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2022 Panthers Draft Visit Tracker

 2022年ドラフトまで1ヶ月を切りました。世間では2022NFLドラフト候補名鑑が発売日を迎え、私も電子書籍版で手に入れました。

 ところで、もうすぐドラフトを迎えるプロスペクト達はプロデイでパフォーマンスを披露したり、各チーム施設を訪問したりしています。ここでは通称“Top 30” visitsと呼ばれる各チームというかパンサーズの訪問を予定してる(とされる)トラッカーをメモとしてつけていこうかと思っています。

○そもそも“Top 30” visitsって??

 実は私もよく分かってなかった書き方によってはPrivate visitsこと“Top 30” visits。上の記事の冒頭に簡潔に書かれてるのでそれを参照しようかと思います。

First off, the term “top 30” is a misnomer. Every team is allowed up to 30 in-house visits with prospects. The teams can use them on whatever level of prospect they wish. It doesn’t necessarily indicate the team is “high” on a player or anything like that. Some teams use the visits to create the illusion of interest. Others want medical examinations and information with their own doctors and training staff, which is one of the key components of the visits.

(まず「トップ30」というのは誤用です。各チームはプロスペクトとのチーム内訪問を最大30人まで認められています。チームはどのようなレベルのプロスペクトであれ、彼らが望めば行使することができます。必ずしもチームがその選手を「高く評価」しているなどということはないのです。「興味を示してる」という幻影を持たせるために、訪問を利用するチームもあります。また自チームの医師やトレーニングスタッフによる診察や情報を欲するというのが訪問の重要な要素の一つである。)

とあり、自チームの施設に最大30人プロスペクトを招待できることができるのが“Top 30” visitsというものだそうです。また、

  • フィールド上の実技計測の類はリーグから禁止。

  • 招待した選手のGame film見て談議

  • 特定のGame film見てどう思うか談議

  • その選手のチームメイトの情報入手(チームメイトの方が本命)

  • その場にいるコーチ陣や居合わせた選手との相性を見たりする

といったようなことが行われるようです。ということで以下情報を記していこうと思います。(適宜新たな情報を来たら更新していく予定です)

○伝えられている“Top 30” visits情報

(CBS RK / TDN RK / PFF RK:CBS・The Draft Network・PFFのプロスペクトランキング・ビッグボードのランク、ドラフト名鑑:ドラフト候補名鑑掲載ページ、他チーム:CAR以外で予定されてる訪問先)

まずはQB群。6人のQBが訪問予定です。それぞれ見ていきましょう。

●マリク・ウィルス(Liberty)
CBS RK:23 TDN RK:32 PFF RK:25
ドラフト名鑑:11ページ 他チーム:ATL・IND・NO・NYG・PIT・TEN

【寸評】ドラフト名鑑では今ドラフト最高のデュアルスレッドQBとの評。日本のクラスタの中では現状モバイルQBだとも…。強肩で今ドラフトでの伸び代自体は一番あるとの評価も…。(但し育て切れるとは言ってない。)足の脅威もあるが、ラマーには劣るとか。

●サム・ハウウェル(UNC)※Local
CBS RK:44 TDN RK:64 PFF RK:22
ドラフト名鑑:10ページ 他チーム:ATL・IND・PIT

【寸評】CAR的にはフランチャイズ地域内の大学の地元選手。カレッジのベストシーズンからRBジャボンテウィリアムス・マイケルカーター、WRディアミブラウンらが抜けた21年シーズン。成績を示せれば全体1位も…というとこであったが成績は落ち込んだ。日本のクラスタの中ではメイフィールドに似てるとの話も…。(ちなみにNFL公式の出すDraft ProfileにみえるNFL Comparisonにメイフィールドと書かれてるのはコラルの方。)

●デズモンド・リダー(Cincinnati)
CBS RK:75 TDN RK:36 PFF RK:43
ドラフト名鑑:11ページ 他チーム:PIT

【寸評】グループ5の雄、シンシナティ大のエースQB。強肩が魅力ながらひとつひとつ動作が大きいとドラフト名鑑。荒削りであることは日本のクラスタの中でもいわれています。CAR的にはプロデイでGM・HC・OCらは行かなかったのが留意される。

●ケニー・ピケット(Pittsburgh)
CBS RK:30 TDN RK:33 PFF RK:48
ドラフト名鑑:10ページ 他チーム:PIT?(local)

【寸評】21年に一番スタッツを上げてきたQBで、あのスクランブル中の“フェイクスライド”で物議を醸したことで知られる選手。各ビッグボードのランクに比して現状のスキルセットは全体としてはローレンスより高いレベルにある(ドラフト名鑑)と現時点での完成度からQBトップ指名の可能性もある選手。CAR的にいえばコンバインやプロデイと適宜接触している選手。(プロデイはGM・HC・OC揃い踏みで観に行っていた選手の一人。)

