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今年のナポリを表す漢字一文字は「変」であることに気付かされたリヴァプール戦 その2

前編はこちら

サン・パオロでユニバーシアード大会が行われたことに伴い行われたリニューアルの残工事の影響で開幕からアウェー二連戦を余儀なくされたナポリ。
8月25日フィオレンティーナのホーム、アルテミオ・フランキで行われた今季の開幕節。
スタートラインアップに新戦力のマノラスとディ・ロレンツォが加わる。

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試合開始から僅か9分、今季のセリエを揺るがし続けているある事件が勃発する。

まずリンクした動画を見ていただき確認して欲しい。
PA内で競り合って不意にジエリンスキの手に当たったボール。
昨季までならハンドと取られてもおかしくなかったし、実際にマッサ主審はオンフィールドヴューで映像を確認後ペナルティスポットを指差す。
しかし今季からハンドの基準についてIFABにより【変更】が行われ、セリエもそのガイドラインに則った裁定をレフェリーが行うことになっていた。
その基準のひとつを簡単に言えば
・肩よりも上にある手にボールが当たった場合はハンドとみなす
・肩より下にある手にボールが当たった場合は故意でなければハンドとはみなさない。
詳しくはリンク先を参照してください

ジエリンスキの手は肩より下にあったしボールは至近距離の相手に当たって跳ね返ったものでありボールの行方を未然に邪魔をする未必の故意にも該当しない。
今季から適用された新ルールでは明らかにハンドではないのである。
自分は【相変わらず】だなと思いながらこの判定を受け入れた。
このゲームで物議を醸したメルテンスのダイブもそうだが、いくらVARを導入したところで結局はレフェリーの胸先三寸で判定は決まるのである。
この曖昧な解釈が特定のチームにだけ有利に働いていると感じているのは何も今季だけではない。
【相変わらずだな、今季も】と思ったのはそういうことがここ数十年に亘りずっとセリエにはあったことだからである。
その後カンピオナートでナポリに,またその他のチームに起きたことを説明するまでもないだろう。
明らかに恣意的なものが絡み組織的に行われていると誰もが思わざるを得ない『不可解』な判定が続出する。
おそらくこの問題はFIGCとAIAの組織的な透明性、コンプライアンスが担保されるよう第三者機関による管理下で改革が断行されないかぎり【不変】であり続けると思われる。

話が脱線してしまった。ついついこの手の話は熱くなってしまう(苦笑)

開幕節に話を戻すと打ち合いの末勝利を収めたナポリだが3失点は期待外れで新戦力のマノラスとディ・ロレンツォを獲得し守備陣がアップロードされたはずなのになぜ?というモヤモヤがナポリファンの心に燻り続けることに。

そしていきなり迎えたシーズン前半の山場、第2節のユヴェントス戦
スクデットの行方を占うにはこのライバルとどのくらい戦えるのかが1つのバロメーターとなる。
期待と不安を胸にゲームが始まる
さてさて、いざ蓋が開くと、立て続けに失点を喫し3点をリードされてしまう体たらくぶり。
昨季から何も【変わって】ないどころか益々差が付いてしまったと気の早いファンは失望し、モヤモヤどころか今季はもう駄目じゃないかという不安が一気に増大する。
結果的にナポリが立て続けに3点を返し反発力があることを十分見せつけたことでチーム力の差に対する不安は一気に解消された。
しかも新戦力のマノラスとロサーノとディ・ロレンツォがゴールを決めたことで敗戦の中でも今季への期待は大きく膨らんだ。
主力が4得点した開幕節と合わせ2試合で7得点。
攻撃に関しては問題ないと誰もがこの時点で思った。



一方で開幕から2試合で7失点
昨季後半から続くアランの不振、それだけではなくナポリの絶対的な守備の要であるクリバリーにも明らかに彼本来のプレーではない【変調】が開幕から見られる。
クリバリーの不調は当初アフリカ・ネーションズカップの出場でチームに合流が遅れたため、マノラスとのコンビネーションの問題だと思われていた。
(※会長の合宿令はこの不安を払拭するのが目的の1つである)
しかしコンビネーションだけとは言えないような入団当初に戻ったかのような不用意な飛び出しなど、何か落ち着きのないプレーが端々に顔を覗かせるようになり、彼等の不調の原因が何なのか大きな不安をファンの心に残すことになる。

【後編】につづく





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