最初にギャラの話をすることは失礼ではない
世の中には色々な価値観の人がいる。
ぼくがこの仕事を始めて驚いたのは「最初にギャラの話をするのは失礼」と考える人の多さである。
全ての話が終わって最後に「では失礼ながら謝礼の件なのですが。。。」と大変申し訳なさそうに話して来られる。
そんなに申し訳なさそうならさぞかし安いのだろう。しかし色々な事情がある。ひょっとしたら赤字なのかもしれない。ぼくだってないところから無理にもらおうとは思わない。などなどいろいろ考えていると。
「〜〜万円でお引き受けいただけますでしょうか。。。」と、とても高い金額を提示されることがある。
いやめっちゃええやん。めっちゃがんばるわ。
しかし向こうにしたらそれでも少ないと思っておられるのかもしれない。難しい。
親に家を買ってもらっているような音楽家はまた別だと思うがぼくのような零細音楽家はまず生活のことを考える。生活するためには何が必要か。
金である。
どんなに楽しそうな仕事でもギャラが1000円では他の仕事をしたほうがましである。いや、どうだろう、1000円でも内容によってはやるかもしれない。しかしほとんどの場合はやらないだろう。
逆に1日で100万円もらえたら?まあ大抵のことは我慢できるだろう。税金が高くなるだろうなあというくらいしか心配がない。
何が言いたいかというととにかく少なくても多くてもギャラがいくらなのかわからないと検討ができないということなのである
まずギャラ、そして日時、そして内容。持ち込みが必要なら何を持っていけばいいかも教えてほしい。これらを最初にセットでしかもメールで伝えてくれるイベンターは素晴らしい。電話で言ってくる人も多いが電話は言った言わないであとでもめることが多いのでぼくの場合はおすすめしない。
昔にもこういうことを書いたら批判してきた人がいた。「君は金のために音楽をやっているのかね?そういうものではなくて云々」などなど。
その人はご立派な私立音楽大学を出ていた。まあそういうことなのだろうなあと思う。お察しである。お金持ちの家で育った人は自覚的になってほしいなあと感じる。「あなたが金のためにやっていない音楽をやるためにどれだけの金が親からつぎ込まれてきたのか?」
モーツアルトだってお金のためにたくさんの音楽を書いた。偉大なジャズの巨匠たちにオファーするときにギャラを言わないイベンターはいない。
最初にギャラの話をしてくれて全く問題ないのである。たとえそれが歩合制だったりチャージバックだったとしても!
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