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第8話・最近の補聴器と音漏れの話

この手記の第1話はこちらです

 前回、昭和の補聴器のお話しをさせていただきましたが、今回は小さな補聴器のお話しです。だた、自分が補聴器を使用していないので、説得力がありません。私が補聴器を使っている方々と接してきたときのお話しです。
 よろしければ、ご覧下さい。

 私は高校卒業後、十数年経った頃に、いろいろ考えて突然一人で手話サークルに通い始めました。
 その時にお世話になった、数人のろう者の方が、補聴器を使用されておりました。この方たちの補聴器は、耳にかける形状のものと、耳の中に収まる「耳穴式」のものを使用されていて、本体を胸ポケットに納めるタイプを使う方は、おられませんでした。

 当時たいへんお世話になった、明るくお茶目な高齢の紳士がおられましたが、この方の補聴器が確か「耳穴式」で、ときどき大きなハウリングを起こしました。
 このとき、ご本人は全く気付かれていないのですが、奥様がご主人の補聴器を何度も指さして知らせます。気付いたご主人が補聴器を付け直すと、このハウリングは止まりました。
 また、鳴り止まない時は、耳の中から補聴器を取り外して、奥様が調整をされておりました。とても仲の良い、優しいご夫婦でした。

 「耳穴式」の補聴器はたいへん小さく、音の出口と、マイクが接近しています。これでハウリングが起こらないので、もの凄い技術だと思うのですが、これはきちんと耳にフィットした状態で装着される必要があって、これが緩んだりたり外れたりすると、ハウリングが始まってしまうようでした。


 話は変わるのですが、私は毎年、音楽の演奏会に出かけます。
 過去に一度、開演中なのに、このハウリングが起こり、ピーピーと音が間鳴り続けたことがありました。
 演奏の真っ最中だったので、とても残念だったのですが、自分の耳に付けた補聴器がハウリングを起こしていても、ご自身では気付かない方もおられますので。これは、誰も責められない、仕方の無いことだと思っておりました。

 しかし、昨年末に出かけた演奏会では、開演前の事前アナウンスで
「携帯電話の電源を切るお願い」に加えて、
「補聴器をきちんと装着するお願い」が新たに加わっていました、
 これは嬉しい驚きでした、運営の方は、とても素晴らしい人たちだと思いました!!!
 このアナウンスは初めて聞きましたが、少しずつ広がって行けばいいなと、嬉しく思っております。


 2回に渡って、補聴器のお話しをしてしまいました。
 まだまだお話ししたいことがあるのですが、次回に続きます。
 ありがとうございました。

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