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お92話・女の子におんぶしてもらいたい男子~今回はおんぶはナシという女の子の温もり

 東京都内とはいえ、八王子よりもさらに西の郊外にひとり暮らししている女子大生アンナのベッドに、ボクは寝ていた。お71~75話で出てきた、跳んでる女子大生アンナのアパートに、また遊びにくることを許されて。でも、今回は
「おんぶはしないわよ。クチでやるのもナシ、それでもいいなら・・」
という条件つきだ。それでも「うん、行く~」と来てしまうボクは、もう完全にアンナの女の魅力に陥落してしまっている。前回と違って、冬本番の寒さってこともあり、ボクは、おんぶのことなんか言い出さずに、アンナと一緒におとなしくベッドに潜り込んで、アンナと手をつないでいた。
 おんぶも口内発射もダメ、とされていたにもかかわらず、アンナと一緒にアンナのベッドに寝れていることに、それらを受け入れてもらえていた前回よりも、なぜか、アンナと自分の間に暖かみがあるようなシアワセ感とぬくもりを感じてボクは、ドキドキしていた。
 たぶんボクは「女の子に受け入れてもらえてると実感できること」に萌えて、幸せを満喫できるのだとおもう。おんぶは「受け入れてもらえてる」を感じやすい象徴的な行為で、自分の全体重を女の子に預けていることによってで。おんぶ肩車やお馬さん以外でも、ボクは、自分の全体重を女の子に乗せることで萌え、女の子が乗せてくれたことで「受け入れてもらえた」と実感できるのだろう。
 今回、おんぶナシでも「受け入れられた」とかんじれたのは、前回のときに、おんぶもおクチでも、やってくれた上で、今回ベッドに受け入れてくれてるのが大きい。もしボクが、泣いて懇願すれば、アンナは今回も、おんぶも口内発射も許してくれるだろう。でも今回は、それをしないで、2人の暖かみを大切に味わうことのほうが、よりシアワセ感かなと。
 でもやっぱり女の子には乗っかりたい。隣で仰向けに寝てるアンナにボクは、覆いかぶさるように体を重ねて乗り
「やっぱり乗りたい、乗っちゃってゴメン」と、乗ってしまってから言った。
アンナは無言で、彼女の両腕をボクの背中にまわしてくれた。
「ああーっ、受け入れてもらえてるーー」とジンジンきた。
そう感じれるのは、アンナには他に彼氏がいて、ボクとアンナは、彼氏彼女の関係ではないから。彼氏彼女の関係になると「・・くらい、やってくれて当然」という心が発生してしまうのではないか。彼氏彼女の関係でないがゆえ、ひとつひとつの「してくれること」に、ありがたみを持てる。
 ボクはアンナに
「おんぶ、今日は我慢するね。でもアンナがこうして抱きしめてくれるから、シアワセだよ」と。
「おんぶを我慢する」なんて、もともと彼氏とかほかの男は、おんぶなんか求めないわけで、他の人たちにとっては意味はない。。おんぶフェチであるがゆえに、「おんぶを求めない」というふつうのことが、アンナに「私のワガママを受け入れてくれた」と、心を温かくしたかもしれない。
 真冬の寒さということもあってか、アンナの体温で暖められてるベッドがボクに暖かみをくれていることに、ボクに恋愛してくれてるわけでもないアンナが、ボクの乗っかりを全体重を受け入れてくれてることに、正式な彼氏彼女の関係でないがゆえに、純粋に感謝感涙。
 

 

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