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【義憤というか私憤というかなんというか…】

商売柄、このニュースが目につくし、AIさんもあえて出してくるんでしょうけど…
随分、『滝山病院』の名前を見かけます。
報道過剰が気になる昨今。



滝山病院というところ

個人的に、暴行があるのは知りませんでしたが、少なくとも手厚いサービス精神旺盛なイメージは無かった病院…でしょうか。
古くからある、最先端を行く病院ではないイメージ?

最先端というと…
キレイな内装やら、
個室を多様するなど、
スペック面もそうですが、

患者取り扱いとか、
個人情報…など、
倫理面もわかりやすいくらい“最先端”を謳います。

ただ、最先端でないからブラックかというと、そういうことではなく。
ホテルのようではなくとも、古き良き文化を貫く病院はあります。

滝山は、その“最先端”でないとしてもかゆいところに手が届く貴重な運営をしていたのです。

その一つが、透析。

腎臓の機能を補ってくれる、あれです。
有名ですよね。
精神科の疾患を抱える患者さんは、かなりの高確率で、内科での内科的治療を断られます。

曰く、ノウハウがない。
曰く、専門ではないない。
曰く、病気を理解できるスタッフに乏しい。

受け入れの幅を医療自ら狭めている現状です。
ワタシは数年前まで医療ソーシャルワーカーでしたが、体に疾患のある精神障害者の転院、入所にはとにかく難儀したものです。
あるとき、重度の肝硬変の方を受け持ちましたが、20箇所前後の病院へ連絡し、期間限定で1箇所受け入れてもらえました。そんなカンジ。

ただ、反対も同じ。
精神科で身体疾患があると、治療のできる病院へ転院してもらわざるをえません。
内科のお医者さんに乏しいのもありますが、設備が無いんですね。
例えば、酸素を全館に送る設備すら乏しいこともあるんです。この場合、呼吸があまりにもできない状態になると(肺炎とか)病院を移らざるをえません。

滝山病院は、そんな中、精神疾患+透析の患者さんを積極的に受け入れていた病院だったりします。



何とやらの一角?

ぶっちゃけ考えるとですね。
他にもあるだろうと思うのです。

滝山病院は、今回、抜き打ちテストが入り問題が表面化しました。
ただ、「抜き打ち」って、相当ヤバたんな病院でないと実施されないんです。少なくとも、ワタシはその認識で勤めてました。
テストに入る行政側が「行けば確実に裏取れる」と、確信できる場所でないと抜き打ちしないのではないかと。

ということは、普通のテストを通過しているものの問題を抱える医療機関はたくさんあるのだろうと思うのです。精神に限らず。
と、仮定すると、滝山ばかりフォーカスして私たちは免罪符を得ていないか疑問に思います。

通常は、機関の自浄作用がはたらきます。
乱暴なスタッフがいても師長が指導しますし、時に病院が動きます。
それが上手く働かなくなった際、滝山ケースと同じことが起こりえるのだろうと思うのです。



ただの義憤にならないよう

滝山病院ばかり注目され、滝山のスタッフばかり逮捕されて、目についたその病院ばかりを攻め立てている印象を持ってしまいます。
だからこそ、少し冷静になって報道を眺めたいかなと。

特定の何かを此処を先途と責め立てて、自分は悪くないと安心したり、優越感に浸ったりしてないでしょうか。

つまり、義憤?みたいな。

滝山の件を一段落させて、終わって、さあ落着…に、ならないよう、なぜこんな事件が起こるのか、歴史を繰り返さないためには何が必要なのか、考えたいものだと思うのでした。

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