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鴨居玲

ハガキを額装した。
こんなことなら早くやっておけば良かったな。

タイトル「蛾」。
parisと書いてるからヨーロッパに行った時のだと思う。
2015年伊丹市美術館、鴨居玲展ー踊り候えー。

鴨居さんの絵は
怖くて、「老婆」とか
痛くて、観るのも結構きつかった。
ダイレクトに伝わる。
でもすごい人間に、寄り添っていて、
多分すごい優しさがあって、人間の根本の優しさ、慈愛というか
人間を見つめる眼差しが、凄い優しいのだけど
それと同時に自分を責めるような、感じの間に立たされる作品が多くて
見ていると優しさを感じる分、きつい。

でもその中でこの絵は「蛾に驚くひと」が描かれていて
純粋に、「あっ」という瞬間の、
ジャッジのない(考える余地のない)、
その瞬間で、
心底安心できる絵だった。

狂気、暗闇、悲しみ、人間はそれを抱えるけれど
「あっ」という瞬間は
ただ人間が純粋な反応を出す、
皆が持つ、
とてもシンプルでクリアな時なんだと。


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