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娘と絵本を読むパパと、散髪の待ち時間に思うこと

子どもが生まれて、僕の散髪は美容院から1000円カットに変わった。

何となく自分から切り替えてみた事なんだけど、その恩恵は結構ある。

まずはお金。以前はカットに4000円くらい掛かっていたから結構浮いている。

次に時間。予約出来ないので待ち時間はかかるけれど順番が来ればあっと言う間。ものの10分足らずでカット終了だ。この手軽さは何にも代え難い。

そしてもうひとつ、ショッピングモールの中にある様なチェーン店を利用すれば、家族皆んなで出掛ける買い物のついでに立ち寄れてしまう事。

僕はなるべく家族と一緒に居たい人なので、わざわざひとり美容院に出向くのでなく、家族で出掛けたついでに、立ち寄る感覚で利用出来るのは有り難い。

僕には娘がふたり居る。上は5才で下は2才。

最近ではふたりつるんで騒ぎまわる。家は騒々しいが、まあ可愛い。

この前も家族4人でショッピングモールに出かけた。下の子とママはお買い物。上の子は僕の1000円カットについて来た。

週末なので、待ち時間が結構かかる。

椅子に並んで座り、モール内の書店で買っていた絵本を広げて一緒に読んだ。

娘が選んだのは最近ハマっている「おしり探偵」

順番を待っている間に、ちょうど読み終えるくらいの本だった。

ゲームの様な仕掛けや謎解きを一緒に解きながら、娘は夢中に読んでいる。

僕の番がやってきた。

僕のカットの間も、娘は後ろの椅子で夢中に本を読んでいる。

カットも終わり僕はさっぱり。娘も本を読み終えたらしく満足そう。

そこでふと思った事がある。

絵本の値段は1000円程度。カット代金と合わせても2000円くらいのものだ。

子どもに1000円くらいの本を買うと思うと結構あれだけど、待ち時間を楽しく一緒に過ごすツールと考えれば高くない。

一方的に絵本を買って与えるだけじゃなく、待ち時間に読むから必然的に一緒に読んで過ごす時間になるわけだ。

なんだかいい事尽くめの気がしてくる。

娘から見るとどうだろう。

ただプレゼントされるより、パパの散髪の待ち時間に本を一緒に読んだ事って、思い出に残ったりするだろうか。

ここでちょっと、自分が子供の頃を思い返してみる。

今僕が娘に接している時間の様に、僕は両親と一緒に何かした思い出ってあるだろうか。

いくつかある気もするけど、ほとんど無いような気もする。

共働きだったので、家族での時間は少なかったのかもしれないが特に不満に思った事はない。

僕はゲームや漫画を描く事が好きだったので、そればっかりしてた記憶がある。

したい事がたくさんあって、ただただ毎日楽しかった。

例えばスーパーマリオ(ファミコン)は夢中で遊んだ。友達と交代でプレイしながら、それこそ朝から晩まで遊んでいた。

漫画の影響もたくさん受けて、自分でも漫画を描いた。クラスの友達が登場人物だったし、友達に見せるのも楽しかった。

僕はゲームや漫画が好きだと思っていた。

その時は気付かなかったけど、ゲームや漫画が面白かったのは、それを共有した友達がいたからだ。

ひとりで遊んでいるだけだったら、こんなにもキラキラと楽しい思い出にはなっていないだろう。

僕はゲームや漫画が好き。

それは周りの環境を、実は大いに含んで感じている事だと気付く。

楽しい事はゲームや漫画以外にもある。

僕が過ごしてきた中に、両親がくれた「楽しい」もきっといっぱいある。

娘は今「おしり探偵」に夢中。

今はただ、好きな事に向かっていればいい。

一緒に本を読んだり相づち打ったり、僕らはそっと娘のそばに居てやればいい。

話がどんどん広がっていってしまったので、元に戻します。

娘よ、パパの散髪に付き合うなら絵本を一冊買ってあげるよ。

こんな提案をしたら、ママはどんな反応をするだろうか。

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