これからの逆張りの話


自分にはひねくれた行動理念があった

「逆張り」

と呼ばれるそれは
20数年間 自分の言動の軸として根付いている


右に行けと言われたら左に行くし
みんながAを称賛してたらBを称賛する
みんなが聴いてる曲 読んでる漫画 やってるゲーム をあえてやらない



この「逆張り」をまだやってる捻くれ者諸君、

「マイナーなものの価値を見出すことができる」
「大衆には迎合しない」
感が出てて

寒すぎ!

調子に乗るな!


逆張りをする人間は
個性的な感性を持つかのように見えるが、
他人、世間の評価を踏まえた上で
その逆を評価するという
誰よりも「俗」な奴である。
自分がいいと思うものをいいと思ってこそ
本当の個性なのに。


だから最近は「外に対しての逆張り」を
卒業した。

これからは

内(自分)への逆張り

をする時代である


たとえば
サイモンは美術館に行くのが好きである。

美術館には 順路➡️ といった感じで
矢印で美術品を見る順番が示してあって
目玉の作品 (展示品のメイン)は
奥まったところや中央に物々しく展示してある

これらを

無視したくてたまらなくなる!!!


というのも、美術館に入ると
脳内にとある妄想が繰り広げられる。


脳内で データキャラが
モニターの俯瞰の映像で俺のことを見ていて

「こいつはまず右に進んで、大きい絵に目がいって…ほらね!

展示品の解説を読んで…

次に彫刻を左から順に見て…


計画通りだ」


といったふうな感じで。



この脳内の夜神月(デスノート)みたいなやつ
の思い通りに行動するのが
腹立ってしゃあない

こいつをびっくりさせるために
予測不能な動きをした。



まず入館したら
館内図を死ぬほど見る

そして一番ショボい(と思う)展示品を
一番時間かけて見てやる

そしてメインの展示品を見る時間

わずか2秒


これには脳内のあいつも腰を抜かしたに違いない。俺の大勝利であった。


他に例を挙げると

喉が渇いてコンビニに入ったとき
脳内のあいつは
「こいつはドデカミンか烏龍茶を買うだろう」
と予想してきた。

ならば

一番喉が渇く食べ物
カロリーメイト(チョコ)
を買ってやった


脳内のあいつはビビり倒していた。
コンビニに入店する前の自分自身さえ度肝を抜かれたであろう。

こうして俺は脳内のデータキャラ
もとい自分自身を翻弄し始めた。

怒ってる時にあえて楽しそうにしたり
めちゃくちゃ行きたい飲み会を断ったり
嫌いな食べ物を美味しそうに食べたりした。



しかし脳内データキャラは手強い。
ついには俺のトリッキーな行動も予想してくる。

だから
美術館で普通に館内を巡り、
コンビニで普通に欲しいものを買って出る

こともするのである。

「逆張りの逆張り」

に至ったのである

諸君、"上"で待っているぜ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?