23.蜜蜂と遠雷 連載からの加筆・修正 09
星星峡 2010年4月号 No.147 P2-10
日本で見る太平洋は、不思議と色彩があっても墨絵のよ
うだ。重く湿度のある空気越しに見るせいだろうか。西海
岸から見るのと同じ海とは思えない。
日本で見る太平洋は、不思議と色彩があっても墨
絵のようだ。重く湿度のある空気越しに見るせいだ
ろうか。アメリカ西海岸から見るのと同じ海とは思えない
それでも頭の中には溜々とバッハが流れる。朝の音楽は
バッハだ。一次審査の課題にもなっている平均律クラヴィ
ーア。今朝は、グールドではなくしオンハルトのほう。
それでも頭の中には溜々とバッハが流れる。朝の
音楽はバッハだ。一次予選の課題にもなっている平
均律クラヴィーア。今朝は、グールドではなくしオ
ンハルトのほう。
マーくん、迎えに来たよ!
*前後に空白行
マーくん、迎えに来たよ!
*前に空白行
そもそも、彼女と知り合ったのもひょうんなことからだっ
た。
*前に空白行
いきなりラテン顔の少年を連れてきたのに、先生は「お
や、友達かい」とまるで動じなかった。
*前に空白行
いいかい、マサル。
*前に空白行
分かりました、先生。
*前に空白行
でも、日本沿岸におっきな波を送ったら、ツナミになっ
ちゃうか。
*前後に空白行
マサルはそう思いついてその冗談にクスリと笑うと、白
いシャツを羽織った。
マサルはそう思いついて背筋を伸ばすと、白いシ
ャツを羽織った。
本 P81-90
3.11は2011年ですから、連載のあとですね。単行本化は2016年9月ですから、その辺の配慮ですかね。
審査が予選に これより前には審査ってなかったかな。
基本ふりかえらずで、では、また明日。
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