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7 調査官調査の結果(調査官調査報告書)

「父母のけんかの理由は覚えていない。(中略)僕は頼みごとがあるときは、内容にもよるけれど、お母さんよりお父さんの方が言いやすいし、お父さんの方がなんとなく甘えやすい」

「パパに会えないのが困ってまーす。」

調査報告書


 これは前回までの記事で行われていた調査官調査で二男、三男がそれぞれ述べたとされる言葉です。
この調査官調査を見て、子ども達の話す様子が手に取るように目に浮かび、涙したのを覚えています。
 ああ、やっぱり子どもたちは自分たちの意思で出て行ってしまったのではなかった。今でも、父と会いたい、父と暮らしたいと願っていてくれていたのだ。そう思えて嬉しかったのとともに、それをなかなか実現してあげられない自分の無力さをもどかしく感じたものです。

 さて、今回は前回までの調査官調査の結果について報告をしていきたいと思います。

子を連れ出した様態

 まず、子を連れ出した様態ですが、これは連れ去りが起きた直後は何があったのか全く分かりませんでした。
 子ども達が自ら家出をしたのか、何か事件に巻き込まれたのか、元妻が勝手に連れて行ってしまっただけなのか。
 子ども達とは仲良く過ごしていましたから、自ら家を出るはずがないとは思っていましたが、何せ何も情報がない。本来であれば、私は何度も警察に捜査を求めて訴えていたわけですから、警察がきちんと捜査をしてこのあたりを調べてくれれば、裁判で揉めるような事なく、すぐにでも解決できた事件だったのではないでしょうか。元妻は、実のところは子らを騙して連れ出しているのです。欺罔を持って親権者の保護下から離脱させているわけですからこれは立派な未成年拐取と言えるでしょう。

子に嘘をついて家を連れ出した事が判明!やっぱり…

 本当に警察が動くべきでした。今でもそう思います。警察がこの初期対応を誤ってしまった事は非常に大きな問題ですが、せめてそれを取り返すべく、後からでもせめてしっかり動いて欲しかったです。

三男の思い

自由きままな三男

 「-名古屋で暮らしたいです-」調査官が話しているのを遮ってまで三男が訴えたのは父親がいる名古屋で暮らしたいということでした。

両親は優しいけど、僕は甘えん坊じゃない

これはwww
本当に哀しみの中にあって、絶望感の中に打ちひしがれていましたが、この三男の発言には笑わせてもらいました。彼の自覚する自分の甘えぶりはたった3㎝程度なのですね。「君は兄弟で一番の甘えん坊やないか~い!」と心の中で突っ込まずにはいれませんでしたよ。


 私から子の親権を奪おうとするこの訴訟でも、その後に争う事になる損害賠償請求事件でも、元妻とその代理人弁護士は私がさも「攻撃的な男」で「典型的な加害者」であるかのような酷い扱いを繰り返しますが、子どもは素直で正直です。
 そんなことは無かったんですよ。むしろ、当初の約束を守らない元妻に対しても何も苦言を言わず、自分の権利ばかり主張する一方で、仕事を始めても生活費等も自ら支払おうと提案する事すらしない元妻に対しても何も苦言を言わず、つまらぬことで喧嘩をしてせっかく子らにとって両親が揃った養育環境を壊す事がないよう、私は不満があっても口に出さず、飲み込んで苦心して過ごしていたのです。

次男の認識と思い

 この頃の次男は小学校5年生くらいでしょうか。まだ幼い三男とは違った角度でこの事件を見ていました。

 「別離や離婚については丁寧にお話ししたじゃないか~…。」
と思いましたが、子どもって忘れてしまうものなんですよね…。相手方弁護士の橋本氏がその著書でいうところの「学び落とし」でしょうか。次男は母親が不誠実であったこと、離婚を避けるために父親が一生懸命だった事についてこの時点で既に「忘れて」しまっています。ただ、お母さんがいなくて困ったことは特になかったと言っています。

これに対して相手方弁護士が裁判で主張していたのが、こちらの文面です。


立ち行かない…。
日々の生活に追われていた…。
全く生活が成り立たないありさまであった

 全く事実と異なる事を相手方弁護士である橋本は主張していることが良くわかるのではないでしょうか。本当に「嘘だらけ」なんですよ。彼らの書面は。弁護士としての誇りはないのでしょうか。
 実際にお願いしていたのは、雨が降る前に洗濯物をとりこむ事、夕飯に向けて炊飯器でご飯を炊く事だけで、お手伝いの範疇といえるものでした。


 次男の認識も三男と同じ。お父さんとお母さんが名古屋では仲良くしていたというものです。どうして相手方弁護士の主張と子の証言はこんなにも異なるのでしょうか。
 それは相手方弁護士にとって子の父親は加害的で、母親に対しても子に対しても支配的で嫌な奴でなければ都合が悪いからです。どうしても私を悪者に仕立て上げて、元妻や子供を被害者に仕立て上げて対立をあおらなければ彼女たちのシナリオ通りに事が進まないからでした。


