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【理想の働き方】他人から「色々と手を出しすぎ」と言われる働き方💡

医療従事者のための「働き方」研究所 運営管理者のミントライムです。

このメンバーシップでは、医療従事者の働き方として「バーベル戦略」を推進すべく、草の根的な活動をしています。

「バーベル戦略」って何?という方はこちらの記事↓

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この記事では、ぼくが思う理想の働き方について書いています。

様々なバーベル戦略実践者と接する中で感じることは、掲題にもある通り、「他人から色々と手を出しすぎと言われる働き方」が理想の働き方である、ということです。

色々と手を出しすぎと言われることは通常、良い意味で使われる言葉ではありませんね。
実際、バーベル戦略実践者の多くは、外部活動を一つだけやっていることは少なく、多くの外部活動を精力的に行っています。
こうした働き方は、医療従事者として「だけ」で、病院やクリニックなどで働いている方からすれば、「手を出しすぎ」に思えるかもしれません。

では何故、手を出しすぎる方が良いのでしょうか。

■適度な失敗を定期的に繰り返すことができる

同じ仕事をずっとしていると当然、失敗が少なくなりますね(ぼくのように同じ失敗を繰り返す人もいますが)。

すると仕事に、「安定感」が生まれます。
これが良くない。

何故なら、安定感が生まれるとそれを維持したくなるからです。

人間はそもそも、小さな失敗から学び、成長してきた生物です。
安定感には、失敗そのものを防ごうとする力が働きますから、この「失敗→学び」というマインドが消失してしまう可能性があるのです。

■取り返しのつかない大きな失敗を防ぐことができる

小さな失敗を繰り返すことはめちゃくちゃ重要です。
バーベル戦略実践者へのインタビューを行っているとつくづく思います。

そして、意外に思われるかもしれませんが、小さな失敗を繰り返すからこそ、大きな失敗を防ぐことができるのです。

ナシーム・ニコラス・タレブ著、『反脆弱性』では、面白い例えでこのことが示されています。

このボトムアップ型の変動性や、自然界のシステムの変動性には、一定の数学的性質がある。この性質が生み出すのは「月並みの国」と呼ばれる種類のランダム性だ。月並みの国では、驚くような変化がたくさん起こりうるが、全体的に見れば(長い目で見れば、あるいはより大きな連邦国家や実体を構成する地方自治体の集合全体で見れば)相殺される。より凶暴な「果ての国」では、ほとんどの期間は安定しているが、たまに大混乱、つまり巨大な影響を及ぼす間違いが起こる。変動するのが月並みの国だとすれば、跳躍するのが果ての国だ。小さな変化がしょっちゅう起こるのが月並みの国だとすれば、変化がかたまりとなって起こるのが果ての国だ。タクシー運転手の収入と銀行員の収入の違いに似ている。この2種類のランダム性は、性質的に別物なのだ。

ナシーム・ニコラス・タレブ. 反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方 (p.166). ダイヤモンド社

この月並みの国のように、「驚きはするけど長い目でみれば相殺される(なんとかなる)変化」は、安定した職場や安定した家庭のみの生活ではめったに起こりません(まあ、この「安定」っていうのはきっと幻想なのですが)。
つまり、知らず知らずのうちに「果ての国」の住人になってしまうわけです。


色々と手を出しすぎる、つまりバーベル戦略実践者の多くは結果として、月並みの国の住人になっていくのです。
月並みって言葉、なんとなく嫌ですけどね(笑)。
ネーミングはともかくとして、適度な失敗を定期的に繰り返して、取り返しのつかない大きな失敗を防ぐ働き方は、月並みの国の住人であり、バーベル戦略実践者の働き方であり、ぼくが思う理想の働き方ということです。

少しでも参考になりましたら、サポートして頂ければ幸いです。