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お79話・女の子におんぶしてもらいたい男子~細腕の女性にお姫様抱っこしてと頼んでみた

 ユカリは、うがいして口内をゆすぐと、ベッドにすぐ戻ってきてくれ、ボクが寝転がってる隣に座った。ボクは、むくむくと起き上がると、ユカリの太ももの上に、ユカリと向き合うように座り「ギューッと抱きしめて」とお願いして、ユカリの両腕をボクの背中がわへ回すように、うながした。ユカリは
「男の人に抱きしめてって言われて乗っかられるの初めてよ。私が上は何回かあるけど」
「ライブで歌ってたユカリさん、おんぶしてくれたユカリさん、クチでやってくれたユカリさん。もうボクは、そんなしっかりしてる頼りがいのあるユカリさんに甘えつづけて人生、このまま溶けちゃいたいよ」
 ボクは、ユカリの太ももの上で、自分の身体を90度向きを変えて、お姫様抱っこしてもらってるような体勢にし、ボクの背中がわに回してくれてるユカリの細腕を背もたれのようにして、よっかかって顔の位置を低くし、ユカリの歌手としての色っぽい唇にキスした。
「このくちびるは、ボクにとっては宝物。ボクを夢の世界に引き込んでくれる魔法の唇。ユカリの魔法の唇でボクは極上の発射を。苦しいおもいさせちゃってごめんね。ワガママな男を夢の世界へ連れてってくれるために苦しいこと我慢してやりつづけてくれたユカリの唇は、ホントに愛おしいよ」
 男の中には、自分の精液を入れた女の子のクチを汚い嫌悪なもののように避ける人も多いようだが、ボクは、自分の精液が一度でも入ったことのある女の子のおクチは、特別に愛着を感じるクチであって、感謝の対象のおクチとなる。何十回でもチュッチュとキスしたい。
「ユカリさん、ボクをこのままお姫様抱っこしてる体勢のまま、立ち上がってみて」
「えっ、立ち上がれないよー、こんな重いの抱いて」
「やってみて。ユカリさんの抱っこで宙に浮いてみたいの」
 ユカリは何回か立ち上がろうと頑張ってくれたが、ボクの重い身体に乗られていては、まったく持ち上げることなんかできない。しかし、立ち上がろうと力を入れて踏ん張ってくれてるユカリの顔の表情は、ライブで失恋ソングを熱唱してたときのそれに似たところもあり、ボクは、ユカリに歌いながら抱っこされているような贅沢感。
「ユカリさんの抱っこ最高に萌えるよー」
 だが、そんなことも「もう一回やって、もう一回やって、もう一回やって、・・」
なんて何度も頼んでやってもらったら、またユカリさん疲れさせちゃって、ごめんなさい。もうこのあとは、ユカリさんの細腕に抱かれて、ユカリさんのベッドの柔らかさと暖かみに包まれて、おとなしく眠りにつきます。
ボクのために疲れ切って倒れ込んでるユカリさん、なんて色っぽいんだろ。
 女の子を自分のワガママのために体力的に疲れさせて、その表情に色気を感じるフェチのボクって、やっぱり悪い男なんだろうか。女の子たち、ごめんなさい。

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