日本からのEMSが届かない

1年経って懐かしいのは日本の郵便

パリに住んでちょうど1年が経った。
日本の何が懐かしいか、フランスの何が困るかと言えば、まず挙げられるのはクロノポストの不便さ。(日本食はパリでもだいたい手に入る)
クロノポストはただ不便なだけではなく、問題である。

日本からEMSを送ると、フランス国内ではクロノポストという、フランスの郵便局であるラポストの子会社が担当することになる。
自分の住んでいる地域の担当者によるのだろうけれど、私の住んでいる地域では2023年夏ごろからまともにクロノポストから荷物や書類を受け取ることができなくなった。
夏までは、配達時に怒鳴られることはあったけれど、受け取ることができた。しかし、今となっては追跡ステータスでは荷物は配達されたことになって、実際はどこか別の場所に送られている場合ばかりだ。

夏に大事な書類をEMSで日本から送ってもらった時に、郵便局やクロノポストの追跡ステータスは「配達済」となっても書類が届かなかった。結局、私はクロノポストにクレームを入れて、日本の送り主からは損害賠償請求をしてもらった。面倒だけれど、その都度手続きを踏むことで、もしかしたら日本からのEMSがクロノポストを使わなくなるかもしれないという希望をこめて。

ちなみに、クロノポストについて日本語で検索すると、10年以上前からフランス在住者がブログ上でEMSで困った様子を綴っている。

EMSよりエアメールの方が安心

実際、EMSがうまく届いた時も東京近郊からパリまで1週間かかっていて、通常のエアメールと日数は変わらないので、最近は大事な書類はエアメールで送ってもらうことにしている。
エアメールの場合はフランス側ではラポストが担当する。ラポストはこの短い期間でもサービスに改善が見られる他、少なくとも自分の住んでいる地域の配達担当者はとても感じが良く、問題は一度も起きていない。
フランス人によると、ラポストの配達員はアパートのオートロックの開けることができるため、配達がスムーズらしい。

自分はフランス生活に慣れていくが、日本に住んでいる人に経験していないことを理解してもらうことは、難しい

上記の状況から、日本から書類を送ってもらう際はエアメールでお願いしている。とはいっても、日本で生活している人には、高いお金を払って追跡できるEMSの末路がこんなにもずさんであるとは信じがたいもので、相手方も痛い目に合うまではEMS以外の方法を認めてもらえないことが多い。

時が経てば、自分はフランスの雰囲気を掴むことが出来、適応していくことはできる。でも、日本に住んでいる人と関わりがゼロになるわけではない。事務手続きや、日本にいる家族や友人とのやり取りで、日本にずっと住んでいる人に理解してもらえないことで起こる小さな不便やもやもやは、今後も増えていくだろう。



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