輪廻

よくインタビューとかで「これだけは譲れないこだわりってありますか?」という質問を目にするけど、たぶん私はひとつもない。

もちろん私にだってこだわりはあるけれど、どんなことがあっても譲れないほどのものはない。ケースバイケースでいくらでも譲る。
強いて言うならば、「譲れない」というよりは「譲る機会が特にない」こだわりだが、雪見だいふくは、仮に家で食べるとしても付属の楊枝みたいなやつで食べる。

雪見だいふくは美味しい。
冷たいのにもちもちな表面の餅と中の素朴なバニラアイスのハーモニーが秀逸で、本当に夢のような食べ物だと思う。
たぶん董卓とか曹操とか信長みたいな歴史的に苛烈な性格とされる君主たちも「殿、雪見だいふくにございます」って差し出されたら大満足で「これを作ったものをよんでまいれ」というだろう。

董卓といえば、三国志をモチーフにした作品は数あれど、蒼天航路の董卓がどの董卓よりも一番イケメンだろう。
もうほとんど松平健である。

蒼天航路の董卓

松平健といえばマツケンサンバⅡだ。
「マツケンサンバ」と聞いて真っ先に頭に浮かぶあの曲が「マツケンサンバⅡ」だ。
名前に「Ⅱ」あるいは「2」って入っているけどそもそも「Ⅰ」あるいは「1」を知らないものって意外と多い。
ジャッキー・チェン主演映画「酔拳2」も、「酔拳2」は網膜に焼き付くほど再放送されていたので知っている(最近こそ観ないが、私が子供の頃はマジでトトロとかナウシカくらい再放送していた)が、その前作である「酔拳」を観たことない。これは個人的な話だがターミネーターも2しか観たことない。
でも、最たる例はきっと「関口宏の東京フレンドパークⅡ」だろう。

フレンドパークは結構好きでよく観ていて、いわゆる名場面みたいなのもあるんだと思うがほとんど覚えていない。
なぜか唯一覚えているのが、次長課長がコンビで出演した際にクイズ!ボディ&ブレイン(片方がランニングマシーンで走ってもう片方がクイズに答えるやつ)に挑戦し、井上が「亀仙人が天下一武道会で使った技を4つお答えください」というクイズを瞬殺でクリアしたことだけだ。

次長課長もめっきりコンビで見ることが減ったなぁと思っていたが、先日GERAで次長課長のラジオが配信されており、見つけるや否や飛びつくように聴いた。めちゃくちゃ面白かった。
相変わらず井上聡は奇人で、特に「食べるのやめた食品・料理」の話は「やっぱり変わってんなぁ〜」と感動しながら聴いていた。
「エビってなんなんだ?」となってエビ食べなくなったという話がすごい良かった。

井上聡はエビを食べなくなったということだが、すきやばし次郎に行ってエビの握りが出てきても食べないのだろうか。私は映画「二郎は鮨の夢を見る」を観てからというもののずっとすきやばし次郎に憧れており、そこで出てきた海老のお寿司が綺麗すぎてずっと頭から離れないのだ。
もうとにかくすべてのお寿司が芸術的で、何がすごいって別に気を衒った盛りつけ方とかしていないのに芸術的なのだ。
それも小野二郎氏が最高のお寿司を握るためにこだわりにこだわり抜いた結果なのだろう。本当に頭が下がる。

こだわりといえば、よくインタビューとかで「これだけは譲れないこだわりってありますか?」という質問を目にするけど、たぶん私はひとつもない。

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