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「秘密の森シーズン1」ロマンスなし、韓ドラの新しい風

【2020年11月視聴】

青春の記録」でボゴムの青春を覗き見した後、トキメキやロマンスとは真逆の「秘密の森 シーズン1」16話を観ました。
韓ドラブームの火付け役となった「愛の不時着」「梨泰院クラス」からラブロマンス、ラブコメを一通り見てきた人、まさに私、そんな人に次なるステージを与えてくれる作品です。
マイ・ディア・ミスター」とともに韓ドラの次のブームを予感するロマンスなしの新たな風としてネットで話題になっておりました。

幼いころに謎の頭痛の治療のため、脳手術を受けて、感情がなくなったという検事が主人公。無情な検事、ファン・シモク(チョ・スンウ)が権力に屈せず、相棒となる女刑事、ハン・ヨジン(ぺ・ドゥナ)とともに、不正をただすべくぶった切り、解明していくという社会派サスペンスドラマ。
「マイ・ディア・ミスター」にはすこーしロマンス的な要素もありましたが、こちらは恋愛模様は一切なし。
ときめくような話もなしの中で、事件が起こり、誰が犯人か、悪か、いい人か?ずーっと分からないままかなりの話数を稼ぎます。
最初はあーでもない、こーでもないと仮定と推理ばかりで、結構おんなじような話が続くので、ちょっと退屈に感じましたが、9話目ぐらいから急に展開し始めます。まあ、これ、よくあるパターンですけれど。

最後まで観て、ああそうだったのねと全て回収されて、終わるという、すっきり感はあります。
感情をなくして孤独に寂しさを感じることもなかった検事が、女性刑事とのやりとり、特別調査チームを組んで、仲間と関わるうちにだんだんと感情のようなものを取り戻す、とまではいかないのだけれど、確実に人間らしく変化していく姿を見守るドラマです。

最終話前になって気づいたのですが、キーを握る秘書官役はあの「梨泰院クラス」でパク・セロイと敵対するの長家の社長、ユ・ジェミョンさんでした。あの役が特殊な風防だったので、最近のほかの作品を観ても今回のような役がノーマルスタイルのようです。秘書官役では最後の最後までその謎を残し、さすがの存在感でした。

お話自体はよくできているし、見ごたえもありますが、トキメキやドキドキ、ロマンスが全くない点で女性向きではないかもしれません。
私は女性刑事役のぺ・ドゥナさん、このドラマで初めて知りましたが、ひょうひょうとした独特の雰囲気、美人というわけでもないのに、その髪型やスタイルも好きだし、役にも合っていて、とても魅力を感じました。
深刻で硬い話の中で、この人とファン・シモクのやりとりの場面でが何かほっこりできて、おかげで最後まで観ることができた気がします。

で、終わったーと思ったら、いきなりシーズン2に自動的に入ってしまいました。Netflixのわなじゃ。
韓国ではシーズン2の初回の視聴率がシーズン1の最終回を上回っていたそうで、それだけこの作品への期待感が高かったということでしょう。
ファン・シモクとハン・ヨジンの掛け合いを見たくて、シーズン2の1話目を少し観始めてしまったのですが、それぞれ月日がたって、キャストが再会する感じにわくわくしてしまいました。シーズン2のお話はまた後日。

【その後のつぶやき】
実際この後シーズン2を観ることになりましたが、ラブコメに慣れてしまっていたからか、専門用語や警察用語がなかなか頭に入ってこず、リラックス時にぼやーっと観るのには全く適していないドラマだと気づいて、遅々として進まず、途中で寝てしまうこともしばしば。
何も観たいものがなくなったときに、再度観始めて、何とか完走しました。

女性幹部との対立の構造、ファン・シモクとハン・ヨジンの立場も変化していてのとまどい。何よりハン・ヨジン役の魅力だったショートボブスタイルが、ストレートのロングヘア―になっていたことが、ストーリーを飛び越えて、残念ポイントでした。あのぼさっとしたシートボブが、感情を表せないファン・シモクにとっての唯一の友達であり、同志であり、ある意味保護者でもある、そんな性を超えた存在を表現していると思っていたのだけれど、まさかのロングヘア―とは!
役者さんの趣味や都合かもしれないけれど、非常に残念でした。だから、評判のよかったシーズン2ではありますが、私はシーズン1ほどののめり込みがなかったのかもしれません。大したことではなくても、人それぞれ、共感したり、冷めちゃったりするポイントというのはほんの少しのこだわりが左右するのだろう思ったドラマ鑑賞でした。

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