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舞台「川越ボーイズ・シング-喝采のクワイア-」よかった…………

舞台「川越ボーイズ・シング-喝采のクワイア-」開演おめでとうございます!

Twitterのフォロワーの皆様には私が一生この話をしているでお馴染み「川越ボーイズ・シング」ついに舞台化です。
エイプリルフールかと思ったけど嘘じゃなかったです!舞台やってた!見た!!超良かった!!!!
この興奮を誰かに伝えたい......!!という日記です。


見たよ〜!!!!


◾️川越ボーイズ・シングってなんだ


「川越ボーイズ・シング」とは2023年10月〜2024年1月にかけて放送されたテレビアニメです。
舞台である川越学園に新設された男声オンリーの「ボーイズ・クワイア部」にて一癖も二癖もあるキャラクターと脚本によって繰り広げられるドタバタ青春コメディ!

合唱なのになぜ踊る?学園長って何考えてるの?なんで学内にラーテルが?生徒の父親が迷惑Youtuberなことある!?っていうかそもそもなにこの展開!?誰か説明して〜!?!?といった形でとても愉快なコメディなのですが、おそらくたぶん色々あって、なんとか数週間遅れで最終回は放送できたものの、アニメの円盤は発売中止になりました。

たぶん色々あったんだろうな……と思いつつ、緩やかにコンテンツの死を看取って数ヶ月。
なんとあの「川越ボーイズ・シング」が舞台になって帰ってきた!
あの「川越ボーイズ・シング」が!??????

「川越ボーイズ・シング」と原作限界オタクたちはまた生き返りました。さながらゾンビのように……

◾️スタッフがすごいらしい


スタッフがすごい!らしい!!
浅学で恐縮なのですがテニミュとかに出てる大人気俳優の方だったり、歌が上手いことで有名な実力派の俳優さんだったりがたくさん出ているそうです。
どうして…………?

アニメがあんな末路なので川越に出ていただけるだけでどうして……?という感じが正直あるのですが、その中でもめちゃくちゃ忙しい方々や実力者ばかりと聞いて、マジでガチトーンで「どうして…………?」と言ってしまいました。

脚本の2名のうちのおひとり、綾奈ゆにこ先生は本当に本当に大好きで宝物な「アイドルマスターSideM」のシリーズ構成。

俳優さん、作品作りに携わるスタッフさん、そしてはちゃめちゃに力の入った広報の担当さん。

すごい……すごいことが起きている……

(俳優さんのこと、正直わからないのでこの先の記述で失礼があったらごめんなさい.....)

◾️よかった


そんなこんなで迎えた舞台「川越ボーイズ・シング-喝采のクワイア-」初日。
単刀直入に言います。

めちゃくちゃよかった…………!!!!!

そもそも川越を舞台化してくれる時点で割と感極まってるんですけど(だって、女子高生が寿司屋で川越ボーイズ・シングの話してるんだぜ!?そんな世界線ないだろ、どう考えても)、そういう思い入れの部分を抜きにしても作品としてすごくすごく面白かったです。

原作の流れを踏襲し、重要なセリフややりとりは残しつつ、アニメだと尺の都合や話数の都合で描けなかったキャラクターの深掘りをする脚本になっていたり、楽曲のアレンジや差し込むタイミング、なにもかもがわかりやすく構成され直されていて、原作を知らない人でも2時間半で川越学園ボーイズクワイア部のことを好きになれる。
圧倒的な歌唱力とダンス力、そして何より楽しそうにパフォーマンスする姿に心を掴まれる。
そんな素敵な作品でした。

あと、そんなパフォーマンスを見て、会場のお客さんが楽しそうに手拍子をしたり、拍手をする姿を見て、思わず涙ぐんでしまいました。

円盤さえ発売されなかったコンテンツです。
私は本当に川越の笑いのツボがド刺さりする方の人間だけれど客観的に見れば割とクセが強い作品です。
舞台化きっかけでアニメを見てくれた俳優さんファンの方、脱落しちゃった人とか「なんでこんな作品に……?」って思った方、少なからず居てもおかしくないと思います。
そんな中で、老若男女問わず、なかにはお母さんに連れられてきたお子さんまで観劇に来ていて、しかもみんな川越ボーイズたちのクワイアを楽しんでいる。

こんないいことあるんだな〜〜!!!!!!