 ここでは長男と祖母は母親について三男を甘やかしすぎと考えている事、次男は三男が甘え過ぎであると考えている事が述べられています。また、母親より父親の方が甘えやすいとも…。
 元妻は三男に自分の乳房や乳首を触らせて寝る事に満足感を得ていました。しかし、時にそれは彼女のきまぐれで許されない事があり、そんな夜は決まって三男は金切り声を上げて泣いていたのです。元妻の気分一つで眠れなくなってしまう三男を僕ら家族は気の毒に思い、母の乳房に触れていなくても同じ寝室に家族がいれば安心して眠る事ができることを彼に諭していたところでした。ところが子ども達は連れ去りに遭い、以前と同じ状況に置かれてしまいます。この件について橋本弁護士はこのように述べます。

この文書を読むとまるで私が
「5歳の子どもを孤独に一人で寝かせた」
「三男の朝の支度を手伝わず、見守らず、ひとりでやらせた」
「子どもの心情や言い分を一切聞かなかった」
ようにみえませんか?
でも、子どもの証言はそうではないですよね。
ここでも橋本弁護士は大嘘をついているわけです。
でも、橋本さん、調査官調査で嘘がバレてしまいましたね~。やっぱり嘘はつくべきじゃあないですよね。

次男の発言

 これ、次男の発言です。これですよ、これ。この気持ちで私は自分が
「元妻の事は信用できない」
という気持ちを封じて、子らにとって両親が揃う養育環境を整えるべく、不本意ながらも元妻の再同居を認めたのです。

「どうして揉めるのか分からない」

 そのとおりです。大人なら揉めるところじゃなくて、お互い我慢するところは我慢して、お互い尊重するところは尊重して、せめて子らの両親としての責任を果たすべきであると私は思うのですよ。離婚後の共同養育ってそういう事じゃないでしょうか。彼は自分が転校になっても構わないから両親に仲良くして欲しい、争わないで欲しいと訴えます。素晴らしい考えだと思います。彼のこの発言を私は誇りに思います。
 まさにこの次男の気持ちがあったからこそ、私は我慢を重ねて元妻を受け入れて彼女にも毎日子らと暮らせる生活を提供していたにも関わらず、裏切られてしまったのです。
 子ども達よ、お父さんはね、君たちのお母さんとケンカしているじゃないんだよ、一方的に裏切られて一方的に加害者扱いされているだけなんだよ…。わかっておくれ。

 おそらく多くの別居親が同じような思いをされていると思います。別にケンカしているわけじゃないんだ。一方的に奪われて、一方的に加害者扱いされて、一方的に断絶させられる。子の連れ去りってそういう事なんです。

会えない事の寂しさ

 親子断絶について橋本弁護士、調査官調査の結果では大きな違いがありました。
 橋本弁護士は、元妻が再同居する前は私が一切の面会交流を認めなかったと主張します。

一切の連絡・接触をさせなかったそうです。ひどい父親ですね。

 しかし、調査官調査における子らの証言でこれもまた大嘘であることが判明します。

 申立人というのは子らの母親、私の元妻の事です。この証言以外にも私達元夫婦が離婚してしまったあとに、母子の面会交流を実施した事がわかる証拠などを私は裁判所に提出しました。私の提出した証拠、子らの証言と調査官の調査は一致しますが、橋本弁護士の主張だけ正反対なのです。

相手方(父親)とはたまにしか会えない事も子らが証言しています

 「親子断絶は虐待である。」と言って、私を「親子断絶をした加害者」であるかのような主張を橋本弁護士は繰り返しましたが、親子断絶をしたのは、ほかでもない、橋本弁護士と元妻たちだったわけです。

調査官の意見

「専ら申立人(元妻)が子らの監護、家事育児を担ってきた」
と主張していた相手方弁護士。
しかし、調査官に見事に否認されてしまいます。嘘を重ねるからですよね、本当に。

 調査官は、ここでも父母どちらかに優劣をつける事を嫌う子らの意見をきちんと受け止めて調査官調査にまとめています。素晴らしい調査であったと思います。

「酷い加害者男の下から逃げて来た哀れな母親と子ども達」

という相手方弁護士らが描いたシナリオは完全に虚偽であることが調査から判明したわけです。

最後のまとめ

 これ、相当、元妻側に配慮した優しい表現になっています。本当はもっと強く非難しても良かったのではないかと思います。しかし、調査官は「不当」「違法」などの言葉を使わず、「配慮を欠いた」という程度の表現に抑えてくれていたのです。元妻はその調査官の配慮に気づけたでしょうか
 裁判所もこの時点ではまだ元妻に対して強い非難をせず、できるだけこの事件を軟着陸させよう、円満な和解に持って行こうとしていた事が読み取れます。
 散々嘘を重ねて裁判所を欺こうとした相手弁護士。私も裁判所に理解を貰うべく、証拠づくりにはいろいろと工夫をしましたけれど、子ども達が正直に証言をしてくれたことが非常にありがたかったです。そして私も嘘をつかずにきちんと誠実に話した事で、何の打ち合わせがなくとも子らの証言と私の証言が一致したのだろうと思います。
 裁判官はこの調査報告書を根拠にして審判を書くことになります。
子を奪われた男親に子を引き渡す審判が下る事はまずないと言われてきましたが、この調査報告書を見ると少し光がある気がしませんか?

 本当に素晴らしい調査であったと思います。今更ながらではありますが、当時の担当調査官に心から御礼申し上げたいと思います。

 これからも記事を追加していきます。感想やリクエストなどありましたらTwitterでお知らせいただけると大変励みになります。
よろしくお願いします。

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