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The place I dream of is unbreakable act.6 CASIOPEA3rd@名古屋ボトムライン

2019年の冬ツアーは東京はデビュー40周年記念でゲストミュージシャンも呼んで派手、名古屋と大阪は新作でまだライブで取り上げていなかった2曲を演奏しレアな別構成だった。名古屋はクリスマスシーズンに日程が重なると観客の有志がサンタ帽を装備し盛り上がるのが恒例になり、更にこの時は大高さんも鳴瀬さんの曲を踊りたいからと、CASIOPEAの事務所のスタッフのCHUZAさんが今池にも進出したドンキホーテでヅラとかを買い込み大高さんになりかわりオルガンを弾き、ご本人はスタッフと楽しくダンスする場面もあった。鳴瀬さんはいつも通り客席に乱入して盛り上がった。-隣の国のある街で得体の知れない病が広まり始めざわざわし出した頃。其れが数カ月後には世界中に広がりライブが次々と中止に追い込まれるなんて欠片も思ってなかった頃。この夜以降、カシオペア3rdは名古屋に来ていない。



今年2021年の10月に行われたブルーノート東京でのライブ内で、冬の東名阪ツアーが発表された時歓喜した、やっと名古屋に来ると。しかも会場はボトムラインでクリスマスに開催。先行予約解禁初日に即予約し後は無事の開催を祈った、が下旬に同業他社さんが理性の天秤ぶっ壊れ案件を発表し、結果個人的クリスマスフュージョン2DAYSに相成った。初日イブは『~unbreakable act.5』を読んでくれい。

さて当日クリスマスは、イブの夜中に降っていた雨が止み名古屋へ向かう昼には日差しも出てほっとした。久し振りの今池は週末も重なり人の往来多し。昨年秋の神保さんのワンマンオーケストラ(此方も『~unbreakable act.1』に書いてるんで)以来だから1年3ヶ月振りのボトムラインも変わりなくもうひとつほっ。会場内はソーシャルディスタンスの無い椅子の並び。大高さんに近い位置が今回の自分の席。ステージは電飾やらカラフルなモールが付けられ、ギターの位置には10月の配信で久し振りに見たSG-Mellowがあり、こことベースの立つ所には椅子も配置され矢張りに。客席のあちこちにサンタ帽が見えたが開演準備をするスタッフの方々も被って作業していたりと、クリスマスモード全開でさあライブが始まる。


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期待通りに“COOL”サイドの『NIGHT IN BLUE』から始まった。この曲が入ったアルバムが出た99年から何年かはライブに行なかっただけに漸く生で観られ嬉しく、生音不足で腑抜けていた当時とライブがなかなか出来ない観に動きにくいこの2年が重なりじんわりと生音が心に届いた。『KEEP AHEAD』は元の95年時の音は軽やかだがSG-Mellowが歌うと渋みが出るなぁ。野呂さんのご挨拶はまず矢張り「メリークリスマス」から。ライブそのものには「興奮しているけど座っている」と言ったが客席もそれは同じ、嬉しい気持ちは全部拍手に込める。COOLでの各メンバー曲コーナーでは、まず鳴瀬さんの『SENTIMENTAL THINGS』は2019年以前からツアーのアンケートに“お願い”していた鳴瀬さんのスロー&メロー系曲がやっと聴け心の中でガッツポーズ。神保さんは『DOWN SOUTH』もライブでは聴けていない曲だったので嬉しかった。大高さんは最新作からの『エンセラダス』をCOOLなアレンジ、サビの回るようで交錯するような音は熱かった。野呂さんは初期の名曲を、ただ自分の記憶があやふやで『GYPSY WIND』だったか『MIDNIGHT RENDEZVOUS』だったかがはっきりせず。

ここで野呂さんと鳴瀬さんは椅子を撤去してもらいの楽器チェンジ、SG-MellowからいつものIN-DXへ。「落ち度は無いか」と念入りにチェックを行い「暴れる」コーナー、“HEAT”サイドの幕開けは『HALLE』!心の中でお茶を吹いて歓喜の悲鳴を上げた。実際出そうでギリギリで止めた。2年前なら名古屋はここでオールスタンディングになるだろう場面だが、衝動を全て手と足元に持ってゆき座って体全部でノった。続けて『THE SKY』『A・O・ZO・RA』と一期二期三期を野呂さん曰く「空シリーズ」でまとめ、此方でも各メンバー曲&説明がてらお喋りのコーナーへ。鳴瀬さんは内容があちこちに行きながらも嬉々と喋る。ZOOMになかなか慣れないリーダーのことを語った後にご当人が「やっと人間になれました」はマスクの中で爆笑、ネットが使えるようになっての例えでね。御大は演奏する『AKAPPACHI-ISM』の懐かしい製作話を語りながら自身の年齢をどんどん若くしてゆくのだった。曲は間のベースソロに野呂さんと大高さんが合いの手入れるみたく音を奏でる光景が新鮮。鳴瀬さんの暴れっぷりは変わらず。乱入したそうにステージ前に出てベースを弾きまくった。次の神保さんの曲で今回は「初めてCASIOPEAに提供した曲シリーズ」と明かされ、作曲者氏は更に懐かしい製作話を切々と語り曲の別名に「野呂さんのおかげです」と付け加え久々の『RIPPLE DANCE』。改めて、そのおかげが今日までに至っているのだから「全員曲を書こう」と言ったリーダー氏には感謝。大高さんはしっかり今回の新作グッズのアピールという宣伝部長のお仕事をこなして『AUTOBAHN 』、がなんかおや?な出だしが来て演奏一旦停止。どうやら神保さんが違う曲にいってもうた事態になり、ステージ内のわたわたした空気を仕切り直してキレッキレサウンド復活。びっくりしたが貴重な瞬間でもあった。そのまま野呂さんのIN-DXがむせび鳴く『LAST DANCE』へ。この曲が出た2018年はしんどかったなぁとひとり思い返ししんみり聴いた。

