サーディンペプチド

血圧が高めの人向けの広告にあったサーデンペプチド(バリルチロシン)なるもの。
数社から同様のものが発売されているようです。
有効成分含有量は、調べた限りどのメーカーのものも1日摂取量が0.4mg(バリルチロシンとして)に設定されているようです。

バリルチロシンに関する効果、安全性試験の結果

動物実験ですが、体重1kgあたり1~10mgの投与で血圧降下作用がみとめられ、またその状態が8時間続いたそう。
単純計算でいけば、体重60kgなら1回60~600mgで1日3回投与、40kgなら1回40~400mgで1日3回投与ということになります。
この量は、少ない方で見積もっても1日摂取目安量の300~450倍量になります。
それだけ飲めばほぼ間違いなく血圧が下がりますということ。

当然ながらヒトに対する安全性試験もおこなわれていて、1日摂取目安の5倍量(2mg)を4週間のませたところ、副作用も自覚症状もなかったそう。
正常血圧群では8週間投与後も血圧に変化はなかったそう。

まあ、5日分をいっぺんに飲んでもなんの影響もないよ、ということかと。
本当に効果を出したいなら体重60kgなら150~1500日分、体重40kgなら100~1000日分をまてめて飲みなさいx1日3回、ということかと。

食品添加物の場合は、ほかの動物に対する安全量(一生食べ続けても影響のない量)の1/100量を使用限度の基準に定めています。
このサーデンペプチドが、動物で効果の認められる量の1/300以下を1日摂取目安にしているもの、そういった配慮かもしれませんね。
そのくらい「安全」でないと食品(健康食品)としては販売できないんでしょうね。
間違って1年分を1回で飲んでしまってもなんら命に別状はない、というか、そんなに飲めるのかということですが。

効果の確認されている成分を含む健康食品やサプリメントの場合、このように「明らかに効果のない量」しか配合できないというのは面白いですね。
健康食品の意義って何なんでしょう。

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