陳情提出&参考資料提供

先月、江東区議会に陳情を提出しました。

「効果的なパートナーシップ制度の導入を求める陳情」と、
「性別を問わないDV相談窓口の設置についての陳情」

の2点です。

一つ目の陳情は、今まで述べてきた経緯を踏まえてのものなので予想がつくと思いますが、もう一つの陳情については少し説明が必要ですね。

現在、江東区のDV相談窓口は対象者が「女性」に限られています。
私たちは以下の理由からこれを問題視しています。

一つ目は女性だけでなく男性もDV被害者になりうること、
二つ目はトランスジェンダーの人々が被害を相談しようとするときに現在の表記が障壁となりうること、
そして三つ目に、「女性」を被害者に、また男性を「加害者」に排他的に割り振る性別二元論的枠組みでは、「女性」同士の親密な関係で起きる暴力に目が向きづらく、それゆえ実は「女性」自身にとってすら現在の表記が得策でないこと

です。

陳情では、主にこれらの理由から、性別を限定しないDV相談窓口の設置を求めました。この他に、「強姦罪」から「強制性交等罪」へと名称及び内容が改められた、近年の性暴力処罰をめぐる刑法改正があったことも、間接的な理由として挙げてあります。


ちなみに、陳情提出の際には、実はちょっと不穏なことがありました。

「効果的なパートナーシップ制度の導入を求める陳情」について受付の職員さんから、
「以前『同性パートナーシップ』を求める陳情が趣旨採択になったので、こっちはそもそも議論されないかもしれない」
と言われたのです!

これは一見するともっともかもしれませんが、「しないよう求める陳情」が「同性パートナーシップ」を求める陳情が趣旨採択になったあとに新たに継続審議扱いになっていることを踏まえると、おかしなことです。
しかも、私たちの求めているのは「同性パートナーシップ」制度よりも広めの「パートナーシップ制度」であり、それゆえ趣旨採択されたものと同じ内容のことを訴えているわけではありません。
なので、私たちは陳情を取り下げることはせず、そのまま受理してもらいました。


そして、それから数週間後、今度は審議の役に立つよう、参考資料を準備して、企画総務委員会の議員さんたちにお渡ししました。
参考資料は、同性パートナーが現在抱える制度的な困難(面会権とか公営住宅への入居とか)をまとめたもの、DVに関する統計、関連事例についての近年の自治体及び国の動向の報告など、様々なものです(といっても独自のものではなく、ネット上で入手できる記事などですが)。

ちなみに、自民党はこういった問題について否定的であることで知られていますが、資料をお受け取りになった同党の議員さんはとても愛想よく対応してくださりました。
まぁ、参考資料を配るだけの区民を恫喝してきたらただのヤバい人なので、当然と言えば当然なのですが(笑)


そして明日は私たちの陳情が審議される予定です(←唐突なお知らせですみません)。
早ければ数日後にでも当日の審議内容についてご報告したいのですけど、忙し過ぎてどうかなぁ…泣

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