見出し画像

第6話・文字の省略は手抜きなの?

この手記の第1話はこちらです

 本日のテーマは、私がノートテイクを始めてから最も悩んで、今でも解決できていない部分です。どのように説明をしたらよいのか難しく、上手く説明ができていませんので、複雑な話が苦手な方は飛ばして下さい。
 すみません。

 当時、高校の英語の授業では、先生が教科書を最初に読んでから、その文章に解説を添えて、日本語に訳される。この流れで授業が進行しました。
 多くの場合、これらの文章は黒板に書かれることはありませんが、重要な例文や、試験に出る問題などは、先生が黒板に英文を書き、この解説を日本語に訳して話されます。

 私はA君の席に机を寄せて、自分の教科書の、先生が読まれた文章の下側に、翻訳された日本語訳と、解説などを書き込んでいきます。
 先生が黒板に書かれた例文は、自分のノートに欧文で記載して、その下に話された日本語を書き込んで行きます。

 しかし、だんだん授業のスピードについて行けなくなります。

 ノートに書き込む文字数を、少しでも間引くことが出来れば、時間を増やせます。特に画数が多い漢字の文字は、平仮名にひらいて書き込むのですが、こうなると、自分でも文章が読みにくくなります。

 書く文字を端折りたい、この気持ちは沢山あるのですが、自分が手抜きをしているような、不思議な罪悪感に囚われました。結局、和訳の言葉は、真面目に全部書いておりました。
 結局ひらがな交じりの殴り書きが増え、「こんなの読めるの?」と言う状態になっていき、これがいつも気になって、話が途切れた場面で、書き直すことも、当初はあったと思います。なかなか上手にできません。

 高校1年の頃は、文章量もまだ少なく、授業時間内に間に合うことができました。しかし2年以降、学習量が増えてきて、もう一人の手で書くのでは間に合わなくなってきます。

つづく‥‥‥‥


※※※※ 当時を振り返ってみた解説 ※※※※

 ノートテイクで文字を省略するのは、読み手に対して失礼になるのか?

 当時の私は、このことを毎日考えて、一人で自問自答しておりました。
 ノートテイクを実際に経験してみると、読み手の方が実際に座って見ておられます。先生がもし「コミュニケーション」と話したら、言われたとおり、正しく「コミュニケーション」と、全て書きたくなるのが人情で、本来は正しい考え方だと思うのです。しかし、現実には不可能でした。
 かといって、自分の都合で言葉を省略するのは、私の横着な手抜き感情が入った言葉となり、そのような行いはウソ・捏造に繋がる!と、当時の自分は頑なに考えておりました。

 いまnoteに書いていても不思議なのですが、読み手のおられる実際の現場では、緊張感が全く違い、この緊張した雰囲気が、私に魔法をかけていたのかも知れません。

 今でも、手書きのノートテイクの場面があれば、この問題に再び悩むと思うのですが‥‥‥‥
 いまは令和、夢の21世紀!パソコンを使えば全てが解決できるではありませんか!!
 パソコン要約筆記では、ATOKの単語登録で、この問題は一挙に解決できることになりました!講師のお名前やご略歴など、さらにどんな複雑な製品名でも地名でも、事前にユーザー辞書を鍛えることで、間違いなく表記することができるのです!これぞジャストシステム様に感謝!!!ATOK万歳!!!ATOK in power !!!

 横道に逸れましたが、すみません。

 今日のタイトル、「文字の省略は手抜きなの?」では今でもベストな答えが出せませんが、私は現在下記のように考えております。

「漢字と平仮名は混じってもOK、省略出来る言葉は省略してOK。
省いた分の、おはなしの内容をたくさん伝えましょう!」
と。
また、書きづらい文字を省略できるか検討し、略号表を作れるか、読み手と相談して、お互いに納得ができれば実際に作成し、ノートテイクの現場で使用しましょうと。

 でも、これは、筆記者の方それぞれに解釈がことなると思われます。
 皆様にお勧めできることではありませんので、備忘録。
 我が家の子供が、もし同じ環境になったら伝えようと思っています。


 略号と略語について、下記に解説いたします。

略語の参考例

ボランティア    → ボラ
コミュニケーション → コミ
ラズベリーパイ   → ラズパイ
など

略号の参考例 (略した文字に丸印を付け、記号化します)

DCーDCコンバーター            → デコデコ
スペクトラムアナライザ            → スペアナ
ファンクションジェネレーター(任意信号発生器)→ FJ
パーソナルコンピュータ            → PC
紫外線硬化樹脂                → UVレジン
など

 このように、長い言葉や漢字言葉を、略して書きやすくまとめます。
 この一覧表を作成して、ノートテイクの現場で読み手と共有します。 

 この方法は、講演会などの情報保障の現場で実際に使われており、「全国標準略号・略語」という一覧表・旗のような布が、全国共通で活躍しており販売もしています。

本日書きたかったことは以上です。
ありがとうございました。


(大丈夫かな、伝わるかなあ、この気持ち、自信が無い)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?