どうしてこうなった、を味わう。吉川浩満さん『理不尽な進化』
吉川浩満2021_理不尽な進化 増補新版_ちくま文庫
1月ほど時間をかけて、けっこうゆっくりと読んだ(この文章を書くのはもっと時間がかかった)。途中しんどくなって、増補新版で追加された「パンとゲシュタポ」に飛んでみたり、戻ってみたり。しんどさの原因は明白である。進化生物学については自分はまったくの無学だから。予備知識がないと、基本的には読書はつらい。この本はダーウィニズムにまつわるあれこれとグールドが戦った適応主義にまつわる理不尽さが書かれているのだが、グールドのが界隈で