宝石の国 アニメ見たよ

通常業務に戻るのは6月からだよ、と有難い弊社のお言葉にやったねと雄叫びをあげ、貴重な2週間を利用してウォッチリストに入れてたアニメの消化を始めました。

手始めに、と自らも気になってておススメを受けていた「宝石の国」に手をつけて、

あまりの感情の羅列を持て余してアニメを一気見し、原作をとりあえず5巻まで買いに走って、ベットの上で天を仰いで一日を終えてしまった。なんだこれ。

基本私は、アニメより漫画、小説派。アニメなら25分確実にとられてしまう時間が、漫画、小説なら自分の尺度で見れるので、咀嚼も反芻も思いのままなのが好き。今回は夜中にふと思い立ったっていうのと、アニメの出来が良いという事前情報を得ていたので、珍しくアニメから入った。あと、フォス役の黒沢ともよちゃんのファンだっていうのも、ある。

CGならではの宝石感と色合い、光の描写(肩口に映る髪の反射が大好き)澄み切った青空と鮮やかな髪色。それに対しモノクロの服、BGMで跳ねるピアノの音までもはや映像美として輝いてて「でええええええ」ってなった。声でた。フォスの可愛げが無い(そこが可愛い)口調にともよちゃんの自然な演技が調和してて、当たり前を当たり前に演じてくれるところに心地よさしかないの、本当にありがとうございます、としか。

キャラみんな魅力的で、人間でないからこそ、そこに時折覗く人間らしさと、感情の表現に愛おしさしか無くて。各方面向いてるベクトルが大きかったり重たかったりで、単一的じゃない感情は、シンパシーを感じて、興味深くて。

ダイヤさんの「遠くにいるボルツは大事に見える」でもういっそ殺してくれという気持ちになった…。この一言に含有されている感情が大きすぎて制御できない…。愛多憎生を持て余しすぎている…。お前らもうちょっと上手く生きてくれんか…。たのむ…幸せになって…。

ダイヤとボルツの危うい美しさも心底好きなんだけど、でもやっぱりフォスとシンシャの関係性が脆くて綺麗で大好きだなぁと思ってしまった。

自らも省みずクリップボードを差し出した「フォス」だからこそ、シンシャは内情を吐露して、SOSを出したんだと思う。それゆえにフォスはそれに応えようと必死で道を探す。考えて悩んで、人に聞いて、勇気を出して、足を失くして、腕を失って。

シンシャが縋ったのは「フォス」なのに、肝心のフォスがシンシャの救いを探す度に「アゲート」が混ざり「白金」が混ざり。「フォス」で無くなっていくのが、あまりに辛くて、綺麗で。

私はアニメの長さでしかまだこのお話を知らなくて、今あの二人がどういう道をたどっているのかは全く知らないんだけど。

フォスが笑顔でシンシャの前に立って「君にしか出来ない本当に楽しい仕事を見つけたよ」って笑って夜から連れ出せる日が来るとして、でも、そこに居るのは本当に「フォスフォフィライト」なんだろうかと思うと、胸が痛い。