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セミファイナルを終えて

 BPLS2 SDVX セミファイナル第2試合 APINA VRAMeS vs TAITOSTATION Tradz、見ていただけましたでしょうか。

 結果は3-16。これを書いているのは配信前なので、配信を見た方々がどういう反応になるのか、不安だったりします。
 自分は先鋒と中堅、計4曲を通して1ポイントも獲得することなく、出番を終えました。
 0ptのまま副将戦に松葉杖を持ったよばて選手を送り出すのはあまりに胸が苦しく、敗北が確定した状態で大将戦にゆーいち選手を送り出す時は、涙が溢れてほぼ何も言えませんでした。

 Continewのギアチェンでエラーを出し、Bigbang Fakerの24分トリルで早クリティカルをたくさん出しました。振り返りで書いてきたように、今までの試合でも自分のプレーを悔いることは多々あったけど、これ程までに不甲斐なくて、自分が許せない試合は初めてでした。大将戦が終わったあと、カメラがまだ回ってるのにわにろう選手の前でありえないほど泣いて、多分困らせてしまいました。わにさんごめんね。

 自分だけのせいで負けたなんて、そんな傲慢なことは思っていません。それに、どこか納得できている自分もいます。
 BPLにエントリーして、ドラフトで選ばれ、質も量もこだわって練習して、間違いなく上手くなって、それでも縮まらない差があって、信じられないスピードで上達する選手がいて、本番では緊張になかなか克てなくて、高難度に苦しんで、そんな自分の今の立ち位置は"ここ"なんだと。この先にはまだ進めないんだと。
 そんな風にも思えて、試合後は悔しさと晴れやかな気持ちがグチャグチャに混ざって不思議な気分でした。

 シーズンの初期からずっと、誰にも出せないようなリザルトで僕たちを驚かせ、本番でもその実力を遺憾なく発揮してチームを引っ張ってくれたゆいちさん。もっともっと上手くて自信のある曲があったはずなのに、タッグバトルの選曲は最後まで僕に合わせてもらう形になってしまいました。
 人目を引くプレーと疑いようのない本番力で試合を打開してくれたよばちゃん。セミファイナルは欠場の線もあったのに、松葉杖をついてまで試合に出てくれて、いままで勝ってくれたメガミックスの分をここで返そうと思っていたのに、実力不足でそれも叶いませんでした。
 2人と一緒にファイナルという場に立ちたかったけれど、BPLS2 APINA VRAMeS SDVXチームの勝利への道はここで終わりです。

 自分の実力不足をいちばん感じているのは自分自身です。この先もBPLという場に立ち続けたいとして、そのためには足りてないものが沢山あります。プロシーンというのはシビアな世界であり、そうあってほしいと思っているので、来シーズンも応援よろしくお願いしますとは、まだ言えません。来る日に備えて着実に、最高速で牙を研がないと、次はないと思っています。

 それはそれとして、記念すべきBPLS2 SDVXに、プロ選手という立場で携われたことは、ゲームが好きで、ゲームが上手くなることが好きで、SDVXが心から大好きな自分にとってかけがえのない経験になりました。今後も配信などでSDVXの楽しいところお見せできたらと思いますし、TradzとGiGOを応援するいちファンとしても引き続きBPLを盛り上げて行けたらなと思っています。


 シーズン中、色んな選手がBPLという舞台での試合やプレーを「楽しもう」と言っていました。でも僕は勝敗と楽しむことを切り離して考えることがなかなか出来ませんでした。というか、勝てない時に何が楽しいんだよ、とさえ思うこともありました。でも、勝ち負けに関係なく、緊張やプレッシャーを跳ね除けて、またはそれらと折り合いをつけて心から楽しそうにプレーする選手を目の当たりにして、衝撃を受けました。羨ましいと思いました。

 そんな、「楽しめる」選手になって、またこの場に戻ってきます。

APINA VRAMeS
PAPER.

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