日々の機微(130)切れ字はあいみょんに学べ!

言文一致の世界の切れ字

切れ字の「かな」を「だな!」と小中学校では教えています。とはいえ、言文一致体の現代では、文中でも会話中でも「かな」なんて使いません。

「や」「かな」「けり」ほど創作をしながら言語の可能性という視点から意義があるのかわからないものはありません。

とはいえ、書くのと読むのは別の話で教養として「や」「かな」「けり」は知っておいた方がいいとは思います。

しかし、現代に生きる創作者として、最も考えないといけないのは、「や」「かな」「けり」のポジションにあたる現代語の表現ではないのでしょうか。

松尾芭蕉は「切字に用る時は、四十八字皆切字也。用ひざる時は、一字も切字なしと也」と言いました。

ということは、「や」「かな」「けり」以外でも、言い切り、詠嘆として用いようとすれば、切れ字になる言葉があるはずです。

48字、あなたは何で切る?

この10年でも「や」「かな」「けり」以外の言葉で一句の中で切れをつくることに挑戦した作品があります。

たとえば次の句。

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1,586字
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