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今ならすごいことができそうザウルス

DAMチャンネルをご覧のみなさん、ぱるこです。

今回は新進気鋭のフレッシャーにして南船北馬なチャレンジャー、蓮ノ空女学院104期生の徒町小鈴さん(以降、親愛を込めて徒町)について個人的な所感を書き留めておこうという趣旨になります。
ファーストインプレッションってその時にしっかり記録しておかないと、すぐに楽しい記憶で上書きされちゃうからね。

さてTLを見ていると徒町に心掴まれたオタク諸氏は結構多い印象です。活動記録で描かれた眩しいまでのひたむきさ、レディバグで魅せた歌声のギャップ、システムボイスからほんのり垣間見える暗黒面。色んな切り口があるかと思いますが、どれを取っても非常に魅力的で間口の広いスクールアイドルではないでしょうか!
あなたの徒町はどこから?私は喉から。


【第一感】

僕はこういう子やっぱり好きですね〜。かねてより勝手に提唱している持論として、アイドルの最も強力な武器のひとつに目が離せないというカテゴリがあると思っています。ちょっとばかしトラブルメーカーであったり、完璧でなくどこか隙がある程に愛おしさも一入だったりするものです。庇護欲と括ってよいものか、言うなれば「ったく、徒町にはオレがついてねーとな」を引き出す素質に優れ、密かにクラスメイトたちを狂わせている可能性は高いです。蓮ノ空は女子校ですよ?ええ。
とはいえ徒町のような子に対して「そう在ってくれ」と願うこともまた身勝手で残酷な話でありますから、中々に塩梅が難しいところですけれどね。みなさまも十全に注意されたし。


【活動記録】

シナリオが素晴らしいことなんて明々白々一目瞭然であり僕がわざわざ言葉を尽くすべくも本来はないのですが、それを言ってしまえばこうしてnoteを書くことの意味自体を問い直すはめになるので一応お喋りしましょうか。言い訳がましいね。
1話の全体感としては別途記事を出しているので、もし興味など御座いましたらばそちらをご参照のこと。

ではここからはDOLLCHESTRA編であるところのpart7〜9『ちぇすとー!』について扱います。(言うまでもなくネタバレ注意です。)
まずこの時点でおもしろいなと思うのが、104期1話って現在公開されている範囲で『未来への歌』『ちぇすとー!』『めぐちゃんせんぱい、るりちゃんせんぱい』の3つのサブタイに分かれているんですよね。話数そのものを分割するほどのボリュームはないものの、104期生の初登場&加入回だからどうにか花を添えたいというような制作陣の愛と真心を感じますね。作り手の熱が感じられる作品はほんとに浴びていて心地よいものです。

さてそんな徒町は蓮ノ湖を渡らんとすべく筏(いかだ)をズズイと立ち漕いでいたわけですが、気合いや虚しくあわや水難事故という危機を村野先輩に救出されます。目の前の困ったちゃんを放っておけない気質は我らとしても一年前からよくよく知るところでありますね。
メタ的にどうして最初のチャレンジが湖横断だったんだろうと考えると、言葉遊びやリフレインが大好きな活動記録氏のことですから、103期活動記録4話にて印象的だった「溺れそう」というワードをこれ好機と見て引っ張り出してきた具合でしょうか。つづさやの間ではいささか難解かつ繊細な心象表現として用いられていたこの語彙も、徒町ナイズドされてしまえば物理的な水没シーンへと早変わりです。そういうウィットでウェットな一幕なのかなというのが僕の解釈ですね。かなり好き。

“隣”ならもう、溺れないで済みますから


いやはやしかし村野先輩はほんとに素敵なひとですね。
どこのサウルスの骨とも知らぬ後輩のために迷いなく春先の湖に飛び込めるんですから。制服で。
その後も筏に随伴しては一緒に転覆を繰り返して。この光景にはどうも強い既視感があって、何かと思い返せば名著『Link!Like!ラブライブ!FIRSTFANBOOK』に掲載のド名作SS『マリオネット・ソロコンサート』で見せた「わたしも一緒に転びますよ」のそれなんですよね。文脈は違いますが。
俯瞰で観察している我々でさえ忘れがちですが、村野さやかは人一倍どころでなく失敗を重ねてきた側の人間であり、またその数だけ立ち上がり方を知っている人間です。
何をやっても上手くいかず劣等感ばかりが積り、お荷物という自認にまで達している徒町に最初に必要だったのはきっとこうして隣で一緒に転んでくれる人であり立ち上がり方を教えてくれる人、そして自分に期待してくれる人だったのではないかなと僕は感じました。だからこそ湖横断については何度失敗しようとも逃げることなく挑み続けられたのだと。
その痛みも尊さもよく知る村野先輩にしかできない寄り添い方に、じんと胸があたたかくなりますね。(胸とチェストをかけている。)

