【18.04.2022】 現在のロシアについて。なお話

お久しぶりです、ひえだです。
随分ご無沙汰しておりました笑

せっかくブログを始めたのに全然更新してなくて
なんと振り返れば12月が最後っていう、、、!

この4か月、寝かせに寝かせたこの期間に
ロシアでは本当にいろいろなことがありました。

それを今日は簡単にお話していこうかなーと。

※以下の内容はあくまで私が住んでいる“ハバロフスク”での個人の視点によるお話です。
ロシア全土に共通することではありませんのでご承知おきください。

1.【1月】ロシア航空に初めて乗った件。

冬休みにモスクワの友人と南ロシア旅行に出かけました。
彼女のおかげで現地でも困るようなことはなく、
さあいざモスクワへ帰りましょ、となったその日。

生まれて初めて乗ったロシア航空でその事件は起こりました。

機内へ持ち込み可能なキャリーケースを引いていた私。
手荷物収納棚が高すぎてちびの私には届かず、
前の乗客の荷物の収納を手伝っていたCAさんにヘルプを依頼したところ。

CAさん「すみませんが、私共の方では荷物の収納のお手伝いはしておりません」
わたし&ロシア人の友人「?!」
CAさん「(男性乗客に対し)お客様、申し訳ございませんがこちらの荷物の収納を手伝っていただけないでしょうか?」

ロシア航空での出来事

という出来事があったとさ。

いやいやロシアは確かに女性に優しい(荷物を男性が率先して持ってくれたり、ドアを開けてくれたり、エレベーターボタンを押してくれたり…)国ではあるんだけど
直前で他のお客さんの荷物の収納を手伝ってくれていたのに
私のキャリーはダメって一体全体どういうことなんだろう、、、と
思わず疑問に思わずにはいられなかったよね。笑

一緒に旅行に行ってくれていた友達(ロシア人)も
「え、いやあれはない(笑)百歩譲ってもお客さんに収納を頼むのはおかしいでしょ」
と真顔で言っていたので身長154cm以下の皆さん、
ロシア航空に乗る時にはキャリーケースはたとえ重量内であっても
手荷物で持ち込まないようにしましょう(笑)

2. 【1月末】日本→ロシア行きの船便が停止になった件。

普通の人なら普段ロシアに荷物を送るようなことってなかなかないと思うけど
母に日本の調味料を頼みたかった私にとって死活問題だったのがこの、
ロシア行き船便の停止案件。

それまでにすでにEMSは止まっていたんやけどここにきて船便も止まるという。

これにより残りは片道10,000円越え必至のDHL一択となったわけだが
これがそりゃもー高いのなんのって。

お手紙一通出すだけでも目玉が出るほど高いのに
母に厚かましくも
「日本からだしの素とコンソメ送ってください」
なんて言えるわけないよー!

まあね。
現地でも入手できるものはあるわけだし何とかかんとか頑張ってみるかと。

中国製のお醤油や朝鮮人マーケットでよくわからんソースを入手したりと頑張ってはいた。
でもそれがあんな出来事で無残にも打ち砕かれることになるなんて。
詳細は5を参照されたし。

3. 【2月末日】ギネスブックに載る世界一寒い村・オイミャコンに行ってみた件。

学生の頃、絶対いつかはいってやるぞと決めていたオイミャコン。
とはいえどうやって行くのかもさっぱりわからず、
結局ツアーなら50万円くらいする~みたいなネットの情報におののき諦めていたあの地へ、ひょんなことから行くことになった。

詳細は別の記事で書いてみようかな~と思っているけど
とりあえずまとめると

ひかえめに言って最高だった。

是非皆さん、一度オイミャコンへお越しください。

4.【2月某日】例の侵攻が始まった件。

正直に言う。

まさにオイミャコンから戻る岐路の途中で、
今ロシアでは大変なことが起こっているんだと初めて知った。

どのTV番組でも映し出される、各国外相の批判的な発言。
町のあちこちで携帯電話を片手にそれや露大統領の演説を繰り返し見る一般市民。

一体全体どうなってるんや。

これが私の第一印象だった。

まさかこの21世紀に。
私が大好きで大好きで転職をしてまでたどり着いたこの地で
こんなことが起こっているなんて。

一体全体誰が予想できただろうね。

5.【今日】ハバロフスクの状況について。


そして今日に至るまで、ハバロフスクではどんなことが起こっているのか簡単に話したい。
別に誰が良いとか悪いとか、そんな話をしたいのではなくて
あくまでこれが事実、これが現実なんだという観点で見てほしい。

