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そんな日常

これなんだ?

もはや語るまでもない気がするけど、先月失恋?をした。多分失恋だと思うけどそうじゃない気もするしもともと終わってたようなそんな気もする。ぐだぐだと長々と引き延ばしすぎていつの間にか終わってたような気がするしそれでも本気だったとは思うし心がカラカラと乾燥しているようで実際には未だに癒えきらない生傷だらけでずっと傷ついてて今も傷に触れないように大丈夫なふりをしているだけな気もする。

 心を落ち着かせて一旦整理するためにこれを題材にいろいろ殴り書きみたいな文章を生んでは忘れたような気もするけどはっきりこのことに自分自身のものとして書いた気はしないからやっぱりここいらで一回はっきりばっちり向き合ってスッキリしたいなぁって思ったり、なんて。

 エッセイ?妄想?ノンフィクションでもないけどフィクションでもなくて知らない誰かの物語じゃないけど自分自身の物語でもない。一体全体なんだろう。わかんないけど語りたいから誰にも見られなくても言葉にしておきたい。そんな切れ端。

失恋

2月の中頃、失恋をした。

 とはいってもかっこよく告白して玉砕して大泣きして……みたいな話じゃなくて告白をしようと思ってたけどできなくて情けなくもこれで終わりかななんておめおめと帰ったら、差し入れに忍ばせた手紙の1ページに相手が返事をくれて、時代錯誤な中途半端なラブレターに今どきらしくLINEのメッセージで丁寧にフラれた。

 メッセージをもらったのはその子(Mとする)が演出を務めたサークルの卒業公演の翌日だった。公演の終わり際、潔く告白してばっさりフラれて吹っ切れたかったけど結局Mちゃんと会う時間はなくて差し入れの中に家を出る前にバタバタしながら書きしたためたメッセージカードの片隅に書いた一言だけがその時の想いの全てだった。告白は直接するからとはっきりしない中途半端な言葉しか書いていなくてきっと伝わらないしスルーされるかなって思って、まあこんなものかなズルズルひきずっただけの情けない恋の終わりなんて……と思って帰り道裸の街路樹を見て枯れ果てた心を寒風がすり抜けて乾燥させていく自分みたいだなって想いを馳せてみたりしてた。

 そんな事情でもう終わったと自分の中で思っていたから翌日、LINEでメッセージが来て既読をつけないように確認したら告白の返事で一瞬で心がざわっと毛羽だって動悸が激しくなったけどバイトの直前でそれどころでもなくてこわくってしっかり内容は読まずにとりあえず頭の端に追いやってバイトに向かった。自分の中でもフラれるとは確信してたからバイトは結構普通にやれたけど、やっぱりちょっとしんどくてバイト終わりに少しだけ泣いたような泣かなかったような……。

 そのあと返事の返事ってメモ帳に思ったこと全部長々と書き連ねて改めて自分の想いを全部伝えた。フラれるってわかってたこととか、みんなは前に進んでいくのに自分は成長していないから前に進みたいと思ったとか、優しさに甘えて一度フラれたくせにそのあと4年間もずっと好意を受け止めてもらってダラダラと情けなく恋を引きずり続けたこととか、4年間ずっと言えなかった「好き」って言葉もちゃんと書いて伝えた。そうしたら自然と心はすっきりしてたし諦めもついた。実は自分に自信がないから公演に行って毎度差し入れをして誕生日にはいつもプレゼントをして貢いでるから友達のふりをしてくれてるだけかもって考えることもあるなんてサイテーなこと書いてもこれからも友達でいてほしいし今の距離間で話をしていたいって言ってくれたのが一番うれしかったなぁ……なんて。

 だけどうれしい気持ちと同じくらい痛かったのは、Mに彼氏がいるのを知ったこと。

 今でも正直一回フラれても諦めないで二回目告白した自分を諦めさせるためについた嘘かなってちょっと思ってるけど……。そんなことしなくても俺はもう諦めもついたし嘘なんでしょって思いたいけど本当だとも思ってる。全然匂わせとかもなくて一年くらい前にサークルがみんな恋愛のいざこざで人間関係もギスギスしていやだなんて言ってたからやっぱりうそでしょ!って思いたいなぁ。どうなの、そこらへん。

 告白の返事には、お付き合いしてる人がいて多分結婚すると思うって書いてあった。ここ最近で一番深い傷を負った、心に。結婚……。結婚……。あーだめ、泣きそう。あああああBSS!!!!(ぼくのほうがさきにすきだったのに!!!!)

