日々の機微(84) 森羅万象の中の美 獺祭書屋主人という雅号は子規に何をもたらしたのか


せいけ企画の木工プロジェクト

せいけ企画ACCELEというコミュニティスペース的なものを運営しています。活動のコンセプトは、ややコロナ禍から変わってきている気がしています。

必要なものは何か、アフターコロナでどういうことが求められているのか、手を動かし、足掻くなかで、見つけていきたいと思っています。

その足掻く手法のひとつとして、木工旋盤プロジェクトをしています。

木工旋盤とは、木のロクロです。
グルングルンと木を高速回転させて彫刻刀で削って、お皿や器をつくります。

といっても参加してくれる人は入れ替わり立ち替わりで常に会場にいるのは私だけですが。

それでも3月に入り、入れ替わり立ち替わり、いろんな人が覗いてくれました。

ちょっと有難い。いや、ちょっとじゃなく有難いと思っています。

昨日は4回目くらいの旋盤プロジェクトを実施しました。

新たにAmazonで購入した2000円のメイドインイチャイナの彫刻刀で削っちゃいな!とガシガシ削っていきました。

昨日は雑に切った角材を丸く削りましたが、削ると良い香りがします。

使っていたのは、杉の端材です。

陶器をつくるロクロと同じように、削れば削るほど、どんどん丸みを帯びてきます。それが楽しくてついつい1時間くらい熱中してしまい、気がつけば19:30になっていました。

今回は削っただけですがぐい呑みやお猪口といったものを作っていきたいです。

それと並行して、もっと地域に仲間を集めていきたいと思います。

「玉石混淆したる森羅万象」とは

ほととぎす2号を読み進めています。子規さんの威勢がよくとても面白いです。

今の私と、この頃の子規さんが、同い年なので親近感が湧きます。血気盛んなような気もしますし、それは血気盛んを演じているような気もします。

そういう意味では子規の文章はやや大人です。読者を励まし、煽動し。新しく松山で発行された雑誌を引っ張っていこうという気概が感じられます。

ほととぎす第1号から続く「俳諧反故籠」が巻頭に掲載されています。

読んでいると次のような一文がありました。

玉石混淆したる森羅万象のなかより美を撰り出だし玉を拾ひ分くるは文学者の役目

獺祭書屋主人「俳諧反故籠」

この一文を読みながら2つほど考えました。

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