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『表現と概念』 色の研究レポート (番外編) イラストレーター・竹本侑樹さんの場合

2021年3月3日から PARK GALLERY で開催されているグループエキシビジョン『表現と概念』では、表現に関するコンセプト(概念)を1つ決めて、そのコンセプトに沿って制作された6人のアーティスト・クリエイターによる作品の展示を行なっています。

今回指定したコンセプトは『色』。

色の鮮やかさが印象的なイラストレーターや、色彩を光として表現する写真家に、モノクロームで作品を制作してもらうことで、そこから浮かび上がるオリジナリティや世界観を、研究するかのように楽しめたらと考えています。

先日この展示を見に来てくれた、イラストレーターの竹本侑樹さんが自身の作品からも色を抜いて描いてみるという実験を行なってくれました。普段、カラフルなマーカーを点描のように置きながら抽象的な風景を描く竹本さん。自分が置いた『色』からインスピレーションを受けて、次の色を置いていく竹本さんは、モノクロームになにを見るのか。

ご紹介していきます。

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イラストレーター・竹本侑樹の場合

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普段、竹本さんが描いているマーカーによる風景の表現。ちなみにこれはパークの帰り道、秋葉原の風景です。複数のマーカーが点在してるのが見て取れます。

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こちらは同じ風景ですが、『黒』のマーカーのみを使用。

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こちらは、同じ風景でも、黒と何種類かのグレイのマーカーを使った手法です。黒一色に比べて、点の数が増えているのが見て取れます。


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そしてこちらが、カラフルな原画をパソコン上でグレースケールに変換した場合です。黒、グレーのマーカーよりもさらに点の数が多く、グレーの数にも幅が見て取れます。

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改めてカラーです。

モノクロームに比べてぬくもりや光を感じるのはもちろん、奥行きさえ感じることができますね。黒は『宇宙』を感じますね。重力がなくなっていく感じさえしました。

本人曰く、「色数が増えると手数が増えているので、やはり自分は自分が置いた色から次の色を連想して描いていることが分かりました」とのことでした。

こうした気づきの連続が、作品をより強く、オリジナリティに溢れるものにしていくのだなと感じます。

みなさんだったらどうでしょうか?

これを機に、ぜひモノクロームの描写、試してみてはいかがでしょうか?

もし作ったものがあれば、こちらで紹介させていただくので、気軽に連絡くださいませ!

竹本さん本当にありがとうございました!

竹本侑樹さんの作品はこちらからご覧いただけます。
https://www.instagram.com/yuuki_takemoto/

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