●マット・コラル(Ole Miss)
CBS RK:32 TDN RK:55 PFF RK:44
ドラフト名鑑:10ページ 他チーム:ATL・NO・PHI・PIT

【寸評】こちらも足の脅威が指摘される選手。(パスの意識が低いタイプらしい。)投げ方についても少々聞かれるところであったが、ドラフト名鑑によると肘が先に出てくるスローイングらしいが手首が強いのでうまく投げられてるのだそう。ただ同時に投球動作が2ピースになるため、実戦ではスローイングのリズムが崩されると、 制球にミスが出やすいとのこと。この点は2020年のCARスターターQBテディ・ブリッジウォーターと似てるところだった模様。CAR的にはプロデイでGM・HC・OC揃い踏みで観に行ったQBの1人。さてどう見たのだろうか……。

●ベイリー・ザッペ(Western Kentucky)
CBS RK:190 TDN RK:290 PFF RK:97
ドラフト名鑑:12ページ

【寸評】一気にビッグボード評価が下がって3日目からの候補。昨シーズン投げまくったQBでFBSのパスヤードレコードを塗り替え、62TDパスを記録した。(62TDはあのバロー超え。)その一方で6-0という体格と肩の弱さ(球の遅さ)が相まってプロスペクトとしての評価は上がらず。CAR的にいうと、全体6位の次がなんと4巡137位とのことで6位でQB以外を指名すると……という想定での候補だろう…。

次いでOLです。今のところ2人ですね。

●イーケム・エクウォヌ(NCSU)※Local
CBS RK:10 TDN RK:3 PFF RK:6
ドラフト名鑑:24ページ 他チーム:HOU・JAX・NYG・NYJ

【寸評】ドラフト名鑑にもある「ACCで最も恐れられているラインマン(“the most feared lineman in the ACC.” )」の評はチームのホームページの彼の紹介ページにもちゃんと記されてます。トゥルーフレッシュマン(レッドシャツを着て1年生扱いの選手と違い正真正銘の1年生)からLTなんだそう。破壊的なランブロックに定評があり、パスプロに課題あり。……というところからかワーフスの時のようにOG?なんて話も見かけなくはないようなのですが、OTで通用するという見方の方が多いようですね。

●ラシード・ウォーカー(Pen State)
CBS RK:54 TDN RK:111 PFF RK:105
ドラフト名鑑:28ページ 他チーム:JAX・MIN・SEA・WAS

【寸評】2〜3日目の候補。Pen StateではLT一本だった選手。体格はアームも含めて上々でそれに見合ったパワーも十分ある選手らしい…。ただランブロックはいいもののパスプロには問題がありプロはG転向も?って話らしい…。

DLからはトレボン・ウォーカーが訪問予定。

●トレボン・ウォーカー(Georgia)
CBS RK:13 TDN RK:11 PFF RK:14
ドラフト名鑑:34ページ 他チーム:DET・HOU・JAX・NYG・NYJ

【寸評】フリークとされるDL。DLと評するのはNFLでEDGEでプレーするのかIDLプレーするのか、フィットするポジションがわからないから。クラスタの中でも評価が難しい様子。ただ最近のTOP5以内のモックには疑問符をつける人が多い模様。一方で本人はドラフトのTOP6のピックを持つチームを訪問予定。

次いでCB。正直数は足りてるはずですが……。ただ…そういえば、トロイプライド・スタンリートーマス-オリバーⅢ・ジェイシーホーン・キーステイラー…と毎年ピックしてきてますね…、ルールHC体制では…。

●マーカス・ジョーンズ(Houston)
CBS RK:76 TDN RK:130 PFF RK:91
ドラフト名鑑:43ページ 他チーム:LV・MIN・NE・PHI・PIT・TEN

【寸評】どうやらリターンスペシャリストらしいですね。21年シーズンはKR・PRの平均でFBSトップだったそう。WRからの転向組だからかWRに入ることもあった様子。CAR的にはリターナーが不透明な状況なので獲れると面白そうですね…。

●タリク・ウォーレン(UTSA)
CBS RK:96 TDN RK:53 PFF RK:122
ドラフト名鑑:44ページ 他チーム:IND・LV

【寸評】6-4, 205lbsながら40ydが4.26、Verticalが42というフリーク。CBは主要ニーズから外れるので(あと現在CARは2巡・3巡がないので)知りませんでしたが、モックを回すと2〜3巡でピックされる感じのポジションのよう…。20年シーズンまで3年間WRをした後CBに転向。経験不足もあってか小回りの利くタイプのWRは苦手らしいが、身体能力やらから将来性を買われてる模様。(他チームながらこういう選手にチェックを入れ招待してるあたりはさすがLVって感じがしますw)