舞台化してよかったな、って手放しで思います。
展開の速さからしてもしかしたら舞台化自体はアニメと並行して進んでいたのかもしれませんが、おそらくアニメが思った通りにならなかったであろう中、幕を上げる決意をしてくださった方がいることに本当に本当に感謝しています。

彼らの音楽を、終わらせないでくれてありがとう。

川越ボーイズ・シングのアニメを見たことがある人、見たけど途中で飽きちゃった人、川越ボーイズ・シングのことが大好きな人。
池袋のアニメイトで「川越ボーイズ・シングをご存知ではない?」の看板を見た人。
一度でも彼らのことを見たことがある人、その物語に触れたことがある人、それからまだ川越ボーイズ・シングをご存知ではない人。
みんなに一度は彼らの音楽を聴きに来てほしいな、って思います。

本当に素敵な舞台をありがとうございました。


◾️限界オタクの感想を語らせてくれ……


ネタバレ込みの川越の話していい!??
するね!??!???

原作と比較して良くなってた部分の話とかするので、原作・舞台ともにネタバレを踏みたくない人は「◾️どこから見れるの?」の項目までスキップしてください

ネタバレの話するよ!!!!!



↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓





○初心者向け川越ボーイズ・シング
セット・役者・時間が限られている都合上、アニメ川越ボーイズ・シングより重要なところを抜き取って物語としての整合性を持たせた、という感じ。
アニメのクセの強さを取っ払って接着剤で綺麗に接続したようなすっきりとした後味。
舞台という限られた時間の都合上若干ぶつ切りなシーンなどはあったものの2時間20分の制限の中で描き切るにはやむを得ない部分かも。
川越のトリッキーさや奇想天外さを期待してくると少し拍子抜けするかもしれませんが、歌声や生徒たちの仲の良さ、そして変人・響春男は健在なので、変人教師との青春部活ドラマとしてすごく綺麗に完成してました。
原作厨は「あのシーンね!」となるし、原作未履修でも楽しい作品になっていると思います。

○みんな入部理由がわかりやすくなってた
整合性とれてるな、という部分と面白さの起因として「コイツどんな奴?」って子が少なかったことが大きいと感じます。
なんかみんなキャラ立ちしてたな〜
実はだんぼっち・矢沢・とりちゃん、って準主人公ではあるものの、原作における入部理由が一番わかりづらい....というかふわっとしてる.......んですけど、そこが補完されてわかりやすくなっていました。
舞台だから自室の防音室で歌うというシーンをやるのが難しかった分、春男との出会いがドラマチックになってたのがよかった。
「歌が好きだからクワイア部に入りたい!」と自ら決心する姿がよかったな〜。

他の子たちについても原作と入部理由が一部違えど2時間半の物語にするにあたってコンパクトかつ、その子の芯の部分が補完された理由になっていてよかった。
女にモテすぎたせいで人間関係破滅してる足立、萌え萌えすぎる…………

○ぬるぬる動く
舞台だから当たり前なんですけど、全ての曲に振り付けがあってすごかった。
あのコマ撮りエンディングがぬるぬる動いてて泣いちゃった。

MVを作って川越ボーイズ・シングの代表曲です!!みたいな顔してる「NA NA NA」なんて、原作ではカラオケで1回歌っただけですからね。すげえよ、振り付けもあって……学校ロケとかしちゃって…………

もともと歌とダンスの融合したクワイアって楽しい!を描きたいんだろうな、というところは明確だったわけですが、いかんせんぬるぬる動くアニメ作るのってめちゃくちゃ工数も時間も人件費もかかるしコストが限られた中では難しいだろうな………という問題があり。
なのでアニメでいい感じにファンを作って、円盤とかグッズ代でいっぱい稼いで、もっとスタッフをたくさんやとったり、もしくは声優コンテンツとして年に1回くらい川越のホールで歌とダンスをするみたいな感じで細々と生きながらえてくれないかな〜〜と放送中から思ってたわけですが。
まあご存知の通り、円盤は発売されなかったわけで。

そんなニーズを満たしてくれるのが舞台化でした。
舞台ってやっぱり生のコンテンツだからこそ、歌やダンスの良さがより伝わりやすい媒体だと思うのですが、これでもかってくらい存分に歌とダンスに振り切ってくれてて嬉しかった〜!!!!

○曲を大事にしてくれている
原作の曲、多分立川北の曲といつかのアイムソーリー2(※実はあの曲には続きがあるのです)以外は全部披露したんじゃないかな!?
短い時間で全てを盛り込むというのがまずすごいのですが、それぞれの曲を各場面の象徴となるようにリアレンジしていたのがすごかった。

先述した「NA NA NA」もなんですけど、博士とマジックが歌ってみたで歌ってた「曖昧」を彼の心情を描いた曲として魂を込めたような歌い方にすることで彼らの入部のきっかけへと繋げていたのがうまかった....…

やっぱり音楽にまつわる作品なので、原作の曲を大事にしてくれるのすごくすごく嬉しい要素でした。
こんなに歌ってくれるの嬉しい………

いつかのアイムソーリー2もどこかのアンコールとかでやってね 頼む(IT萌え萌えオタクくん.....)

