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お95話・女の子におんぶしてもらいたい男子~スポーツウェア女性のおんぶに乗せてもらった

 冬の寒さはまだ真っ盛りだが、朝の日の出時間は早くなりはじめてきたので、6時代から早朝散歩に出かけるのも億劫ではなくなってきた。この時間帯に、近所の平凡な住宅街を歩いていて出会うのは、ゆるやかに健康を意識してる系の人たちが多い。
 ゆるやかに健康を、なので、、走ってる人よりも、ウォーキングで、そのウォーキングも、体力強化のためのものではなく、正しい歩行姿勢の獲得を目的とした系とみられるウォーキングといった感じ。
 そんな中、トレーニングウェアでキッチリとした姿勢キープを意識したスタイル抜群の女性が正面から近づいてきた。どうしよかな、声かけよかな・・。すれ違う直前に気づいた。
「あっ、カナコさん」
「あっ、またヘンな男に会っちゃった・・」
お76話でも登場しているご近所の大切な女性カナコさんである。
「やっぱりカナコさんの美しいスタイルのボディーは、こういうトレーニングの賜物なんですね」
と言いながらボクは、すれ違いざまに向きを変えて、カナコの背中に飛び乗った。
 カナコは「ちょっとー、おんぶしてあげるなんて言ってないわよ」と。
「ごめんなさい、トレーングしてるカナコさんに、グッときてしまって・・」
 トレーニングウェアのカナコは、そのナイスなボディラインがそのまま見えて、特にウェストのクビレと健康的なヒップラインは、おんぶフェチのボクには、もう我慢しきれない・・たまらない・・ごめんなさい・・。
 カナコは突然飛び乗ってきたボクをおんぶして、そのままウォーキングを続けてくれた。ウォーキングは胸を張って背筋を伸ばして歩くことを目的としていたことは、ボクの目にもはっきりとわかったので、おんぶする女性が、なりがちな前傾姿勢にならないように、彼女の両肩を後ろに引っ張るような体勢で乗るよう心掛けた。
「前傾にならない、良い姿勢でのおんぶ、さすがカナコさんだ、この姿勢のおんぶでも、乗り心地安定してて気持ちいいよ」
 ボクの足を持ってくれてるカナコさんの腕を前にもってこないで、後ろ側のほう、背中のほうっかわで、ボクの足を持っててほしい。そうすると、ボクの身体がうしろのほうにぶら下がる感じにならないので、乗ってるボクは楽だし、カナコさんも楽だとおもう。
 姿勢の良い女の子におんぶしてもらえる快感のポイントのひとつは、ボクの体重が女の子の身体に乗るポイントが、足腰から上半身や腕に広く分散せず、乗ってるボクとしては腰と股間に重心が集中している点。この重心の集中によって安定を得れると、ボクは自分の両手を彼女の身体から離しても、乗り心地はバッチリと安定していて、ズリオチをしない。
 今回のカナコの場合、彼女は、やや大きめの歩幅でのウォーキング。それにもかかわらずボクの身体がズリオチしないってのは、ホントにすばらしいおんぶだ。カナコの日々のトレーニングのすべては、ボクに気持ちいいおんぶを与えるための日々是努力だったのか、とおもうと、ボクにとってカナコは運命的出会いのおんぶガール。
 ボクをおんぶして、胸を張った姿勢でウォーキングすることにより、彼女自身も、自分の理想としてる美と健康を手に入れられる。ボクは、これ言ったら嫌われるだろうか、と思いつつも、言ってしまった。
「カナコさん、走ってみてよ。走るカナコさんおんぶの乗り心地を感じてみたくなっちゃった。カナコさんなら走れるでしょ」

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