 そんなことを知らされたらいろんな気持ちが溢れてくる。幾度もなく叶わないと思いながら夢見た隣で笑う姿とかスキンシップとかデートとかなんてことない恋人の日常が牙を剥く。正直こんなの下品だと思いながらも結婚まで考えてるって言われたらもう当然夜の方も過ごしたんだろうなとか思ってああああ頭が、脳が、痛い痛い痛い苦しい無理無理無理ヴォエッあああああNTRはやめろ!!!グギギギギギ

 そう思いながらも、そりゃそうだよね努力家で真面目でいつも頑張っていて素直で愛嬌があってかわいい責任感も強い誰よりも尊敬できる貴女を好きにならない人なんていないしこんなどうしようもない自分よりもずっと素敵で素晴らしいかっこいい人が見つけて幸せにしてくれるよねって強く思ってしまう。泣きながら幸せを祈ってしまう。自分がそこにいたかったのに貴女が素敵な人に出会えたことを嬉しくも思ってしまう。このまま友達でいられたら結婚式には呼んでくれる?って思ってしまう。

 ずっと好きだったと高嶺の花子さんとウエディングソングとバンザイ~好きでよかった~と……とにかく古今東西のラブソングと失恋ソングが混ざった複雑な、ミキサーにかけられたペースト状の心が波打って止まらない。どうしたらいいのかな。


 

傷跡

自分の中では、もうそこで整理がついたと思ってた。告白はうまくいかなかったけど長文をお互いに交わして言葉と思いを尽くしてすっきり諦めて良好な関係で終われたし全部きれいにまとまったなぁ~って。だけどまあそんな簡単じゃないよね心は。

 ひとつだけはっきり言っておくと、もう完全に諦めはついてるし次も出逢いを夢見てる。Mとの未来はもう望んでない。望んだって仕方ないから。

 だけどやっぱり心は痛むし、ふとした時にありえない可能性がよぎって苦しくなる。

 街中で幸せそうなカップルをみるのが少しつらい。前までも羨ましいなぁとかいいなぁって思ってはいたけど、今は自分はだめだったなぁとかあんな風に過ごしたかったなぁとかどうやったら素敵な人と結ばれるんだろう凄いなぁって思ってしまう。あー、幸せになりたいな。隣にいてくれるだけでいいのになぁ~。

 つい先日、高校の友人と遊びに行った。近場に日帰りの旅行をして一日すっごく楽しかったし写真もとって遊び倒した。だけどたまに隣で貴女が笑っていたらなって思わずにはいられない。手をつないでみたかったしどうでもいい話を繰り返して笑っていたかった。突然立ち止まって数歩先を行く貴女の後ろ姿を写真に収めて見惚れて、ひとりで何度も写真を見返してはうれしくなりたかった。貴女がいればどんな景色だって素敵で輝いて見えるのにね。色褪せてやしないけどなんだか寂しい。


 これまでもメッセージだけでも貴女がいたから頑張ってこれたし負けずにいられたんだよ。頑張れとか大丈夫って言ってくれるだけでなんだって乗り越えられたし頑張ってこられたな。貴女がアドバイスしてくれたから少し美容に気を遣うようになったよ。髪の毛も結構お手入れしてたりしてね、最近はファッションにも気を遣ってみたいな~なんて……。

 就活、本当は凄く苦しくて心もいっぱいいっぱいだった。子供のころからずっと夢があるから、夢と仕事を切り離せないし折り合いもつけられない。大企業ばっかり目指してまるで進展はなくてメールボックスを開くのが怖くなるくらいたくさんのお祈りをもらって、それなのにこまめにメールを確認する癖がついて、今年は諦めて来年も就活しようかなとか思ったりどうすればいいんだろうっていつも悩んで何気ない言葉や誰かの声が心を傷つけてとってもつらかったなぁ。