徒町がこれまでたくさんのチャレンジを重ねてきたことは一見彼女のバイタリティを評価できるポジティブなものですが、たぶんその本質は諦めの早さなのではないかと個人的には感じます。根本的に自分に期待をしていない、自身の伸び代を信じきることができない。常人離れした能力や実績を持つ人々がコンスタントかつインスタントに目に飛び込んでくるこのSNS時代において、そのような心境にはみなさんも覚えがあるのではないでしょうか。
全力を懸けたその先に何もなかったらどうしよう。時間も労力も自信も失って、あとには一体何が残るんだろう。そんな防衛機制で、きっと自分に向いている他の何かがあるはずだと、ここで言うところの次のチャレンジへと逃げてしまうことはそう不思議のないことだと感じます。(備忘録:この辺りの話は安養寺姫芽との対比になりそうな予感がするのでまたその際に言及したい。)
しかしそんな徒町も、村野先輩の親身な応援と期待を浴びてようやく本気の一歩を踏み出すことが叶います。初めての成功は必ずここで成し遂げるのだと、おそらく今まで徒町に足りていなかった要のピースを手に入れて文字通り一所懸命を果たすに至りました。

こうして見ると、やはりなんら言葉は並べる必要はなかったかもしれませんね。この活動記録の内容は初めからサブタイにすべて集約されていたようです。


DOLLCHESTRAとして
百生同輩・安養寺同輩と比べると、徒町の第一印象は加入先のユニットらしさから随分と遠い人物像に感じませんでしたか?……今かなり取り扱いの難しい言葉を使ってしまったなという後悔があるのですが、この記事は油性のマッキーで書き殴っているのでもう後戻りできません。
ユニットを形作る構成要素にも色々ありますが、まずパッと頭に浮かぶのは音楽性やパフォーマンスの質感でしょうか。作中における能力のアベレージで言えば元々ドルケは3ユニット中で最も高いのかなと思っていて、そこから来るストイックさカチッとした雰囲気がそれに該当するかと。ジメジメ具合で言えば組み分けはスリザリンでしょうか。ちなみにホグワーツは共学です。
まぁ徒町ッとした雰囲気にこそ一家言ありそうな彼女ですが、初見でこの子とドルケを線で繋げられる人は中々少ないでしょう。
そもそも2人体制である103期の描写においてドルケらしさつづさやらしさの境界は非常に曖昧です。お弁当を作ってもらうことはドルケらしさか?特殊言語で会話することは?養育義務の発生は?
否。……と言いたいところですが、それだって今後伝統にならないとも限りません。104期の物語は、そこの差分を拾っていくような見方でも楽しめるかもしれませんね。
だから“つづさやらしさ”“やらしさ”の部分もきっと伝統なのよ、花帆さん。

僕の解釈で言語化するとしたら、このユニットは何かに焦がれ溺れる者が最後に掴んだ藁という印象です。さしずめスクールアイドルの頭上に垂れた一縷の糸。クールでメロウな見た目とは裏腹に、ある種のメシア然としたその体質は言うなればハッフルパフなのかもしれませんね。やはり釈迦釈迦さやかさんなのか。
より端的に一般化するならば理想と現状のギャップに苦悩する少女たちというのがしっくり来るでしょうか。目指すものが眩しすぎて行先きも分からぬままにもがくスクールアイドル。そのバタ足さえ美しいと肯定できる場所。果たして今の自分が何者なのかをステージに証明してもらうそのための舞台。言葉にすれば苦しいですが、これらがDOLLCHESTRAの本質に近いのではないかと自分は考えています。
しかしこうして書けば徒町小鈴は間違いなくドルケらしさを備えた人物でしょう。なんたって彼女は“何かすごいこと”をするために蓮ノ空へやってきたのですから。

ってかこの筏が一番すげえよ。



【レディバグ】
人となりはある程度掘ったので、ここらで楽曲についても軽く触れましょうかね。
それじゃあCDをセットしてっと…………。

〜♪
傷付くのはもう嫌だな──────

[00:15]

