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この本読んだよ♪ 『Wishtree』

アメリカの児童文学作家キャサリン・アップルゲイトの本です。邦題は『願いごとの樹』。現地ではいろんな賞を受賞している作品です。

樹齢216年のレッドオークの木Redは、フクロウ、スカンク、アライグマなどの小動物たちの家主であり、カラスのBongoの親友、そして近所では「願いごとの樹」として知られています。年に一度、近所の人たちが願いごとを描書いた布や紙を、Redにくくりつけるのです。しかし、Redがそれを叶えるわけではありません。ただそれを見ているだけ。それは「なんとかなる」という楽観的なRedの考えもありますが、人とは話してないけないという掟があるからどうしようもないのです。
ところがある日「なんとかならない」事態となり、ついにRedは話し始めます。それは自分のためではなく、ある女の子のため、人とのつながりを忘れた人間のために


今の時代だからこそ考えさせられる内容でした。友達とは何か、地域とは、移民とは、といったことを書いていますが、そこまで深く掘り下げるわけではないので、子どもたちにもストンと内容が入ると思います。読んだ後は心が温かくなる本です。

お気に入りの場面は、Redの最後の夜のページ。見開きいっぱいに星が輝く背景は、文字を読みながらもRedと同じ目線で空を見上げているようで、感動的です。泣きました(笑)

現地の3年生程度のレベルの英語です。わからない単語が出てきてもくじけることなく読み進められます。ぜひ原書で読んでみてください♪