終盤はノリノリの『CATCH THE WIND』から『ときめき』に突入した瞬間に心の中で歓喜の悲鳴再び。聴きたくてたまらなかった曲が遂に来た嬉しさに地団駄みたいなステップを座ったままで踏んだ。そしてラストの『ASAYAKE』が来た時に一部の観客が手を叩きながら席を立ちだす。スタンディングの波は戸惑いを纏いながらも会場全体に広がるが、スタッフやメンバーにとがめる様子は無い。自分も立った。座っている観客もいた。サビで立つ人も座る人も右腕を振り上げいつもの掛け声が、出そうになるのを自分は飲み込んだが出てしまった人は複数いた。そこに向け野呂さんは口元に人差し指を立てるジェスチャーをしたのは、「声出しは我慢して」というお願いだろう。再び盛り上がり所が奏でられた時は声は無くみんな右腕を強く上げた、声の代わりとばかりに。

アンコールは遂に大高さんと神保さんがサンタ帽を被り、野呂さんと鳴瀬さんはグッズアピールなのかタオルを掛けて登場し、『BEYOND THE GALAXY』とソロ回しで大高さんがちょいとクリスマスソングかな?を織り込んだ『FIGHT MAN』を演奏し盛り上がった。二年振りの名古屋でのライブは、一時、以前の当たり前だったものの一部を取り戻し、久しぶりに全身でCASIOPEAサウンドを感じ楽しかったクリスマスの夜だった。

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二年前のボトムラインでのライブの帰りは、次があると又名古屋に来ると思っていた。それが延びブルーノート名古屋の閉店で絶たれた。最近のボトムラインのスケジュールを見ると2ステージ公演もたまに行い、其処の役割も果たそうとしている模様。音楽をライブを絶やさないようここも踏ん張っている。町も「今池ハードコアは死なず」とロックなキャッチコピーを掲げエンタメのハコ-ライブハウスやミニシアターや小劇場、多くの飲食店を盛り上げんとしている。新たな見え存在がざわつせつつある世ではあるが、どうか町もこの場所も乗り切ってほしい。再び声を取り戻す為に、歓声を掛け声を笑い声が自由に出せ空間に響き渡るその時が来るのを信じて。


それにしても。大好きな『HALLE』と『ときめき』が聴け嬉しかったと同時に「へ?」ともなった。10月のnoteの企業絡みテーマで好きな3曲を熱く語る記事で取り上げた内の2曲を持ってきたから。この2年、配信を見たりファンクラブの会報の情報を見ていてどちらか片方は取り上げても両方は無かった、筈。揃っては、アタマで語り件の記事でも書いた40周年記念の東京メルパルクホール以来じゃなかろうかと。しかも書いている最中にツアー告知があり、この2曲が来たらどうしようみたいな締めを書いた。

セットリストを組むのが何方かは知ってる。ま、偶然、だよね。




私的クリスマス2DAYS二日目は地元名古屋でCASIOPEA3rd。本編にも書いたが此方が先に発表され即決めた。禍以前は春ブルーノート夏ダイアモンドホール冬ボトムラインが定着したのが崩壊したこの2年だった。その辺りはここで何度も語っているんでここまで。名古屋に来なくて心に限界が来て春に横浜に飛び込んだのはact.2で書いたが矢張り地元で観たかっただけに待望の開催だった。ペンライトを現場で買いたかったが無かったのが残念。でも客席で持っている人は少なかった。真ん中辺で一人、明らかにツアーグッズとは違う派手な物を振っていてはじめ視界に入る度辛かったがガン無視してゆく内に気にならなくなった。
動画をはったが10月のブルーノート東京のライブは『21 SMOOTHTY』と銘打ち野呂さんはSG-Mellowだけで演奏するゆったりと聴く曲調で固めた内容は、私的には選んだ特に二期時代の曲が本編でも書いた通り空白期に出たアルバム曲だったのがツボで配信を見て嬉しかった。この企画は今後も続けてほしいし、今まで発売年だけになりなかなか取り上げない曲を演奏してくれるとよいなぁ。
スタンディングはアンコールでもあって自分も立った。「これくらいいいよね」より「この時にしておかないと後悔する」が強かった。先に行われた東京でスタンディングがあったのを誰かのツイートで知った。EXは座席一つ空けという情報。ボトムラインは座席の間隔は無い以前と同じ配置。表立っては見かけないが時期尚早と思ったファンも結構居たろう。ただ、雪玉が坂を転がりながら雪を付けてゆき肥大化するみたいな数字を聞く今を思うと。もし明日を迎えられないとしたら今日をどう生きたいかと、ね。対策はちゃんとやって。
CASIOPEA3rdの今年はまずビルボードライブツアーが春にあるが名古屋は無し。神保さんはピラミッド、鳴瀬さんはチョッパレボの新作が控えている。ツアー後のその先は分からないがともかく待つ、繭の中に眠るものが目覚める時を。とりあえず自分はこの記事をもうちょい整理してファンクラブに送、りたい、今度こそ←横浜のレポートを結局出せなかったもんで