見出し画像

大量生産/少量生産 パンと小麦

東急大井町線沿線の住宅街に近い商店街。そこに、それなりにこだわってパンを焼いているブランジュリーさんがいる…天然酵母で、だからこそ合板な建材に拠らない築年数の古い商店を改装しての開業を選んだ…そういうブランジュリーさんの食パン1斤=800円+消費税。

ショッピング・モールにあるテナント=パン屋さんは、ずいぶん不動産代を支払っているんだなと思う。だって住宅街とはいえ東京で、こんなにお贅沢なつくり方をしているのに、食パン1斤=800円+消費税。ショッピング・モールにあるパン屋さんなら、冷凍生地を焼いたものでも900円か、それ以上の値段だろう。

一方、コンビニで売られているひとつ=100円くらいの菓子パンはどうか。
除草剤に代表されるプレ・ハーベスト、ポスト・ハーベストな農薬が使用され、残留する小麦が使われている…
とんでもないイーストが使われているんじゃないか?
あの油はどんな油だ?
広域の流通を可能にするために、あのクリームに含まれている添加物はなんだ…
そうやって考えてみると、天然酵母で手づくりされ、その日のうちに売り切ろうとする食パン1斤=800円+消費税が、いかにもお買い得に思えてくる。

(僕が子どもの頃には「あんな薬臭いパンは食べちゃダメ」っていうお母さんもいたけれど、今、現役のお母さんたちは「薬臭さ」を認識できないのかもしれない。僕らはね。便利を餌に工業生産社会に飼いならされてしまっったから…

「薬くさい」が蔓延しちゃった。

でもね…

お子さんがいらっしゃる方、特にシングルで子育てされている方は100円の支出だって切り詰めての生活を余儀なくされているはず。「別に気にしないや」という人はいいのですが「離れたくとも離れられない人」については、食べるもののことだけに、ちょっとストレスだろうな。

なんとかならないかなぁ…

街かどでパンを焼くブランジュリーさんも、一生懸命子育てするママさんも正しいパンが食べられるような。

でも、相手が「小麦」じゃあなぁ。「輸入ありき」のもので、当分「円安」で。

ぢっと手を見る、だ。