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名将ユルゲン・クロップに学ぶ塾講師の指導者としての考え方

塾で時間講師として働いているので、自分視点から指導者について考えてみました。

◯ユルゲン・クロップ
昨年のチャンピオンズリーグファイナリスト(決勝進出チーム)であるリヴァプールFC の監督。現在、リヴァプールFCは15勝3分の負けなしでイングランドプレミアリーグでリーグ1位。CLでもグループステージ突破を決めている。
クロップ自身は、2011,2012年にドイツ年間最優秀監督、2013年にはFIFAの年間最優秀監督賞で2位に輝いている。

『ドイツでは、アシスタントコーチとチーフスカウトが前半戦の短いビデオを見せていた。選手はそれで後半にどう望むかを自分で判断する。いずれも小さな修正点ばかりだ。ビデオも口頭での指示もダラダラとはやらない。情報は多いほど整理がつかなくなるものだから』

本番直前は、伝える情報量を多くし過ぎないように注意する。
追加で色々話したくなるけど、慎むように。

『うまくやれなかった、走れなかった、スペースが見つからなかったなどと嘆く選手には手短に、何度も同じセリフを繰り返して自信を持たせるようにしている。例えば「相手は疲れている」「最後はお前が勝つ」とシンプルなアドバイスを送るだけでも良い。精神的な優位性を認識させるのだ。あとは簡潔に説明し、一気にモチベーションを挙げる。バスケットでもハンドボールでもこれは共通していると聞く。とにかく彼らの士気を高めるしかない』
『基本的には、“教育的アプローチ”だ。すなわち、長所を褒めて、短所を批判しない。「お前はこれができない、あれもできない」と言っても萎縮するだけ。そうではなく、「私は君が上達すると信じているから」と言ってやる。その後で具体策をちょっと伝えるだけで選手はやる気を起こすんだ。お互いの信頼関係があってこそだよ』

自身を持たせて精神的な優位性を認識させることが重要。あとは、やるべきことを簡潔に説明して、「やれるぞ」と思わせて一気にモチベーションを上げる。とにかく、士気を高めるしかない。できた部分を褒め、できなかった部分は批判しない。「できるようになるよ」と信じていることを伝え、できなかった部分を改善する簡潔な具体策を伝える。

<モチベーションを上げる言葉の例>
「できるようになってきてるぞ。」できたところを素直に褒めて、できなかった部分は責めない。
「もう少しで点数がついてくるぞ。」得点に現れなくても、褒める。正直微妙でも褒める。
「緊張してるのは、気持ちが入っているからだ。それだけ、君は本気なんだよ。」
緊張に対しても、精神的優位に立てるような考え方を伝える。“緊張してしまう”という状況をすぐに改善することは難しいので、緊張してもいいんだよの方が生徒は楽になる。

<改善点へのアプローチ>
「ここが出来てないね。」と批判するのではなく、「この問題集のこれをやって、ここをできるようにしよう。」と具体的に指示して“やること”を明確にしてあげる。複雑な状況を整理して解決策を見つけ、適切な表現を用いて適切なタイミングで伝えてあげること。生徒の気持ちに寄り添うことを忘れず。


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