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生保大学を最短で合格する勉強法

*****はじめての方は使い方ガイドもご覧ください*****


生命保険会社に入社すると入社数年目までに数々の資格試験を受験することになりますが、なかでも生命保険協会が実施する業界共通試験で集大成的なポジションにあるのが「生命保険大学」です。

業界共通試験は「一般課程」に始まり、「専門」「変額」「応用」、「生命保険大学」と続きます(人によってはさらに「生命保険講座」もある)。内容的には、そこまで難易度が高いわけでもありませんが、全6科目と出題範囲が広いため、効率的に学習を進めていく必要があります。

このノートでは、「生命保険大学」の勉強のツボ、最短で合格できるストラテジーをお伝えしたいと思います。


1. 試験科目と試験日程

「生命保険大学」の試験科目は全6科目あります。
例年、5~6月、9~10月、1~2月に2科目ずつ実施されています。ほとんどの受験者は同時に2科目受験することになるので、学習範囲はそれなりのボリュームになります。

5~6月:
・生命保険のしくみと個人保険商品
・ファイナンシャルプランニングとコンプライアンス
9~10月:
・生命保険と税・相続
・資産運用知識
1~2月:
・社会保障制度
・企業向け保険商品とコンサルティング


2. 試験の難易度と合格点・優秀賞

試験の難易度としては、出題問題にひねりはなく、取り立てて難しい部類ではありません。「一般課程」「専門」「変額」「応用」の知識をベースに、テキストの内容を知っているか知らないかを問う問題がほとんどです。
合格ラインは受験者の所属するそれぞれの生命保険会社で定めており、合格点は60点としていることが多いようです。きちんと準備すれば合格する試験なので頑張りましょう。ちなみに優秀賞は各科目90点以上です。後日、賞状がもらえます。


3. 受験形式

生命保険講座は全てCBT(Computer Based Testing)形式の試験で、試験時間は80分。指定の集合時間までに来場できなかった場合は欠席扱いとなり、受験できません(この場合、受験料の返金なし)。

また本人確認書類以外のすべての持ち物が持ち込み不可。持ち物は受験前に会場に設置されているロッカーに収納することになります。

机上にはノートボード(ホワイトボードみたいなもの)とペンがセットされており、ノートボードは試験中のメモ用紙として利用できます。
受験前に下記のリンク「CBTによる受験の仕方」を確認しておきましょう。

CBT形式になり、最も勝手が異なるのが電卓です。
電卓はPC上に表示される「電卓」を使用することになります。自分が使っている電卓とは使い勝手が異なるので注意が必要ですが、生命保険大学ではほとんど計算問題は出題されないので、そこまで神経質になる必要もありません。

電卓イメージ

リンク先の「CBT体験版」(第8問)で電卓が表示できるので、念の為、事前に確認しておきましょう。


4. 出題形式とストラテジー

試験問題は、フォームA、フォームB、フォームCの3パターンから、いずれか一つランダムに出題されます。

問題は全49問、4つに区分されています。出題形式と配点は以下の通りです。出題形式は各科目共通となっています。

出題形式


ストラテジーを考えてみましょう。
結論を言えば、配点に偏りが少ないので、まんべんなく得点を積んでいくことになります。強いて言うとすれば、比較的高配点(各2.5点)の問題1~12、13~24でできるだけ得点する必要があります。これだけで60点の配点があり、合格水準に達します。残りの問題25~39の語句選択問題も、それなりに配点(各2点)があるので、なるべく得点を。

実際には、問題1~12、13~24を全問正解することは難しいので、それぞれ4問ミスまでに抑えて、問題25~38を7問ミスまでに抑えれば、残りの問題40~49で半分正解すれば合格点です。

60点合格配点


5. 勉強法

使用教材

生命保険大学課程には、3種類の教材が付属します。

・生命保険大学課程「テキスト」   (生命保険協会)
・生命保険大学課程「ワークブック」 (セールス手帖社保険FPS研究所)
・生命保険大学課程「模擬テスト」  (セールス手帖社保険FPS研究所)

