婚活体験記〜Part1 他人の紹介はアテにするな①〜
結婚して、かれこれ三年が経った。だが、五年前までは結婚の「け」の字すら見えない状況だった。
周りに男性はいることはいる。三十路の声を聞くころになると、「とりあえず付き合ってみなさい」と言われる。
この「とりあえず」という言葉に振り回されたお陰で、私自身がどんな男性を本能で求めていたかがよーくわかった。
今回は、そんな紆余曲折の一部を紹介する。
三十路の前後あたりで、お節介な年寄りがお節介を焼いてきた。職場のベテラン先輩が「良い人」といって引き合わせてくれたのだが…
ここで、一言言いたい。
「年上の目に叶う良い人は、こちらにしても良い人止まり」
人は悪くない。顔も…まあまあ?なんかインドア感漂ってたけど。そこそこガッチリとしたガタイ。初めて会ったとき、よほど緊張したのか、会って早々スミノフガブ飲みし始めた…おいおい(苦笑)
その後は博物館巡りなぞして、アカデミックな時を共有した。その後予定があると言ったら、途中まで送ってくれた。優しい人だなぁ…と、ちらっと彼を横から覗いた瞬間、彼の襟足から…毛?しかも長いしモジャモジャだし、多いし…。
ここで説明すると、私は体毛の濃い男性を生理的に受け付けない。最も、腕や脛ならまぁ許せるが、胸、ましてや背中は許容範囲を超えていた。
性格だけなら誠実そうだし、問題ないかな?と思っていたが、体毛の壁は自分が想定していたよりもずっと厚かった。好き合うってことは、肌の触れ合いもあるわけで、それが想像できないなら、丁重にお断りするしかない。
勿論、丁重にお断りしたが、明確な理由だけは言わなかった。それがいけなかったのか、あの手この手で、振られた理由を聞いてきたので、こちらもイライラしてしまい、ついつい彼の体毛の話をしてしまった。愕然として帰っていったのは言うまでもない。
彼は元気に暮らしているだろうか。
私の近況はそのうちどこかのツテで知るだろう。
釣書の中に無い、意外な条件が恋の花を咲く前に散らせることもある。
だから、他人の紹介は、アテにならない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?