○シルエット
舞台だと体格差がビジュアルでわかりやすくていい。
というところで特にハカセ役の子がシルエット最強すぎるなーーーーと思いました。
あのこじんまりとした感じ、すごすぎる。マジックと並んだ時の体格差...........

「グッバイ・ボーイ」は原作だと本当に歌ってみたみたいな感じで透き通った声質とどこか不安で鬱屈とした感情を織り交ぜたような曲で、舞台ハカセくんの歌い方はなんだか意外な感じだと思ったんですけど、心の底から叫ぶ、っていうのは新解釈でよかった。っていうのと歌ってる時もやっぱり立ち姿がめちゃくちゃよかったな.......ハカセだった.....

○東京ドームシティだった
足立VS矢沢の「アンダルシアに憧れて」、かなり某アイドル事務所ではありませんでしたか!????????

SUMMARY、もしくはサマステ。ENDLESS SHOCK。
あの瞬間だけ、仁亀がそこにいた。

赤VS青のアンダルシアに憧れて、とかそんなことやっていいんだ…………

このふたりの思いのぶつかり合いがだんぼっちの深掘りにも繋がってくるわけですが、なんかマジでこんなことしていいんだ.....って思いました。
赤と青の照明。さまざまな立ち位置での歌唱。舞台ならではの演出ですね。

○森村充
アニメの森村って結構謎の存在なんですけど、森村の深掘りがめちゃくちゃあった。
森村、歌はうまいもののいかんせん原作で森村の深掘りをしていると尺が無くなるのでただ謎のだんぼっちの幼馴染で彼のトラウマの要因のひとつという感じなんですけど、森村もちゃんと悩んでるし苦しんでるんだなあ…………
森村、ちゃんと人間でよかったです。

○ITと矢沢
アニメはITは矢沢に対して対抗意識を抱いているものの、別に矢沢はITのことをなんとも思っていない、っていうバランス感が好きで、その塩梅に萌えているのですが、ITと矢沢の関係性がすごくフォーカスされてる&別に矢沢はITを蔑ろにしているわけではない、みたいな感じにアレンジされていてよかったです。

IT転校は舞台でも変えられなかった世界線なものの、ITの旅立ちの日のふたりのやりとり、流石に泣いてしまったね.....

あと、ITが抜けた穴を急遽埋めるのが矢沢なのがマジでマジでマジで良すぎるし、それが完璧主義の矢沢の重圧の原因になるのすごい......話が上手い人が作る川越ボーイズ・シングだ..........

○IT
ITこと小橋快人の話をしてもいいのかい!?するね!?

ITさあ〜〜〜めちゃくちゃ良くなかった!?
いやまあ、ITは原作でも圧倒的にぶっち切り萌え萌えキャラクター的描かれ方をしてるわけですが舞台ITマジでよかった。一生可愛かった。動きがつくとめちゃくちゃかわいいんだな……
ランブロやアクスタが完売するのも納得すぎる。

ITって矢沢に突っかかるイタいトラブルメーカーみたいな描かれ方をすることが多いのですが、そんな中で歌声を認められるシーンがあったり、ずっと1人で作曲してきた力を「小橋先輩は編曲の才能がある」とみんなに認められるシーンが増えてたのすごくよかったですね。

ずっと誰かに認めてもらいたくて、だけど、自分のままで認めてもらうのは少し怖い。
最悪な家庭環境から逃避するように自分の父親はIT社長だと自らに、そして友人に言い聞かせて、そうであろうと振る舞う。

舞台ではITの転校の理由は親の仕事の関係と濁されていましたが、アニメ9話「いつかのアイムソーリー」では迷惑Youtuberの父親が炎上したため大阪に夜逃げしないといけなくなった、という理由でITは転校します。
もちろん春男も生徒たちも引き留めようとするものの、まだ未成年のITはどんなに憎い父親だろうとその扶養下で暮らす以外の選択肢がありません。
やっと自分を受け入れてくれる、居場所となるところができた。なのに手放さないといけない。許容し難いけれど、仕方がない。
そんな諦念と楽しかった思い出を抱きながら、ITは大阪に旅立っていくのです。

……というあたりを見ているので、ITがスマホを見ながら暗い顔をしているシーン辺りからかなり胃が痛かったのですが(笑)、舞台だとIT転校がかなり丁寧にドラマチックに描かれていてよかったです。

ITの入部シーンでひとりで歌った「光り輝く明日へ」を最後にみんなで。しかも今まで指揮をしてくれなかった春男の指揮付きで歌う姿、本当によかった……
アニメだと最後の練習の時にITは何も言わずに学校を去ってしまうため、他の部員がITのために「いつかのアイムソーリー」を歌った動画を送ってくれるという展開でこれはこれでめちゃくちゃ泣けるのですが、やっぱ最後みんなと歌えてよかったな………いい改変でした。

○理想の最終回
最終回!!!!これ!!!!!!これが見たかったーーー!!!!!!!!

