酸素室で生活するうさぎ
病院から帰宅したウサギはやはり呼吸が辛そうで、早速紹介された酸素室のレンタル業者さんへ連絡した
電話してから1時間も経たないうちに酸素発生機とケージを自宅まで届けてくださり、更にセッティングまでしていただいて病院での出来事で心が疲弊していた私達はとてもありがたかった
我が家が使用している酸素ハウスは テルコム株式会社 さんの小型ケージ
大は小を兼ねる精神で中型と迷ったのだが、トータルして考えると小型で良かったように思う
病院で20分ほど入っていた酸素室は酸素濃度100％だったが、100％で使用するのは応急の一時的な処置であって、家庭での使用においては濃度30％程度で良いと医師から指示をうけていた。レンタルしたゲージは動物の排出した二酸化炭素等も考慮した上で30～40％の調整ができるものである
しかし長期使用を考えた場合、購入したほうが良いのでは？と思い、調べたところ通販サイトで見かける普段使いのうさぎ用ゲージをビニール等で囲い酸素室として代用するものは、酸素濃度を安定させることが難しいと書かれているのを見た
投薬や食事・トイレ交換などで1日に数回は開閉するので、その都度どうしても酸素濃度は下がる。器用な方ならば簡易酸素室もDIYで上手に使いこなせそうな気もするが、余命宣告を受けた私達にそんな余裕はなく、しっかりと作られた既存のものがあることに感謝した
酸素ゲージはアクリル製で中に入れるものは基本的に全て平置きになる
これまで水や餌は、ケージの網に引っ掛けるタイプを使用していたので高さが変わってしまうのだ
失念してしまったのだが、どちらかのサイトで胸腺腫になると首を下げる動作がしんどくなると読んでいたこともあり、脚が高く傾斜のついた水入れに変更し、同じく餌入れの底上げをしてチモシーはなるべく茎を立てて置くようにした
まだ若ウサギだった頃、平置きにした餌皿を噛んで暴れていたことを思い出したが、流石にそんなことはしなくなっていて少し寂しくなってしまった
酸素発生機は実物を見るとビジネスホテルなどにある小型冷蔵庫の1/2ほどの大きさで、重さも結構あるがローラーがついており移動は容易。作動音の方はというと、ファンヒーターが全力で稼働している時の音に激似で音量が1.5倍ほどだったので試運転の際に少々驚いた
設置後、夜は音に神経質な夫が酸素室の横に布団を並べて寝ているのだが、音量は大きくても不快感のある音ではないから普通に寝れると言っていたので音が気になっている方は全力のファンヒーターを想像していただきたい。
※追記 新型と往来型があるようですが、我が家が使用したのは往来型のものです
ペット保険
3歳くらいの頃からペット保険（SBI・プリズムコール）に加入している
これまで一度も使ったことのなかった保険だが今は通院のたびに利用している
酸素室についても使用できるのか問い合わせてみたところ、（2022年3月現在）酸素室の料金が病院発行の領収書であるならば使用可能とのこと
我が家のように病院の紹介ではあるが、業者との直接取引の場合は適応外になってしまうので、同じ保険会社の方は留意していただきたい
酸素室の中をセッティングして早速ウサギをいれてみた
前面にスライドで開閉できる穴があるので試しに開けてみたら、そこからサッと外へ飛び出してしまって「まだそんな力があるんだね」ってその日初めて笑った
急によくわからない丸見えの箱に入れられて本人も驚いたのだろう
酸素室で生活をするようになってすぐの頃は、薬を飲んだ後に元のケージへ帰ろうとしていたが、それも数日ほど経つとまっすぐ酸素室に戻ってくるようになっていた
酸素室内にいても多少鼻を開きながらの呼吸は続いているが、室外にいるときの鼻を全開まで開いた呼吸と比べたらその差は一目瞭然で、かなり楽なのだなと理解できる
金銭的な負担があっても、導入してよかったと改めて思う
トイレは元々ペットシーツでする子なので、違和感もなかった様子
ただケージ自体はほぼ密閉されているのでおしっこの匂いが籠もってしまい、1日に数回交換しなければならないことが唯一のネックである
酸素室外では呼吸が辛そうなので、薬をサッと飲ませてなるべく早く室内に戻してあげたいのだが、薬の規定量を一度に飲ませることが難しくなってきており、小分けで投薬するようになったためその都度に行っているゲージ内の掃除や食事の交換に２～３分しか猶予がないのだ
夫が投薬係で私が部屋のリセット係、手元に水と餌とチモシーとトイレシートその他グッズをすべて揃えて酸素室から出した瞬間に手早く！
前述した酸素室のサイズについて、小型にしておいて良かったなと思った理由の１つが狭いほうが部屋を素早くリセットできるから。
その他にも、開閉後小型のほうが酸素濃度が早く高くなることだったり、基本的に中で動き回ることが少ないので大きくてもスペース持て余しただろうなと。狭い分レイアウトの自由度は低いが、やはりトータル的にみて小型で良かったと思っている
ネザーランドドワーフ（うさぎ）の胸腺腫闘病記 全4回