いや初ユニット曲のド頭でこんなこと歌わすな〜〜〜☝☝️☝️
くっ、TATSUNE御大はなんだってこんな酷いことを……。
ChatGPTに意見を仰いだところ、こういうのを裁く法律ってまだ日本にはないらしいです。法ってザルだ。

歌唱面でも一気にドルケっぽくなっちゃったよ。
ってか歌上手いね、キミ。
すごくハキハキとしていて、それでいて変な引っ掛かりもなくスルスルと耳を流れていく歌声。さながら収録前のデモ音源に入ってる異様に聴き心地の良い仮歌みたいな感じ。徒町と一緒に歌の練習したらめちゃくちゃ上達できそう。
対してEuphoriaなんかはたぶん意図的にあどけなさ(一年生っぽさ)を出すような歌い方をしてると拙僧の耳には聴こえるですが、そのような工夫が感じられるところも含めて今後の歌唱がとても楽しみなメンバーですね!

ユニットとして見ると、徒町の加入によって一番変わったのは夕霧綴理の役割でしょうか。さやかと徒町はどちらも大別すればブレのない力強い歌声と言えますが、ドルケ特有の繊細さを担保するにあたってつづたんの儚い雰囲気はかなりキーになっているように感じました。たぶんさや町だけで歌ったら相当曲の印象が傾くんじゃないかなと。

ドルケについて前々から思っていた事としてメンバーカラーでライティングしたときの眩むような毒々しさがあります。激しいパフォーマンスにマッチしていてとてもカッコイイですよね。別段の演出意図がなくてもメンバーカラーで自然とそうなるっていうのがこれまたイカしてるポイントだと思っていて。
では徒町の黄色で何が変わるかというと、やはり随分とマイルドになる気はしますよね。AWOKEに“信号機”というワードが出てきますが、まさに歩行者信号から車用信号にという具合。進め止まれのゼロイチの世界にこっそり進めが加わるわけです。こちとら車校の成績は良かったんだ、任せなさい。 
ともかくこれまでのトキシカルなステージからは一転、トラフィカルでシティポップを思わせるようなオシャレなカラーバランスに落ち着く感じがあります。これらの安定を良しとするかどうかは「ドルケに何を期待していたか」次第でしょうが、まぁレディバグを聴いた多くのオタクはもう既にトリコになってるんじゃないですかね。
あ、言うまでもなく僕はもちろんぶっ刺さりでしたよ。レディバグ。


【ブレイブアトラクション】
最後にこれだけは捩じ込みたい、流石に。
徒町URのデザインが良すぎんだよ!!!!!

ブレイブアトラクションというそれだけですべてが伝わるネーミング、そしてアキューミュレイトに付加される文脈。これ思いついた開発の人は興奮で眠れなかったことでしょうね、その夜。
そして個人的に「わあ〜〜〜〜」と頭を抱えたのが、徒町ってRはどちらもタイプ:チアリーダーなんです。それがURでパフォーマーに転じるのもドラマ性があってアツいんですが、しかしやはりSPはメンタルプロテクト。プライドもないと卑下している徒町ですが、レディバグでも歌われていた通り彼女の意識下ではやっぱり「傷付きたくない」という思いが強いことが伺えます。しゅ、守護りてぇ〜〜〜。

まぁ性能は全然可愛くないけどね。なんだ徒町ループって。


【総括】
当初の予定よりいくらか長くなってしまいましたがお付き合い感謝です。現時点のわずかな出番からここまで妄想とスクロールバーが膨らむ徒町はきっとすごいスクールアイドルになるでしょう!
特訓メッセージから得られる情報や104期ブックで感じたことなど実はまだまだ書きたいことがあるぐらいなのですが、ちょっと当方の言語化が追いつかなくなっているので切り上げます。いや、ほんとに話したいことは色々あるの!独白では後輩口調が外れるギャップとか。配信やライブMCにおける立ち回りとか。とかとか。
彼女の(蓮ノ空での)物語はつい先日始まったばかり。どんどん新しい魅力を届けてくれるであろう彼女からこの先も目が離せないですね!

ああそうそう、大事なことを言い忘れてましたが……

公式プロフィールの……
いちばん下

これ、普通に僕のことらしいです。
参ったね、どうも。


それでは活動記録更新でまた話題が膨らまない内にここらでドロンしますね。

ドロン!




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