前述の通り、ITは9話で大阪に転校するため、関東大会には出場できません。冬休みだったので観客として参加し、舞台裏でもみんなを励ましてくれるというITらしい一面を見せてくれるものの、大会中は舞台袖からクワイアを眺めるのみ。

それが、舞台では自由曲披露の直前で、ITが再び川越学園に戻ってきて10人で歌えることになりました。

「転校取り止め」ってそんなことあるかい、という展開で、ちょっとご都合主義すぎるかもしれません。
だけどやっぱり10人で歌えることが本当に本当に嬉しかった〜;;;;;;
本当に良い改変でした。ありがとうございます。

観客の割れんばかりの拍手に「君たちへの歓声だよ」と春男が言ってくれるところめちゃくちゃ先生してたな……

○響春男
この人だけは原作とほぼ変わりませんでした。
喋り方や立ち振る舞いまで一緒だった。本当にすごい。
ワガママでこだわりが強くて面倒くさがり屋で、だけど芯が一本通っている。
そんな春男先生でした。

舞台化決まった時に染谷さんのファンの方が「染様にピッタリの役!!」って仰ってるの見て、そんな変な人なの....?(失礼すぎる)と思ったんですけど、いい意味でぴったりだった。
空気感というか、いい感じに息を抜くところとビシッと決めるところのバランスと言うか。

指揮をすることにこだわり続ける彼が最後、元の楽団ではなく彼らともう一年過ごすという選択もよかったなあ……






◾️どこから見れるの?


本当に一生川越の話しそうなのでとりあえず一旦これくらいにします。
でも本当に舞台良かったんだ。見てほしい。

で、肝心のどこから見れるの?という部分のお話をします。

★舞台
①現地チケット
生で見るのが一番!!!!
一般のチケットがまだ買えます!
って思ったら明日のチケット完売してない!?(システム上の都合だったらごめん)
まだ買える日はある&それぞれの日によってイベントがあるみたいなので是非チェックしてみてください

https://l-tike.com/play/mevent/?mid=717149

②配信
なんと最終日6月30日(日)は配信があります!!!!!
それもマチネ・ソワレ両方!!
スケジュールあわないな〜という方も是非アーカイブにてご視聴ください!

③円盤
なんと、舞台「川越ボーイズ・シング-喝采のクワイア-」は円盤化が決定しています!
え!?円盤!???????????!

我々が到達できなかった世界線に到達している…………

発売は2024年11月27日(水)
特典映像としてキャストのみなさまが川越の街歩きをする映像もつくそうです。すげ〜〜

https://tce-25jigen.jp/shop/kbs-stage/detail.php?goods_id=168&timer=20240622120000&token=d52f95654ebe443e0eb49c7a8bbd0e39


★アニメ
アニメ「川越ボーイズ・シング」は円盤化こそしなかったものの、各種動画配信サイトにて視聴することができます。

アニメでは映像作品ならではの川越の街並みの美しさやコミカルな動き、舞台には登場していないものの個性豊かなキャラクターたちなどなど楽しい要素がてんこ盛りなので是非アニメも見てください。
アニメだと若干入部理由が違ったりするんですけど、こっちはこっちでめちゃくちゃ良い。
4話の双子の歌声を聴いてください…………頼む……

配信はこちら


1話はYoutubeで無料で見れるよ!


◾️さいごに


今回舞台化に踏み切ってくださった方、制作に携わってくださった方、出演いただいた方、本当にありがとうございました。

そしてその原作を作ってくれたアニメ班の方々も本当に本当にありがとうございました。
川越ボーイズ・シングを続けてくれて、本当に本当にありがとう。

本当に面白い作品だし、アニメチームの声優さん達の雰囲気も大好きだったので、本当は円盤だって欲しかったし、ずっとずっとアニメの2期や3期が作られるコンテンツになって欲しかったけれど、こうして形を変えて音楽を繋いでくれて本当にありがとうございました。

発売中止になった円盤を予約した人にだけ送られてきた録画データの入ったディスクに「またいつか、どこかで」と監督からの言葉が入ってましたがまたこうした形で出会えて本当によかったです。


男性声優目当てという超不純な動機で見始めたアニメだけど超超超いい思いさせてもらってるよ〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

川越ボーイズ・シング好きで良かった〜〜!
アニメも舞台も見てください!!!!!!!!!!!!!


今なら言えるぜ

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