まず日本でははっきり「ジェノサイド」「侵攻」「戦争」などと認識されているこれはロシアではспецоперация(特別作戦)と呼称されている。
「戦争」と命名する行為は国際法で禁止されており、
かつあくまでロシア側の立場からすればこれは「正当な行動」だからだ。
 
この内容だけでたぶん、多くの人の反感を買うと思うけど誤解しないでほしいのは
あくまでこれはロシアのトップがこう名付けると決めたのであって、
ロシア国民全員で決めた名称ではないということ。
これ以外の名称がロシア国内に存在していないから、国民はこう呼び続けているのだと。
 
次に経済制裁の影響について。
 
ハバロフスクではここ2か月で物価が倍以上跳ね上がったものもある。
例えば玉ねぎは3月末時点で侵攻前と比べて68%も値上がりした。
これまで1パック500ルーブル(@1.5円≒750円)くらいで買えていたコピー用紙は5,500ルーブルにまで膨らんだ。
 
物の欠品も頻発している。
輸入品はもちろん、
海外から輸入した原料に依存している製品も在庫がなくなってきている。
 
女性用生理用品が一気に買い占められていたり
質の悪い食べ物が流通するようになったり。
 
SWIFTを除外された銀行には、海外からお金が送れなくなっている関係で
例えば外資系に勤めている人で海外口座に給与を振り込まれている人たちはかなり苦しい、というかある日突然
「はい手持ちのお金だけで生活してくださいね」
って言われるようになったのと同義だし。
除外されていない銀行であっても口座がなければ着金は不可、
それからWesternUnionみたいな銀行を介さない海外送金サービスもハバロでは即時停止した。
 
じゃあロシアを出ればいいじゃん、
なんて言いたくなる気持ちもわかるけど(実際私も弟に言われた)
現在残っている日本への渡航ルートは
ロシア領空内を海外機が飛んではいけない&ロシア側も非友好国の海外機の受け入れを停止した関係で現状中東(カタール、アブ=ダビ、トルコ)経由くらいしかなくて
エコノミーで片道20万円、ハバロからなら片道30時間超(笑)かかるという。
 
そうそう、今ロシア国内で海外のクレジットカードは使用できない(だって海外送金がNGだから)から、本当に出国も難しいんだよね。
(余談やけど、本気で出国を考えるならロシア国内便は何とか自分で購入する、国際便はロシアにいない人に頼めば買えるっちゃ買える。けどまあ面倒)
 
いや、ほんとにどうする?って感じ(笑)
(全然笑えないけど)
 
一応繰り返すけどこれはあくまで私の身の回りに起こっている出来事の話ね。
もちろんロシア国内共通といえることに関しては「ロシアでは」、ハバロだけで起こっていることについては「ハバロでは」と書いておりますけども。
 
とまあそんな感じ。
ロシア国内にいながら毎日ロシアのニュースも日本のニュースも見てるから
あえてどっちがアカン!とか書かないけど事実は事実。
知ってもらえると嬉しい。
 
最後に。
 
これだけは言っておきたい。
それはロシアという国=ロシア人ではないということ。
 
今回上に書いたようなことを身をもって体験して正直最初は本当に耐えられなかった。
 
え、なんで?何がしたいわけ?
以外の感情しかわかなくて、しかも私も手持ちのお金で頑張って生きてくださいパターンに陥ったので。
 
お金がないって心から余裕を奪うんやなって実感した(笑)
 
それでね。
職場でロシア人の同僚たちにどーしよーこのままだと飢え死にしちゃうよーなんて冗談ぽく(でもクソ本音)言ったら
次の日から皆がちょっとずつ食事を分けてくれたり、
温かい言葉をかけてくれたりして、本気で泣きたくなった。
 
友達から「もう日本人はロシア人と付き合いたくないよね。」なんてメッセージが来た時には、ああ苦しんでるのは私だけじゃないのにと恥ずかしくなった。
 
いろいろあって、一時帰国の話が決まって、同僚の皆は自分のことのように喜んでくれた。
よく休んでね、と背中を押してくれた。
 
お土産は何が欲しいかと訊くと
お土産なんかじゃなくてあなたに無事に帰ってきてほしい。
私たちの分も日本でたくさんいろんなものを見て、おいしいものを食べて、
帰ってきたらその話を聞かせてほしい。
 
誰もがそう繰り返した。
ああ、そうかこの人たちはここを出たくても出られないんだと思ってしまった。
 
ここまで読んでいただいたあなたに、まずは感謝を、次いで認識をお願いしたい。
理解しろとは言わない。
でもこういう事態が起こってて今のロシアでは、少なくとも私の周りではどんなことが起こっているのか、
現地のロシア人が何を思い、何を考えているのか、
少しでも何かしら知っておいてもらえればそれだけで嬉しいです。

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