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このてのひらの(言うも信じるも)

僕には自負がある

この人生は護られてきたものであるという自負が

頭脳的も、生活的も、人間的も、なんもかんも劣る僕だけどこれだけは誇れるんだ

僕の防人は多勢ではないかもしれないが、阿世と無縁の僕を僕として見ていてくれて、抱き寄せたり離したりをうまくやってくれてしまう

だから、この人たちには僕を見せていたいなと思うし、この人たちのためにも「らしく」じゃない「僕」を抱えながら生きて

死なないでしがみついて這いつくばって、足掻いて苦しんで、ぼやき続けていたいと思う

裏切りとか信じるとか、投票用紙なんかより軽く惨めな薄さに感じるけど

信じていたいよな、そんなふうにも思ってしまうほど良人類なんだよ、だいすきやぞ

(まあ、誰も信じてないし、信じられてもないし、だから裏切りとか何って感じだし、信じるって何なのか考えてもらえばその辺わかると思うよ、ああ、ごめんやん、めんどうやったね、すこし説明まっててやん)

そんな僕は、よく哲学チックだとか言葉に囚われてるとか言われるけど、それ僕のことすこしもわかってないね

僕を見ろって言ってんだよ

お前のその両の眼の縁にでも納まってるはずの

それがなんでもない僕なんだよ、くそが

裏切りなんてあるわけなくて、ただそれはその人の、その一面が見えていなかっただけで

本来持っている面のいくつかをぽろっと出してくれただけで

言ってしまえば吐き出してしまってもいいやと思えた刹那のやり取りかもしれないだろ

だから信じるのも信じられるのも、裏切るのも裏切られるのも

僕は違うと思うし、何気ない会話でも使いたくない言葉に勝手に指定している

裏切りは使いたくないけど、裏はかいていたいとか、傲慢かもね、僕ってやつさ

話変わるけど、の漢字ってどんな意味か知ってるかい

まず、すらわからないだろうね

こーいう類のだいすきマンが教えちゃるわ

象形文字なんだよ、実は、って。

とそのうえのちょんちょんちょんちょんで分けられるんだけどさ

4ちょんのところは、なのよ

それが意味するは、刃物とか針とかでさ、罪に対する罰のために使われてたのよね……

辛そうでしょ?

で、口は神様への誓いの言葉である祝詞を納める箱の意味で、神様への誓いが一番の意味なわけ

つまり、神様へ誓いを立て、罪に対する罰を覚悟してうね、ってことなのよ

言葉って、言うって、そんだけ重いことなんだよ

こんだけ戯言だらけの誤魔化し人生な僕が言えるもんでもないかもしれないけどさ

ひと言多いし、他人の気を殺ぐし、口が災いすることばかりだし、功罪で言えば罪の方が圧倒的だけどさ

あ、の話忘れてたね

さっきのがついた形をしてるのは見ればわかるでしょう

神様へ誓いを立て、罪に対する罰を覚悟するところに、対神でなく人になることを加味するとどうかな

相手が人という実存で誕生することで、

互いにこの覚悟持ってようね、神様に誓って

に変化するんだけど、この意味知ってから、信じるとかってあまり大っぴらに使わなくなったな

僕の持つ覚悟と、相手の覚悟が同質同量のものでなくてはいけない気がしてきて

信じるって言われると、そこまで自分に覚悟持って挑んでくれてるのかと思ってしまう

それと同等の覚悟を捧げられるかと言われれば、信じるって明け透けに言ってくるようなやつに対してしたくない気もして

だから、信じるは嫌だ

信用はもっと嫌だ

こいつは信用できる、とか勝手に宣って人を便利な駒使いする社会が嫌だ

信頼も嫌だ

信頼されてるんだね、って言われたときの僕の気持ちなぞわからんだろ、世界よ

一方的な信頼は劇薬なんだって、何度言えばいい

片方が寄りかかり続けたら、もう片方が倒れて下敷きにされるのを待つだけになるだろって

信じてたのに、なんて一生、使いたくない
(使ってたら刺して)

のに、どうなったって言いたい

都合が悪いところに目を当てないことが信じるでも、

はあ

対話が大切なら、本当に平和がいいって言うなら、これが平和だって言うならさ、

言葉を必死で学んでこいよ

あーあ、絶対の信頼とか何言ってんだろ

まず絶対と合わせるなよ、信頼をさ

大爆発起こすぞ、いつか

──絶対

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