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腰痛を克服した話

まずはゾウの鳴き真似をお聴きください。

こんにちは、さとう(仮名)と申します。

ぼくは2年以上前から慢性的な腰痛に悩まされており、1日のほとんどの時間を腰のために気を配っているため最近ではそれがアイデンティティにすらなっている次第です。絵を描くことがライフワークとなっており、それが腰痛に拍車をかけながら腰痛そのものに脅かされてもいます。入れ子構造です。(入れ子構造って何ですか!!???名前がカワイイですね)

昨日も授業内の自己紹介で近況を話すところを「腰が痛い」と発言したばかりなので本当に恐縮なのですが……

腰が治った!!!!!!!!!!!!!!!

腰痛持ちで覚えてくれた方、すみません。忘れてください。そして四回炙った茶葉を噛み北に向かって拳を突き出して「礼賛!礼賛!禁祖の儀!ワカシャモ番地のアギバリオン!クナイのdiva、鰐の耳!」と叫んでください。

一体なぜ腰が昨日の今日で治ったのか、そのわけをお話しさせて頂く予定が立っております。………………今だ!!!!!

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ここ1週間の腰の痛みはあまりに顕著で、もはや家で絵を描く時も座らず寝た姿勢で行う始末。仰向けで寝ても腰が痛く、授業中は忍耐力のみで過ごしていました。
このままではいつか何かが起こるという確信があったので意を決して地元の整骨院に行くことにしました。住みがバレるので伏せますが、都内某所にあるぼくの最寄り駅のすぐ近くに最近オープンした『ソリーゾ整骨院 下赤塚院』は外から見ても明らかに内装がオシャレで(じゃあ外装はオシャレじゃないのかな??うーーーーん、マジでオシャレだったね!!!!!!!!!!)印象が良かったので病院に抵抗があるぼくでも気軽に入れました。最近予防接種を受けに行った近所の病院の受付のお姉さんが雑で怖い人だったので半ば怯えてたのですが、受付のおばさんがすごく丁寧で優しかったので助かりました。予約もしないで初診を受けに来るなんて、腕の1本や2本は覚悟していたのに意外とあっさり診察にこぎつけられました。

自分の症状などを伝えるカウンセリングシート(こういうのって毎回ちょっとサバ読んじゃう、みんなはどう???睡眠時間とか30分多く書いたりしない?????)というのを書いて少ししたらカーテンの向こうから爽やかな20代後半くらいのお兄さんが出てきて「行きましょう!!!!!」とでかい声でぼくを呼んできたのでめちゃめちゃビビりました。こんな真っ直ぐな大声は怒られてき逆に開き直ってる人しか出せないんじゃないかと思う。若いし誰かに怒られたあとだったのかな?とりあえず奥に案内されてマッサージ台とホワイトボード、背骨と机のある小部屋に通されて荷物と上着を置いたらすぐ隣の部屋に移動して「写真を撮りますね」と言われて言われるままに立って、身体に何かをつけられて写真を撮られました。見てなかったけど身体に何をつけたの?爆弾だったら困る…やめてほしい……。ちなみにこのnoteは爆発オチではないので安心してね。

そのままさっきの部屋に戻ってカウンセリングスタート。知らない人、年上、会話、自己PRという苦手な要素が揃ってしまったにも関わらず腰という最大のチャームポイントのことだったのでどんどん言葉が出てきました。2年間の不健康の集積を浴びせる。自分の症状をベラベラと初対面の男に話すぼく。初対面の男の症状を聞いてくれる初対面の男。そこには時間も空間も存在せず、ただ腰の痛みだけが残る──
話を一通り聞いたあと立って2,3言われた通り姿勢をとって痛い痛くないを話すと先生はおもむろに一言、「じゃあとりあえず痛みとっちゃいましょうか」
……聞き間違いかな?まだ何もしていないが?なんなら撮った写真もまだ見てないが?先生の名前も聞いてないが?痛みとっちゃったらそれは“全て”なんじゃない????とりあえずなの?????

