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葵咲本紀① 全体通し感想

刀ミュ、一生、ついていく……の気持ちを一層に深めた新作公演でした。
ミュージカル刀剣乱舞が公演されている時代に生きていてよかったし、刀剣乱舞にハマってよかった。
あの公演を生で見られた幸福を噛み締めています…うたがうまい……。

葵咲本紀、確かに物語としてはみほとせの続編なのだけど、つはものの要素も多分にあるし、何よりむすはじの犬猫蝸牛や彼岸の彼らと巴くんが向きあう乱舞祭2018を経ての新作というところにものすごく意味があるんだと思いました。
刀剣男士とは何か、人とは何か、時間遡行軍とは何か。そして、「心」とは何か。

電車のなかで、つはものの「ゆめのあと」を聞きながら帰ったのですが、かなりキマったのでおすすめです。
この曲の歌詞、多分ミュージカル刀剣乱舞全体のメインテーマなんだろうなと思う。生きた足あとって刀剣男士のことも含まれているんだろうなあ……。

それにしても、作品不在時の存在感がすさまじい三日月宗近。
ジョ伝ぶり2回目。いないのにいる(困惑)。

以下、葵咲本紀覚え書き感想です。

本編
・開幕しんどい。
村正ちゃん ああ村正ちゃん 村正ちゃん。

特にみほとせの子たちは顕著だから余計にそう思うのだけど、心を持ってしまったことによってこんなに苦しんで傷ついてしまう柔らかな刀剣男士たちの愛が、あまりにも純度が高くまっさらなものだから、私たちは何てことをしてしまったのだろう……と思う。
それでも刀の子たちは得た心を、別の心と繋ぎ合わせ、語り合い、豊かなものにしていくんだなあ。

今作でも、刀ミュは人間と刀剣男士の違いは何なのか、その境界とそれを越える瞬間について真摯に描いていました。
人と、心を宿した刀の子と、その心の在りようはどう違って、どう同じなのか。

・間違えて、2部から見てしまったかな🤔
KOTEGIRI GOオンステージ唐突にぶっ込まれて本当に時間を間違えたかと一瞬思った。大丈夫。刀派江の通常運転でした。

・一緒にれっすんする御手杵と篭手切くんの緑コンビ可愛いし会話のすれ違いも可愛い。脇差と仲良し設定採用してくれてありがとう!
明石国行は佇まいのすべてが明石国行だった。

・鶴丸国永の「たづ」の舞。
ここは長くなったので別のフセッターに分けました。個人的にものすごく燃え滾ったところなので、よろしければ。
https://fusetter.com/tw/G4zx0
いや、しかし何度考えてもあの審神者相手に敢えて「つる」でなく「たづ」の別称を使って歌舞してくる鶴丸国永は確信犯すぎて、好き…心強すぎる……。
「で、あいつは大人しくしてるのか?」→「なるほどな」からの舞の流れ好きすぎて早くアーカイブで細かいところを見させてほしい!!!

・今回刀剣乱舞が流れるまでの導入が長かったので、刀剣乱舞のイントロが流れ出した瞬間にちょっとじんわりしてしまった。やっぱりコレがなきゃミュは始まらない。

・村正と蜻蛉切の二振りが孤軍奮闘しているところに追加部隊が来る流れ、みほとせの青江と大倶利伽羅に救援が来るところの構図に似ていて、あの時の赤子がこんなに大きくなったんだなって時間の流れをとても感じた。

村正くん、やっぱり会話は少しニガテで、話さなくていい大倶利伽羅の距離感が心地いいんだろうなあなどと思いました。
今回、本当に蜻蛉切さんが安定していて良かったなあ。
今回の台詞にはなかったけど、蜻蛉切の言動の端々に「俺も村正だ!」の声が滲み出ているような気がした。

・「やっぱり、俺を一番驚かせてくれるのは……君だ!」
「どうやら必要な素材はあいつが用意してくれたみたいだしな(うろ覚え)」
ここらへんから三日月がちらほらちらほら夜空に存在感を出してくる。おっめちゃくちゃ匂わせてくるな!と思っていたらあのラストですよ。

・槍の共闘は熱い。長物が交差して、ガンと地に打ちつけられるのは勇壮でカッコいいなあ。

・今回あまり事前歴史予習せずに行ったんですけど、最初こそ少し整理が必要だったものの、後半には完全に状況把握が出来ていたので、やっぱりミュ脚本は上手いな〜と思いました。

・唐突に始まった槍と神主の青春ラブコメ(ではありません)。
いやしかし「おまえが、俺を、覚えてろ!俺もおまえのこと覚えててやっから」は強烈なパンチすぎる。
貞愛かわいいよ。かわいい。とても優しい、前向きな良い子。

徳川四兄弟はみんな方向性が違うけれど、とても優しくて、良い子なんだよなあと思った。この時代に、この家に兄弟として生まれていなければきっと幸せな日々の可能性もあったはずだけど、徳川に生まれた四兄弟だからこそ、あの彼らがある。愛おしいなあ。

