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【無料記事】福井丸岡ラック第18回全日本女子フットサル選手権2日目

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第18回全日本女子フットサル選手権、初日に9-0の大勝で2回戦に進出。2日目の対戦相手は日本女子フットサルリーグ2連覇中のバルドラール浦安ラス・ボニータス。今季福井丸岡ラックはリーグ戦5勝3分1敗、その唯一の敗戦は浦安。この全日本女子でリベンジを果たしたい。

福井丸岡にとって苦しい試合展開になると思われたが、いきなり試合が動く。福井丸岡のキックオフ、8番高尾純奈からフィクソの2番横山夢花へ。そこから右サイド13番高尾茜利へ展開。そのまま同サイドミニパラで受けた2番横山夢花がダイレクトで右サイドへ流れた9番北川選手へ縦パス。これをダイレクトで落とすと、走り込んできた13番高尾茜利がワントラップしてからシュート。ファーサイドのゴールに突き刺さり、電光石火、開始わずか8秒のゴールで福井丸岡が先制。全員がボールに触り、得点を奪った、ここ一番の為に磨きこまれたサインプレーだった。しかし女王浦安もすぐに反撃。ゴール前で粘った17番筏井のキープから4番四井のシュートがクロスバーを叩き、更に17番筏井のシュートでゴールを脅かされるが、GK21番藤江のセーブで得点にはならず。押し込まれる展開が続く中、ラインを少し低くして浦安の攻撃を受け止め、カウンターのチャンスを狙う。すると6分、浦安の左サイドのコーナーキックから福井丸岡のカウンター発動。9番北川が抜け出すと思われたが、浦安の巧みなカバーリングで一度はついえたチャンス。しかし9番北川がGKへのバックパスに猛然とプレス。ボールを奪うと走りこんできた13番高尾茜利へ落とし、左足シュートがゴールへと吸い込まれ、2-0とリードを広げる。押される事を見越してカウンターを狙っていた福井丸岡の作戦が功を奏し、浦安に2点リードする。しかし直後の7分、浦安8番宮原のミドルシュートをGK12番藤江が一度は防いだものの、すぐに詰めてきた浦安18番平井成美が押し込み、2-1と1点差に追い上げられる。この得点で勢いづく浦安は立て続けにポストを叩き、更にセットプレーからもチャンスを作り出し、徐々に福井丸岡を追い込んでいく。押されながらもカウンターのチャンスを狙い、耐えていた福井丸岡だったが、15分に同点に追いつかれてしまう。浦安14番松本のプレスから自陣でボールを奪われると、4番四井からピヴォの17番筏井へ。キープ力を活かしての落としのパスを15番伊藤果穂のダブルタッチで抜け出し、左足シュートでゴールをこじ開けられてしまった。振り出しに戻った試合は、その後もボールポゼッションの浦安、鋭いカウンターの福井丸岡の構図のまま2-2でハーフタイムを迎えた。

2ndピリオド、浦安が優勢に試合を進め、押し込まれる福井丸岡という展開が続く。浦安の攻撃を受け止める中でゴール前必死にシュートを打たせまいとプレスをかける福井丸岡。24分、そこからボールを奪った14番前田が一気にカウンター。浦安陣内2人に囲まれてスピードが落ちると思われた時にその2人の間にパスを通す。そこに走りこんだ3番横山凜花が狙いすましたダイ
レクトシュートをゴール上に突き刺し、再び勝ち越しに成功する。

またもやビハインドを背負い、猛攻を仕掛ける浦安は福井丸岡陣地での展開が多く、GK21番藤江のコーチングの指示が会場に響く時間帯が続く。守備ブロックを作る福井丸岡を崩すには個の力でこじあけようとする浦安。福井丸岡はピヴォへのケアやシュートレンジでの球際をハードワークで防ぎ、カウンターに出ていきたい所。手に汗握る展開からスコアが動いたのは29分、浦安23番倉持の強引な突破からの左足シュートがゴールネットを揺らし、3-3のタイスコアへ。その後8番高尾純奈が負傷という想定外のでき事が。そんな中スキを突くように浦安の勝ち越し点が生まれる。自陣で8番宮原のボール奪取からカウンター。ドリブルで抜け出した99番千田が切り返してからの左足シュートが決まり、この試合浦安が初めてスコアで優位に立つ。

治療を終えた8番高尾純奈が戻り、反撃の勢いは増すが、試合巧者の浦安は得意の定位置攻撃でボールポゼッションを高める。GK21番藤江は途中負傷でGKは20番望月へと一旦交代したが、治療を終えてピッチへと戻り、味方の反撃を待つ。本来ならば前からプレスをかけてボールを奪いたいところだが、我慢して狙いのカウンター発動、そしてセットプレーに望みを託す。残り少なくなる時間、北信越大会でも披露したパワープレーという武器もあったが、大会直前の10番池内の怪我でそのプランも崩れた。1点、その願いを持って最後まで力を振り絞って戦う福井丸岡だったが、無念のタイムアップのブザー。その瞬間、浦安の歓喜と福井丸岡13番高尾茜利の鳴き声が響き渡る会場。女王浦安に対して総力戦で最後まで戦った福井丸岡の姿は観客の感情を間違いなく揺さぶった。今大会ベストバウトともいえる試合は浦安vs丸岡は4-3で浦安が勝利。福井丸岡ラックは今大会準々決勝で敗退する事となった。

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