結論としては、「ワークブック」と過去問を中心に学習をすすめるのが効率的です(テキストは使わなくてよい)。幸い「ワークブック」は非常に出来が良く、テキストの内容をわかりやすく整理されています。ワークブックをインプット→アウトプットを行い、知識を整理、定着させていきましょう。

生命保険大学の各試験に合格するためには、選択肢の正誤を見極める力が必要になります。ワークブックで知識を定着させた後、過去問を解いてフレーズを頭に入れて試験に望みましょう。「過去問解説」を使えば、より効率的に答え合わせをすることができ、時間短縮できます。是非ご活用ください。


<標準編:最短合格を狙う場合の勉強法>

特に高得点は狙っていない、最小の労力で確実に合格したいという人。

(1) 軽く「ワークブック」を読む

・余力があればテキストの素読みで一巡するとよいです。何が書かれているか把握する程度に軽くテキストを読みましょう。あまり時間をかけないようにしてさっさと練習問題に移りましょう。

(2)「ワークブック」の練習問題を解く

・ワークブックの各章の最後についている練習問題を1巡させましょう。頻出問題を中心なので効率的です。
・間違った問題には、印を付けておき、解き直しましょう。

(3) 前年の過去問を解く→答え合わせ

・前年の過去問フォームA~Cの3パターン解きましょう。このうち1パターンは「ワークブック」の巻末に収録されています。
・過去問を解く際は、本番と同じ80分時間を計りましょう。
問題1~12、13~24、40~49の問題を解く際は、選択肢の間違っていると思うところにアンダーラインを入れます。できれば正解を書き入れながら解き進めると効率がよいです。何年分か過去問を解いていけば間違いの選択肢に違和感を持てるようになります。この感覚を大事にしてください。
・過去問を解いたら答え合わせです。答えだけ書き写して終わりにするのはNG。正答率を上げるため、選択肢のどこが間違っているかひとつひとつ丁寧にワークブックに戻って確認し、正しい文章に直しましょう。この確認作業が最も面倒で時間がかかりますが、最も重要です。
・ここで「過去問解説」を使えば、ワークブックを使わずにより効率的に答え合わせをすることができ、時間短縮できます。

(4)過去問を読む→おぼえる

・正しい文章に直した過去問の選択肢を読み込みます。同じ箇所が出ることも多いので、解き終えたあとも忘れてしまわないようにしましょう。

(5)模擬テストを解く

・過去問を解いているので、模擬テストは正直、解いても解かなくてもどちらでもよいです。的中率がすごく高いわけでもなく、選択肢のフレーズも本番と同じでもないため(むしろ本番より文章は洗練されており簡潔)、余裕があれば解く程度のスタンスでよいと思います。
時間がない場合は過去問を優先したほうがよいです。


<番外編:直前まで何も手を付けていない場合の勉強法>

仕事が忙しくて、あるいは何らかの事情で試験直前まで何もできなかった…ギリギリでも何とかしたい人向けの勉強法です。
合格は保証できませんが、チャンスに賭けたい人は試してみてください。ただし、これを読んで直前でも何とかなるんだとは思わないでください笑

(1) ワークブック巻末の過去問を解く→答え合わせ

・テキストは一切手を付けず、いきなり過去問を解きます。
・おそらく、ほとんど得点できないと思われますが、それでも最後まで解いてください。
・なんとなく選択した問は、△マークをつけるなどしておくとよいです。
・解き終えたら、答えを問題に書き込みながら、フレーズを頭にいれましょう。

(2)残りの過去問2パターンを解く→「過去問解説」を読んで丸暗記する

・最低でも前年分の3パターンはすべて解いておきたいところです。その時間も取れないとなれば、「過去問解説」を直読みしましょう。


6. 最後に

仕事や資格試験の連続で、せっかくの休日もなかなか自由な時間がとれず、お疲れだと思います。「生保大学を最短で合格する勉強法」が、効率的&戦略的な学習のお役に立てば嬉しく思います。
皆様が無事合格できますように!


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