こうなるとなかなか排卵日の予想がしにくくなるね。排卵するときもあれば、せずに生理がきちゃうときもあるから。」
 
うそ、そんなことあるんだ!もしかして、生理がちょっとずつ遅れてたのもそのせい?!
 
「ひとまず、まだぱた子さんは妊活を始めてまだ半年も経ってないですし、これ以上病院で排卵日の予測はできませんが、このまま何日かおきにタイミングはとってもらって、しばらく様子を見ましょうか」
 
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、卵胞が発育するのに時間がかかり、それが卵巣のなかでたくさんできるけれどなかなか排卵しない病気で、症状としては生理がくるのが不規則だったり、無月経になったりすることがあります。排卵しないと妊娠もしないので、放置しておくと不妊の原因になります。
そのため、妊娠を希望する場合は、排卵を促す薬を使って治療することもあるそうなのですが、私はまだ避妊をはじめて日が浅いということで、すぐにそうした治療に進むことにはなりませんでした。
 
仕事帰りの通院や、基礎体温を毎朝測ることに少しストレスを感じていたこと。また、排卵日の予測のためだけの通院で1回2000円近くかかっていたので、正直もったいない!と思ってしまい、それから病院にも通わずきっぱり自己流に切り替え、来る日も来る日もひたすら妊娠するのを待ちました。
 
つづく>>
 
 

 

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