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指定難病「大田原症候群」と診断されるまで

育児休暇を取得する最大の理由になっていたのが、
胎児の脳形成異常でした。
そんな不安を抱えながらも、妻が無事に出産してくれ、
幸せな日々が始まろうとしていました。
そんなある日、里帰り先の両親から「てんかん発作ではないか?」
と言われ、居ても立っても居られずに病院に向かいました。

わずか生後20日で指定難病「大田原症候群」と宣告されました。

新生児期から乳児期早期(生後3カ月以内)に発症する重症のてんかんです。「点頭発作」(正式にはてんかん性スパズム)というピクッとする動きの発作を繰り返し、脳波では特徴的なサプレッション・バーストというパターンを認めます。治療が難しく発達が遅れます。
この病気は極めてまれで、日本全体でも500人未満と推測されます。

https://www.nanbyou.or.jp/entry/4381

絶望の淵に立たされ、生きる希望すらも見失いました。
そんな中で、たくさんの方のブログや症例を拝読させていただき、
ほんの僅かですが未来を見据えられるようになりました。
私たちのこれからの闘病記は自分達のために、
そして来る日に絶望を感じた誰かのためにも残そうと思います。
それが使命だと信じて。

まずは、簡単にこれまでの経緯をまとめます。

胎児期

  • 産医院にて胎児エコー検査で”小脳の左右差”の疑い

  • 同市内の大学附属病院にて受診

  • 大阪の胎児エコー検査専門クリニックにて受診

    • 頭部MRI検査にて”小脳形成異常”と診断

    • ”脳腫瘍”や”脳旧性出血”の疑い

  • 兵庫にあるこども病院にて受診

  • 大阪にあるこども病院にて受診

    • 早期出産の必要性は無いと判断され、普通分娩へ

新生児期

  • 0日

    • 妊娠40wで3,300g台で出産

  • 3日

    • 頭部MRI検査を実施

      • 引き続き”小脳形成異常”と診断

      • 右側頭葉と右側脳室に出血後?

      • 右側脳室はやや大きい?

      • 現状では病気を確認できず退院

  • 20日

    • 子のてんかん発作(スパズム)を確認

    • 総合病院に受診

      • 脳波所見:”サプレッションバースト”を確認

      • 臨床所見:全般性発作とシリーズ形成を確認

        • 「大田原症候群」の疑いがあることを宣告

  • 23日

    • 長時間脳波検査を受診

      • 右後頭葉付近からてんかんが発生

      • 早速入院し、抗てんかん剤”バルプロ酸ナトリウム”処方

とにかく家族で手分けして、
病気のことや様々な方の症例や闘病記を確認しましたが、
「”てんかん外科手術”を執刀してもらうしかない」
と考えております。

一刻も早く、発作に苦しむ息子から痛みを取り除いてあげたい。
このまま予後不良で辛い思いをする可能性が高いのに、
抗てんかん剤だけで時が過ぎるのを待つことなんてできない。

素人なりの見解予想としては、

  • 胎児期の脳形成過程で右側脳室や右側頭葉に出血

  • 右側脳室と第4脳室を挟んで連絡する小脳に形成異常

  • 大脳の右後頭葉付近で局在性皮質形成異常

  • 右側脳室はやや大きいが、片側巨脳症ではなさそう

  • 病巣切除術or右側半球離断or脳梁離断の早期外科手術が重要

息子の未来を祈って、難病に家族で立ち向かいます。

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