技術士の総合技術監理部門とは?

皆さん、こんにちは、パパ造です。

技術士の総合技術監理部門(総監)は技術士の「最上位資格」
とも言われています。

専門分野を持たれている技術士の方でも「総監は無理・・・」と
やはり上位の資格だと思われている方が多いです。

確かに、専門分野の技術士を取得していないと受験できない(併願はできます)
ことから「難しい」というイメージがあるようです。

ちなみに私は、専門分野で合格した翌年に総監に合格しました。

とにかく頭が柔らかいうちに受験してみようと思い、ネットで情報を集め、
有料の資料を購入して勉強を始めましたがこの資料が私には大ヒットでした。
そこに書かれていたこととは、
総監とは、問題に対して、「総合技術監理部門の5つの管理技術」を使って解決する技術士である、と。

五つの管理技術とは、
①経済性管理
②人的資源管理
③情報管理
④安全性管理
⑤社会環境管理

となっています。
以下のサイトにその要素技術の解説がありますので興味がある方はご覧ください。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/toushin/1411203_00004.htm

例えば、「製品の品質が悪い」という問題があったとします。

総監技術士は以下のように考えます。

①解決すべき問題は? → 「製品の品質を良くすること」
②課題は? → 「どんな方向性(アプローチ)で製品の品質を良くするか、問題が発生している要因や背景は何か」
③課題解決方法(具体的な手段)は?

ここで、②と③の組み合わせは色々と変化します

(例)
①そもそも作業員に品質という概念がない? → 教育が必要
②機械が古く精度がでない? → 機械を買い替える
③品質管理がずさん? → 記録を取る仕組み作り

上記、①~③を見ていただくと、①は人の問題(人的資源管理)、②は費用の問題(経済性管理)、③は仕組みの問題(情報管理)となります。

こんな感じで、課題から課題解決に落とし込んでいくと「5つの管理技術」のどこかに落ちていくことが多いのではないでしょうか。

さらに言えば、教育をするためには費用が掛かるため(経済性管理)
も考える必要性が出てきます。

「教育をすればお金がかかる」
ここにトレードオフの関係があります。

総監技術士にはこのトレードオフをどんな要素技術で解決するのかが問われるのです。
「費用がかかるからやらない」ではなく、費用を抑えるためにeラーニングを使うとか、トレードオフを見逃さずに様々な技術で対応していく柔軟性が総監には求められます。

私は総監的に問題解決を考えるときは以下のように考えます。

①全ての技術は人無くしては成り立たない(人的資源管理)
②人を教育するためにはお金がかかる(経済性管理)
③人を教育すれば、安全性も向上する(安全管理)
④教育をするためにはどんなことをどうするかの情報が必要(情報管理)
⑤人ができてくると廃棄物の管理などもうまくいく(社会環境管理)

こんな感じで、5つの管理技術は連携して回っていきます。

恐らく、皆さんも普段からこんな考えは持たれていると思いますので
これを表現できれば総監は簡単です。

私が総監は専門よりも簡単だったと思うのはこの点からです。

これから受験される皆さん、応援しています!
何かご質問があればお気軽にお声がけください。

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