そんな疑問を胸に、いや腰に抱いて寝転がったぼくに先生が施術を始める。お腹のちょっと横あたり、腎臓がありそうなところに指を置いたと思ったらギュ〜〜〜〜〜ッ!!!と強くお押しになった。いきなり!!????ししぬ、、すると先生は「力抜いて。息吸って。」ひ、ひどすぎる、、、いたい、、、「息吐いて。」せ、せんせ、わかった、わかったから、息、吐きますフゥ
ギュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


イイ゛ーーーーーーーーーッッ゛エ゛!!!!!!!!!!痛すぎる。最近他人から痛みを与えられることが無かったので油断してました。自分だけは拷問されても耐え抜くタイプだと本気で思っていたけど、多分一分以内に全部仲間の居場所とか喋っちゃうと思う。己の全てをかけて今すぐにでも逃れたい苦痛だった。ていうかそんなとこそんな力で押して大丈夫???なくなっちゃわない????指離したらそこが床だったみたいなことにならない????実時間にして5秒程度の指圧が永遠に感じた。永遠のあと、先生が「痛いでしょ、アザなったらごめんね。」と言うもんだからビジュアルを想像して青ざめました。次は反対側の同じとこを同じようにされたのですが永遠の苦悶については割愛します。そのあと太もものあたりをなんか押されたけど、これは全然痛くなくて覚えてないです。そしてもう一度立って、また色んな姿勢とってみるように言われてとってみると…

アレ!!????痛くない!!!!!!!
痛くなかった。なんで…こわい…まああんなに痛くされてノーリターンだったらとんだSMプレイになってしまう訳なんだけど…にしても凄すぎる。先生はぼくの様子に満足気でした。これで全部おしまいですか?と思ったらまた椅子に座らされて先生が話してくれました。
「痛みを取るのはウチなら簡単なんです。問題はここからさとうさんの腰の痛みが原因から解決されて、通院しなくても済むようにすることですから。」
『ウチ』というのは多分整骨院のことであって、多分先生が突然ギャルみたいな一人称になった訳では無いと信じたいけどとにかくこの人凄いぞという感覚がありました。先生、ぼく入信します。
その後先生はさっき撮った写真を見せてくれました。そこにはガイド線が引いてあって、それを見るに身体のあちこちが歪んだ男が写ってました。なんだコイツは、無様だな………ぼくだ…………!

                    無様=ぼくだ…………!

ガイドが引いてあるので身体の歪みは先生に言われなくても一目瞭然で、まず後ろから見ると左肩がちょっと上がっていて、バランスをとるように首が左側に傾いていました。しかも右肩には紫蝶々がいました。しかも襟足が長い。横から見ると首が前傾していて、襟足がやっぱり長かったです。中でも特徴的だったのが骨盤の傾きで、普通の人は前に10~12°ほど傾いているらしいのですが、ぼくは20°傾いていました。倍。おまえたちの、倍。これによってお尻が前を向いて(!!?!?後ろを向けよ)おり、骨盤の傾きに合わせて腰が反り、腰の反りに合わせて首が前傾するという負の連鎖〜ネガティヴ・チェイン〜が起こっていました。この状態が続くと神経がやられてヘルニアになったり、首や肩にも不調が出て目や頭が痛くなったり、地球の大気の30%がメタンになってしまうらしいです。最悪の場合は手術、最高の場合では宝くじが当たって一生遊んで暮らせるそうです(そりゃいいワイ‼️‼️)。

ではなんでこうなってしまったのか?絵を描くための前傾姿勢が悪かったのだろうというのがぼくの推理でしたが先生の出した答えは少し違いました。腸腰筋という骨盤を支えるインナーマッスルが弱っているというのです。意外ッ!それは筋肉ッ!!
どうやら小学校からの運動不足によって腸腰筋が弱っていたのが一番の原因らしく(もちろん座りすぎもある)、先生がさっき押したのはそれだったらしい。先生、もっかい押してもいいですよ…?
それにしても自分の腰痛がかなり昔から連綿と続いてきた習慣によって作られていたとは思わなかった。思えば運動をしないまま腰を曲げて絵を描く日々でした。毎日絵を描くようになったのは中学卒業からだけど、それまでも腰を曲げてインターネットをしていたことを思い出しました。ぼくが外に出ずパソコンでコボちゃんのコラ画像を見ていた時、七色のブロブロ動画を見ていた時、ハイポーションを作って飲む馬の動画を見ていた時、東方地霊殿をプレイしていた時、グルメレースの大合唱を聴いてた時、手が開かなくなる催眠術の動画を見ていた時。ずっとぼくの腰痛は静かにその芽を咲かせようとしていたんだね…………。

ということで咲いた花を摘みます。先生が改めて自己紹介をしてくれました。
「僕は院長の××です。これからさとうさんの腰痛を必ず根本から解決していきます。」
ええぇぇぇーーーーーーーーーーっっっっっっ!!!院長だったの!!!!???????若い!!!!!!!!!!!!!!!
ちなみに先生の名前が隠れてるのは伏せた訳ではなくぼくが聞いてすぐ忘れちゃったからです。山と口が入っていたような、高と橋だったような、それくらいの曖昧さです。

