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【07】ユーモアを付け足す

「ユーモアが足りない」

これはつい1ヶ月くらいにボスに言われたことだ。今までそんなこと言われたことがなかったのでドキッとした。

ユーモアってなんだろうと改めて考えてみると結構難しかったので、普段はあまり当てにしないのだがWiki様を使ってみた。

ユーモアの特徴は、不完全な人間を、そのまま肯定するような態度である。ユーモアの特徴は、出発点に人間への愛情がある、ということであり、(人間というのは皆、不完全なわけだが)不完全な人間というものを人間への愛を込めて描くものである。…愛情を土台にして人間観察を行って、人間のおかしなところを愛情をこめて描くのがユーモア、ということなのである。そこに独特の滑稽さが生まれる。

なるほど、ユーモアはあくまで人間の愛情を含んだ言い回しなのか。となると、「ユーモアが足りない」は「人間の愛情を込めた表現が足りていない」となる。私の言葉によって誰かが傷ついたとか、良くないことが起こったとかそういうことではなくて、あくまでより良いコミュニケーションを取るにはもっと人間の滑稽な部分に愛情を込めて触れていかないとダメだよねというメッセージだ。

私は熱くなると結構視野が狭くなる。視野を広く保っているつもりなのがまた厄介。私が今まで相手のためと思って発言をしていたことは、「相手のため」という仮面を被った「自分の理想の押しつけ」だったのかもしれない。「一緒に考えようよ」と言って、実は自分の理想へ無意識に誘導をしていたかもしれない。私の思考性格では、先を急いで真っ直ぐに進んで行きたいから、回り道を嫌う傾向にある。だから、ユーモアを用いてわざわざ「人間の滑稽な部分に触れる」なんてことはしてこなかった。

私のボスはユーモアのプロだ。一言添えるだけでその場を全て持っていく。人間の集中力を操っているようにも見える。私も何度も持っていかれた。だからその姿を見る度に圧倒される。私もできるようになりたいと思う。率直にカッコイイ。そんな人から言われた「ユーモアが足りない」の言葉。言われた時はドキッとした程度だったが、そのあともジワジワと浸透してきて、なかなか忘れられない。

人の滑稽な部分に触れるってかなり勇気のいること。「人間の愛情」を上手く被せないと(被せていることが相手に伝わらないと)、それは「侮辱」や「嫌味」に変化してしまう。そこに洗練された技術を要する。それを瞬時に頭の中で組み合わせてリズムよく発するから凄い。

今までは「結論を早く見つけていきたいせっかちな性格があるからユーモアが使えない」と思っていた。が、ボスの姿を見ていると、「結論を出していくための1つの重要な要素がユーモア」という風にも感じる。全然別の角度から言葉を投げ込んだから話が進んだよね、空気が和んだよね、という変化ってとても重要なんだと思う。

ユーモアを扱えるようになりたい。同じシチュエーションって絶対にないから、観察しているだけでは絶対にできない。試して試して自分のものにする。

会話が面白い人って魅力的よね。

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