 でも、折れずにいられたのは貴女のおかげ。面接があるたびに不安だなぁとか大丈夫かなって言うと絶対大丈夫だよって何度も何度も励ましてくれたし応援してくれたよね。それでも応援に中々応えられなくて不甲斐ない姿ばっかり見せたけどずっとずっと応援してくれたよね。本当にうれしかったんだよ。貴女にかっこいいところを見せたかったからたくさん頑張れたんだよ。告白したあとも、最近は創作頑張ってるんだ!って言ったら簡単な言葉だけど「うん、がんばれ!」ってそれだけの言葉がすごくすごく嬉しくて無限の活力が湧いて、今もなんとか頑張ってるよ


 4年間、ときどきなんの脈絡もなく突然自撮りをくれたよね。成人式の前撮りとか遊びに行ってコスプレプリクラでチャイナ服着たとか……うれしいけど、勘違いしちゃうんですけど……。脈なしだってずっとわかってたし可能性も感じたことなかったけどね。髪染めたとか服を送ったら着て見せてくれたり、そういうのやめた方がいいよ、ドキドキしちゃうからーーーーーっ!!!わーーーーーーっ!!!!!!!

 男はね、単純なんだよ。写真を送ってもらえて本当にうれしかったけど、できれば普通の私服だってなんだって隣で見られて何の屈託もなくかわいいって褒めたかったな……。どんな服だって呆れるほど褒めて喜んで貴女を讃えられるのに。そんな言葉だって軽々しく口にできない自分が虚しいね。ただの友達じゃそれだけの言葉だって口にするのを憚られる。貴女の心に瞳に写る人がうらやましい。


 

友達

今日、貴女は大学を卒業するね。貴女からのLINEをわざとらしく二日も時間をおいて今朝返していた時に気づいたよ。

 大学は違う大学に行ったからこの四年間会うことだってほとんどなくて、1週間か2週間に一度LINEを交わすだけ。知らないうちに貴女が素敵な人を見つけて、高校の時よりも長い時間を過ごしていた大学、門出の時。

 この街を離れて幸せは見つけたかい?教えてよ……って歌があるけど、どうやら貴女は見つけたみたい。教えてくれなくていいよ、きっと聞いたら泣いてしまうから。

 ねえ、聞いて?私はこの街を本当に離れることにしたんだ。貴女の面影が悲しいからじゃないよ、ただの仕事の都合だから。どうかな、私は幸せを見つけられるかな?もしも幸せを見つけられたならその時は聞いてくれる?いつだって嬉しいことも悲しいこともなんだって最初に伝えたいのは貴女だったんだよ。だけど、貴女には大切な人がいて私はただの友達だから時々、たまにだけ私の話を貴女にするだけ。この距離が寂しくて悲しいけどいつか慣れて心地よく思える日がくるのかな。


 そういえば、最近卒業式の話をしたよね。貴女の袴姿が見たいけど、今はもうお願いできないな。優しい貴女のことだからこれまでみたいに自分から見て見てって自撮りを見せてくれるかな?そうだと嬉しいけど、それを望んだらいけないんだよね。

 もう諦めはついているしこれからどうなろうなんて思わないけど、貴女の面影がいつもついて回って不意に胸を刺す。この痛みを覚えなくなるのはいつだろう。

 ただの友達の距離が今はまだわからない。いつもみたいに貴女が時々くれるLINEにすぐに気付いてバカみたいに尻尾を振ってすぐに返事をして返信を毎日心待ちにするのはまだ気があるみたいかなって思ってわざとらしく返事をしないようにして、未読のまま毎日貴女のトークルームをチラチラとうかがって三日目にもういいかなって返事をしたりして、却って気にしてるみたいで自分がまぬけだなぁなんて思った。


 でも、こんな日々に慣れていつか貴女のただの友達になってみせるよ。今はまだ下手だけど時々でいいから貴女の日々を教えて。私はきっとすごい人になるよ。私の作った物語をたくさん書くんだ。わざわざ報告なんてしなくても貴女の元に届くまで。あの日貴女のくれた頑張れが育って、ここまでこれたよありがとうって最高の友達に言いたいな。

 だからその日までこうして友達でいさせて。笑って待っていてどうか幸せでいて。それだけが私が貴女にする最後の好きな貴女へのお願い。


 これまでずっとありがとう。これからもずっとよろしくね。

 卒業おめでとう、私の大切な友達の貴女へ。

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