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流し他、すべての商売はエネルギー交換

↑これは、私が身をもって悟っていったことです。

だからこの「流しの仕事術」は

流しの為のみ、にあらず、

働くすべての方向け、でございます。


私の扱う音楽、

歌はビタミンやミネラルのようなものです。

流れると、そこにいる人たちで共有されるエネルギーです。

聴いているだけでも良いし

声を合わせればさらに内側から力が漲っていきます。

私はこのように思っていますが、私だけではないはずです。

私以上に、力が漲りすぎて感情豊かにエキサイトされる方が

たくさんおられます。生命力を感じます。

私は一日に数十曲と演奏するので

あんまりエキサイトしすぎないようにしています。


流しは、とてもわかりやすいエネルギーの交換手です。

音楽を使ってそれをやっていると思います。

エネルギーを求める人には私が歌って注ぎます。

発散したい人には歌ってもらえるよう伴奏などします。

その人ごとのコンディションでエネルギーを

受けるのと出すのと、どちらのニーズもあります。

考えてみれば私も同じです。

頑張りすぎて寝たきりで過ごすこともあるし、

ずっと出勤しないでいると非常に鬱々としてきます。


身体と楽器だけでやる私のような流しには

エネルギーしかない、

エネルギーのやり取りをするしかないのです。

私はたまたま音楽が好きだった、

そして縁あってこの流しの道に入ったわけですが、

かなりエネルギッシュな商売形式であることが

だんだんとわかってきました。


流しで大事な演奏の技術とは、

人間のエネルギーを余すところなく音にかえてやること

なのだと思います。

私は明らかにエネルギーを使い、昔より元気になった気がします。


流しをしていく中、やがて私は

どの商売もエネルギーの交換だと気づきはじめました。

モノや食べ物、その他サービスは、

買う人にエネルギーを与えています。

本当に身体に必要だ、

という生命維持に必要なエネルギーは限られますから

それ以外は「心を満たす何か」のエネルギーでしょう。

だいたいエネルギーの値が高いと値段も高いです。

作るのに手間暇かけたり、丁寧な売り方をしたりで、

エネルギーが付与されていきます。

そして受け取る側の満足度に比例します。

役に立つとか、立たないとか

ウマイ、マズい、

だけの問題ではなさそうです。

人が何かに対し、

「時間と能力と心を使って尽くした」

それを受け手が感じたとき

エネルギーを受け取り、満たされるのでは?と思います。


サービス精神旺盛な商売人は

こういうことを知っているのかもしれません。

流しはそれが凝縮した仕事で、

わざわざ生身で、なぜそれを提供する意味や価値があるのか、

遅ればせながら、ゆっくりと

その理由をわかってきました。


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