痛みを取ったあとは姿勢の改善をするために別の部屋へ。そこには見慣れない謎の機械がありました。

こんな感じのやつ。アメリカ産のトムソンベットというらしい。あっち向きに寝っ転がってくださいと言われて、最初頭が下に来るのかと思ってしまいました。横たわったらそのまま歯医者や美容室よろしくウィーンと音をたてて倒れ、仰向けになりました。今年で20だけどこういう時間、楽しすぎるよね。しかしよく考えたらこんな仰々しい機械を使って次はどんな拷問が行われるのかと思うと途端に楽しくなくなりました。金木くんがムカデを見せられた時の気持ちがよく分かった。しかし先生、「ここからは痛いことはひとつもしませんよ。」と。いやいやいや、その手は食いませんって。どうせ1000から7引くやつやるんでしょ?ぼくは全てお見通しだから…ガシャコン!!

えっ何?なんの音?もしかしてこれ『自分が倒されたことにも気付いていない敵』になってる今??そのまま先生がさっきのように身体のあちこちを押す、押す。何が起こってるかは分からないけど、全然痛くない!何かの準備運動をしてくれてるのかもしれない。どうやらベットのパーツが上げ下げするのに合わせて先生が軽く押してくれてるみたいで、なんだか今度は眠くなってしまいました。そのままベットが戻ったかと思うとまた身体をちょっと動かしてみるように言われて、動かしてみる。
かるーーーーーーーーーーい!!!!!!!!
先生、大喜び。ぼくも大喜び。なんで???????どうやらトムソンベットは本来もうちょい痛いはずの施術を痛くなくするためのものらしい。そんな…ぼくたち褪せ人のためだけにこんなお高いものを……?ありがとうございます……………………。

しかしここで事件が。股関節の可動域を確かめている最中、仰向けで脚を持って挙げられた時に大変なことが起きました。ぼくの、その、なんというか、あるでしょ、アレがさ……。2つあるやつ……。その片方が変に潰されちゃって、ヤバ、ヤバ、ヤバ、ヤバ、ヤバ、しぬ、しぬ、ひゃ、ひゃォオ、
「痛くないですか?」
「先生、脚は大丈夫なんですけど、その、別のやつが痛くて、もっとよくないのが痛いです、、」
先生にはすぐ伝わったようで「ちゃんとついてて良かったです。」と謎のフォローを頂きました。先生ごめんね…変なフォローさせちゃってごめん…なんかのオプションで料金増えてたらやだな…あと読んでくれてる人もごめん…書かなきゃよかったこんなこと…。

それはそうと先生曰くぼくの身体はかなり歪んでいる上にかなり治りやすいらしくて、先生としても楽しかったらしいです。その後も色々やられては
かるーーーーーーーーーーい!!!!!痛くなーーーーーーーーーーい!!!!!アカーン!!!!!!!!!!とぼくが楽しそうに治っていくのでだんだん面白くなってきちゃって、先生も受付のおばさんもぼくもスタッフのお兄さんもみんな笑ってました。施術って超ウケる。別のお客さんがいたらサクラだと思われそうって言われました。サクラの季節だね……🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
その後は筋肉調整というマッサージを別のお兄さんがしてくれて(これも痛くすぐった気持ち良かった)、施術は終わりました。体感ディズニーくらい面白かったのでアンコールお願いしたい。最後に区内の整骨院みんなでエレクトリカルメディカルパレードしてくれないかな?背骨の形のチュロス食べながら観たいな。
ちなみに腰のみの相談なのに肩もサービスで動きやすくしてくれました。嬉しい…。

最後に腰が痛くない寝相と腸腰筋の押し方を教えてもらって自分でもあの拷問ができるようになりました。完全にやってることが切腹の姿勢になるので「切腹ですか?」と聞いたら「そう、まさに切腹です」と言われました。あれは多分本人もそう思ってたんだと思う食い気味さでした。次来る時までにどれくらい直した姿勢が戻ってしまうか知りたいから次は土曜に行くことになりました。そこから腸腰筋のトレーニングメニューを組んでくれるらしいです。

何から何までしてもらって、整骨院出たあと忘れたチャリの鍵も見つけてくれてありがとうございました……。そんなこんなで腰が一時的に治りました。先生の見立てではしばらく悪化はしていくので時々自分で切腹しながら頑張ることになりました。自分の腰が良くなったことがこんなに嬉しいとは…………。今日は腰も良くなったし絵描いてないけど寝ちゃいます。それじゃあね…。

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