・作戦が雑な鶴丸国永。
パッといって、ガッとやってドーンで終了。楽しそうで何よりでした。

・篭手切くんは、自由に楽しく生活しているように見えるけど、正しく脇差なんだなあと思った。さり気なく部隊の潤滑油&進行役になっている。サポートもお手の物!
ミュの脇差たちはみんな本当に、ああ脇差だなあという感じがします。

・葵咲本紀を見て信康さまに落ちない人間いる???いや、いないですね(断言)。
本当に、いい子に育って…ここからあのみほとせのラストにつながるんだなあ……。

・み、みか、三日月宗近〜〜〜!!!!!!
いや匂わせで終わると思うじゃん???!最後の最後にガッツリ出てきたな????!
しかも信康さまにめちゃくちゃ名乗ってるじゃないですか「三日月殿!!(心の中の小狐丸の声)」。

・「物部」って言いました?あの刀??
武具管理の、あの、確かそれって検非違使とも関係のある名称では……?
未だにミュ本丸の検非違使の立ち位置不明確ですが、遡行軍と刀剣男士は何が違うのか(よみがえる犬猫蝸牛)もミュのテーマの一つなら、三日月と検非違使が今後対比されたりするのかな??

「三日月宗近という機能がある」どう言うことなんですか早く続編をください。
三日月くん本当にアグレッシブだな???!

・明石はもう姿が完璧に明石だったんですけど、今回お披露目と伏線散らしの要素が強かったので、また彼個体に関してどう考えるかは定まっていない。
でも「人間じゃないんだから」で傷をおさえる姿は少し寂しげで、ああこの刀もまた不器用なのかなと思いました。今後が楽しみ。

・明石について追記。
他の方の感想を読んで、明石が左利きなことに今さら気がつき……!
だから篭手切くんの手を握ってやわらかいって言ったり、鶴丸に握手されてやわらかい言い返されて化け物だ言ってたんですね!!!いや、それは鶴丸、化け物言われるわ。一発で利き腕を当ててきた……。

2部
・あ~~2部曲、好きのオンパレード……!!!!
御手杵くんに「燃えろ燃えろ燃えろ」歌わせるの決めたの誰ですか??!最高だった…あと衣装がめちゃくちゃ好みでした……。

・MC、やる気のない明石をどうしようか思案する5振り。
「膝って10回言ってから肘を指して部位の名前を明石に答えてもらおう」というのを、明石には聞こえないようにジェスチャーで仲間と客席の審神者たちに伝える蜻蛉切さんたち。
観客も一緒になって10回膝を唱える謎シチュエーションを経験しました。楽しかった!
「いや、肘に決まってますやろ???!」と飛び起きる明石に、「そうかそうか」と笑う鶴丸からの、6振りで「よきかな、よきかな」とMCを締めくくる。

このMC、どうもこの公演に膝丸の方と三日月の方も観劇にいらしていたからみたいですね(笑)
MC、一体どのタイミングで内容を決めているのだろう……??
何はともあれ、6振りの「よきかな、よきかな」を聞くことができたのは、大変贅沢でした。よきかな、よきかな。

・客降り、2バルの扉すぐの席だったのですが、至近距離に御手杵と鶴丸と蜻蛉切が来て全ての感想と語彙力を失ってしまった…いいにおいでした……。

風のように脇を駆けていった御手杵くんがはちゃめちゃに良い香りで、扉を閉めながらのお手振りバイバイがあまりにも可愛かったな…と余韻に浸る間もなく同じ扉が開いて、鶴丸が入ってきたので慄きました。
鶴丸、すごく、お顔が小さい。そして鶴丸の片袖脱ぎを間近で見てしまった。

鶴丸、反対側の方でなんかやたらとぴょこんぴょこん飛び跳ねていて、可愛いなあと思って見ていたんですけど、いざ実際に近くで見てみるとお顔だちはとても可愛いらしいのに滲み出る男前感が凄まじくて、あっホンモノの鶴丸国永だ……ってなりました。

そして、あの、蜻蛉切さんで生まれて初めて今絶対に目が合ったの経験をしました…本当にあるんですね……。
乱舞祭2018まで、こういうファンサのあるようなライブに行ったことがなかったので、目が合うって本当にあるんだ……!という気持ちです。
あれ?こっち見てる……?団扇でもあるのかな?と顔を上げたらガッツリ目が合って、ワンフレーズくらいずっと蜻蛉切さんの瞳を見つめていました。

・闘魂歌だ~~~~~~!!!!!
このメンバーの闘魂歌、最高に好き。全ての語彙力がうしなわれる。好き。


見終わって劇場を後にするとき、刀ミュへの好きの感情が溢れすぎて足もとがふらふらしていましたよね。

みほとせを見た時、コレを越える物語を生み出すのは難しいだろうなと思っていたらつはものが来て、つはものを見てさすがにもうコレ以上の巨大感情をミュに与えられることはないだろうなと思ったら葵咲本紀が来るんだから、刀ミュに一生驚かされ続けるんだろうなあ。

(観劇日:2019.10.22)
https://fusetter.com/tw/8ZFyC
https://twitter.com/_pastral/status/1186975422455529472

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