あとRBですね…。見ていきましょう。

●タリオン・デービス-プライス(LSU)
CBS RK:334 TDN RK: --  PFF RK:309
ドラフト名鑑: -- 他チーム:JAX・WAS

【寸評】遂にランキング・ボードやドラフト名鑑などに載らない選手が。CBSやPFFのランクも見ていくとこれはUDFAやMI候補ぐらいの選手なんでしょうかね…。NFL公式のOverviewをみていると気持ちにムラがあるようでモチベーションの維持が将来の成功に必要な要件のようですね…。

【追記】4/10JST

WRで1人追加されてるようです。見ていきます。

●ジャコーリ・ロビンソン(WFU)
CBS RK:259 TDN RK:273 PFF RK: -- 
ドラフト名鑑: -- 

【寸評】6-1, 182lbs。20年シーズンは62 Rec 926yd 8TD、21年シーズンは更に数字を伸ばして71 Rec 1078yd 8TDを記録したWR。NFL公式のDraft Profileが見当たらないので招待されなかったんでしょう…。プロデイスタッツは40yd 4.43、Vertical 40、broad 131、Shuttle 4.18、3 cone 6.88だった模様。CBSによる紹介によると強みは高いとこから低いとこまで広い捕球範囲。つま先を残すボディーコントロールにも期待できそう。欠点は細身な体格。スピードは平均的でルートがぎこちない。リリースが大げさ…などらしい。

確度の高い情報(地元紙の記事で記者が言及)をようやく得たので、ニール・クロスの両OTの訪問情報を書くことができます。

●エバン・ニール(Alabama)

CBS RK:4 TDN RK:5 PFF RK:7
ドラフト名鑑:24ページ 他チーム:JAX

【寸評】初期のモックでは全体1位指名もいわれたOT。1位のJAXがキャム・ロビンソンにタグ、昨ドラフトの2巡でウォーカー・リトルを獲ってることから1位はなさそう。先に紹介したエクウォヌと違いパスプロに定評がありランブロックに課題という選手。そして上記動画にもあるようにLTのほかにRT・LGをカレッジのキャリアで経験してきたのもこれまたLT一筋だったエクウォヌとは違うところ。

●チャールズ・クロス(Miss State)

CBS RK:8 TDN RK:16 PFF RK:5
ドラフト名鑑:25ページ 他チーム:DAL

【寸評】チームのO#がパス偏重のO#スタイルだったということでパスプロに関して豊富な経験値を持ちそして評価されてきたLT。こちらはエクウォヌのようにほぼLTでプレー。私は動画見てプレー面の評価できない人ですが、プロフィールだけ聞くとアンドレ・ディラードを思い出されます…。エクウォヌ、ニールと違い310lbs弱というOTとしてはちょっと軽めの部類になるかと思われます。

【追記】4/12JST

●ジェローム・フォード(Cincinnati)
CBS RK:157 TDN RK:118 PFF RK:124
ドラフト名鑑: --  他チーム:

【寸評】NFL公式のDraft ProfileによるNFL Comparisonはラマイカルピーライン(現NYJ)。アラバマ大に進むもダミアンハリス・ナジーハリス・ジョシュジェイコブス・ブライアンロビンソンといったデプスの厚さを超えられずシンシナティ大に転校し21年シーズンでは13ゲームで215Att 1319 Rush yd 19TDの活躍。アスレチックな部分に定評があるもランレーンの展開に必要な直感や認識といった部分は欠けるそう…。

【追記】4/14JST

●ヴェイラス・ジョーンズJr.(Tennessee)
CBS RK:118 TDN RK:175 PFF RK:204
ドラフト名鑑: 19ページ  他チーム:IND

【寸評】KRとしても活躍したWR。ドラフト候補名鑑によれば40yd 4.31を記録したというスピードスター。

●ブライアン・ロビンソンJr.(Alabama)
CBS RK:256 TDN RK:75 PFF RK:117
ドラフト名鑑: 13ページ  他チーム:ARI・CAR・NO・NYG・SF・TB・WAS

【寸評】フォードのところでも記したようにダミアンハリス・ジョシュジェイコブス・ナジーハリスらとともに強力なデプスを形成してきたバマのRB。ようやく日の目を見た14ゲームで1343yd 5TDと躍動。パワーバックでPFFでは今年のRBプロスペクトの中で一番ゴール前に強いだろうとの評。フォアマンを獲るようなCARにとっては欲しいMCと組むRBとして欲しい人材。


○参照

→全チーム分のトラッカーとしてみられるのはやはりここになるのだと思います。ただコロナ禍ではあんまり更新がなく…。今年は復活基調ではありますが更新が遅いかな…という気になったのが、自分でトラッカーを記そうかという気になった要因ですね…。(まあ私が記した段階でまだ「訪問予定」ということで、訪問が確認されてから更新されるのかもしれませんが……。)

またチーム事情やニーズについては前回の記事で整理、私見を記していますので参照してください。


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